マルチメディア情報処理

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 マルチメディア情報処理
科目番号 0043 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「フリーソフトでつくる音声認識システム」,森北出版株式会社,荒木雅弘著
担当教員 松村 寿枝

到達目標

1.マルチメディア情報処理とはなにか,いろいろな特徴抽出方法について説明できる.
2.音声信号処理について理解し,簡単な信号処理のプログラムをC言語あるいはJava言語を用いて実装できる.
3.Widrow-Hoffの学習規則,パーセプトロン,識別関数について説明できる.
4.ニューラルネットワークの仕組みが理解でき,誤差逆伝搬法をC言語あるいはJava言語を用いて実装が
できる.
5.KL変換,HMM法について説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1マルチメディア情報処理とはなにか,いろいろな特徴抽出方法について理解し,情報の種別に応じて異なった特徴抽出方法を提案できる.マルチメディア情報処理とはなにか,いろいろな特徴抽出方法について理解し,説明することができる.マルチメディア情報処理とはなにか,いろいろな特徴抽出方法について理解し,説明することができない.
評価項目2音声信号処理について理解し,自力で簡単な信号処理のプログラムをC言語あるいはJava言語を用いて実装できる.音声信号処理について理解し,教えてもらいながら,簡単な信号処理のプログラムをC言語あるいはJava言語を用いて実装できる.音声信号処理について理解し,簡単な信号処理のプログラムをC言語あるいはJava言語を用いて実装できない.
評価項目3Widrow-Hoffの学習規則,パーセプトロン,識別関数について理解し,応用例について正しく説明できる. Widrow-Hoffの学習規則,パーセプトロン,識別関数について説明できる.Widrow-Hoffの学習規則,パーセプトロン,識別関数について説明できない.
評価項目4ニューラルネットワークの仕組みが理解でき,自力で誤差逆伝搬法をC言語あるいはJava言語を用いて実装ができる.ニューラルネットワークの仕組みが理解できる.教えてもらいながら,誤差逆伝搬法をC言語あるいはJava言語を用いて実装ができる.ニューラルネットワークの仕組みが理解できない.誤差逆伝搬法をC言語あるいはJava言語を用いて実装ができない.
評価項目5KL変換,HMM法について理解し,説明することができる. HMM法を使用し,音声認識を行うことができる.KL変換,HMM法について理解し,説明することができる.KL変換,HMM法について理解し,説明することができない.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-1) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-2a) 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 B-2 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 D-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンピュータによる情報の取得・認識・理解のために必要となるマルチメディア情報処理の基礎について理解することを目的とする.マルチメディア情報処理の中でも音声信号処理を中心に基礎的な手法について具体例を挙げながら解説し,理解を深める.
授業の進め方・方法:
座学による講義が中心であるが,パソコンを使用した演習問題に取り組むことでマルチメディア情報処理の具体例について理解を深める.また,講義項目ごとの課題により各自の理解度を確認する.
注意点:
関連科目
  情報理論,信号処理との関係が深い.
学習指針
  行列,ベクトル,確率など数学の復習をしておくことが望ましい.
  わからないところはそのままにせず,その都度質問をすること.パソコンを利用した演習では 
  実際にプログラミングを行うので,プログラミングについても復習をしておくこと。
自己学習
  目標を達成するために,授業時間外でも予習復習を怠らないこと.課題は必ず解いておくこと

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 マルチメディア情報処理とは?(概論) ルチメディア情報処理とは何かを説明することができる.
2週 特徴抽出 特徴抽出とその方法について説明することができる.
3週 ディジタル信号 アナログ信号のディジタル化の方法について説明することができる.
4週 音声信号処理 実際の音声データやその扱い方法を理解し,C言語あるいはJava言語を用いて実装することができる.
5週 音声信号処理 周波数分析やフィルタ処理などの信号処理方法を理解し,C言語あるいはJava言語を用いて実装することができる.
6週 識別関数 識別関数について説明することができる.
7週 Widrow-Hoffの学習規則 Widrow-Hoffの学習規則について理解し,説明することができる.
8週 中間試験 授業の内容を理解し,試験問題に正しく回答することができる.
2ndQ
9週 試験返却・解答 試験問題を見直し,理解が不十分なところを見直す.
10週 パーセプトロン パーセプトロンについて理解し,説明することができる.
11週 ニューラルネットワーク ニューラルネットワークとその学習アルゴリズムである誤差逆伝搬法について理解し,説明することができる.
12週 ニューラルネットワーク C言語あるいはJava言語を用いて誤差逆伝搬法を実装することができる.
13週 KL変換 KL変換について理解し,説明することができる.
14週 HMM HMM法について理解し,説明することができる.
15週 HMM HMM法について理解し,説明することができる.
16週 前期末試験 授業の内容を理解し,試験問題に正しく回答することができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング変数とデータ型の概念を説明できる。2
代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。2
制御構造の概念を理解し、条件分岐や反復処理を記述できる。2
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。2
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。3
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。3
主要な言語処理プロセッサの種類と特徴を説明できる。2
ソフトウェア開発に利用する標準的なツールの種類と機能を説明できる。2
ソフトウェアアルゴリズムの概念を説明できる。2
与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。2
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを説明できる。1
時間計算量や領域計算量などによってアルゴリズムを比較・評価できることを理解している。2
整列、探索など、基本的なアルゴリズムについて説明できる。2
コンピュータ内部でデータを表現する方法(データ構造)にはバリエーションがあることを説明できる。2
同一の問題に対し、選択したデータ構造によってアルゴリズムが変化しうることを説明できる。3
リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造の概念と操作を説明できる。3
ソースプログラムを解析することにより、計算量等のさまざまな観点から評価できる。1
同じ問題を解決する複数のプログラムを計算量等の観点から比較できる。1
その他の学習内容データモデル、データベース設計法に関する基本的な概念を説明できる。3
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。3
メディア情報の主要な表現形式や処理技法について説明できる。5

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000040100
基礎的能力60000040100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000