回路理論

科目基礎情報

学校	奈良工業高等専門学校	開講年度	2018
授業科目	回路理論
科目番号	0047	科目区分	専門 / 必修
授業形態	講義	単位の種別と単位数	履修単位: 2
開設学科	情報工学科	対象学年	3
開設期	通年	週時間数	2
教科書/教材	「電気回路I」、黒木修隆 編著、オーム社
担当教員	岡村 真吾

到達目標

前期中間試験：電気回路の基礎を理解し、抵抗による回路の解析ができるようになる。
前期末試験：交流回路の基礎を理解し、交流回路の解析ができるようになる。
後期中間試験：交流回路の電力および回路網の諸定理を理解する。
学年末試験：電磁誘導結合回路、共振回路、三相交流回路を理解する。

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
電気回路の基礎	電気回路に関する基本的な定義や定理を理解し、抵抗による回路における電圧、電流、合成抵抗の計算をすることができる。	電気回路に関する基本的な定義や定理を理解している。	電気回路の基礎に関する授業への取り組みができていない。
交流回路の基礎	交流回路に関する基本的な定義や定理を理解し、交流回路における電圧、電流、合成インピーダンスの計算をすることができる。	交流回路に関する基本的な定義や定理を理解している。	交流回路の基礎に関する授業への取り組みができていない。
交流回路の電力	交流回路の電力にに関する定義や定理を理解し、交流回路の電力の計算をすることができる。	交流回路の電力に関する定義や定理を理解している。	交流回路の電力に関する授業への取り組みができていない。
回路網の諸定理	回路網の諸定理に関する定義や定理を理解し、諸定理を用いて、回路における電圧、電流、合成インピーダンスの計算をすることができる。	回路網の諸定理に関する定義や定理を理解している。	回路網の諸定理に関する授業への取り組みができていない。
電磁誘導結合回路	電磁誘導結合回路に関する定義や定理を理解し、電磁誘導結合回路における電圧や電流の計算をすることができる。	電磁誘導結合回路に関する定義や定理を理解している。	電磁誘導結合回路に関する授業への取り組みができていない。
共振回路	共振回路に関する定義や定理を理解し、回路の共振周波数の計算をすることができる。	共振回路に関する定義や定理を理解している。	共振回路に関する授業への取り組みができていない。
三相交流回路	三相交流回路に関する定義や定理を理解し、三相交流回路における電圧や電流の計算をすることができる。	三相交流回路に関する定義や定理を理解している。	三相交流回路に関する授業への取り組みができていない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程（本科１〜５年）学習教育目標 （２）

教育方法等

概要:

コンピュータのハードウェアをはじめとする電気・電子機器およびシステムを設計・開発するために必要となる、
直流・交流回路の定理、法則、解析方法などの知識を身につける。

授業の進め方・方法:

直流回路や交流回路の解析方法を中心に学ぶ。

注意点:

【参考書】
　「一番やさしい・一番くわしい　完全図解 電気回路」、大浜庄司 著、日本実業出版社
【関連科目】
　電磁気学、電子回路、集積回路、情報工学実験
【学習指針】
・できる限り講義時間中に理解することを心がけること。
・疑問点については、質問するなり文献等を調べるなりして、自ら進んで解決するように努めること。
・基本的には教科書に従って講義を進めるが、一部教科書には載っていない内容を扱うことがあるため、ノートを取る
　ことをお薦めする。ただし、単に板書をそのまま書き写すのではなく、内容を理解し、自分なりに要約や補足をする
　こと。
・レポートは、参考文献や他人の意見の単なるコピーではなく、自分自身による考えや作業の結果などが含まれるよう
　にすること。
【評価割合】
　試験の成績（100%）で評価する。ただし、本科目への取り組み姿勢に問題がある場合（講義時間中に取り組むべき
　演習問題に取り組んでいない、レポート等の課題が未提出、提出物の内容が不十分、など）は最大61%減点する
　ことがある。

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	電気回路の基礎(1)	電流、電圧、電力、電力量を理解する。
		2週	電気回路の基礎(2)	電気回路の構成要素を理解する。
		3週	RLCの基本的性質(1)	オームの法則を理解する。
		4週	RLCの基本的性質(2)	インダクタとキャパシタの性質を理解する。
		5週	回路要素の接続と性質(1)	直列接続と並列接続を理解する。
		6週	回路要素の接続と性質(2)	Ｙ－Δ変換とブリッジ回路を理解する。
		7週	前期中間試験	授業内容を理解し、正しく解答することができる。
		8週	試験返却と解説	自身の答案を見直し、理解が不十分な点を解消する。
	2ndQ
		9週	交流の基礎	正弦波交流の瞬時値、波高値、実効値を理解する。
		10週	フェーザ表示と複素数表示	フェーザ表示と複素数表示を理解する。
		11週	交流回路の解析	抵抗、インダクタ、キャパシタにおける関係式を理解する。
		12週	インピーダンスとアドミタンス	インピーダンスとアドミタンスを理解する。
		13週	交流回路の電力(1)	瞬時電力と平均電力を理解する。
		14週	交流回路の電力(2)	有効電力、無効電力、皮相電力を理解する。
		15週	前期末試験	授業内容を理解し、正しく解答することができる。
		16週	試験返却と解説	自身の答案を見直し、理解が不十分な点を解消する。
後期
	3rdQ
		1週	回路網の諸定理(1)	キルヒホッフの法則を理解する。
		2週	回路網の諸定理(2)	網目電流法を理解する。
		3週	回路網の諸定理(3)	節点電位法を理解する。
		4週	回路網の諸定理(4)	重ね合わせの理を理解する。
		5週	回路網の諸定理(5)	鳳・テブナンの定理を理解する。
		6週	回路網の諸定理(6)	ノートンの定理を理解する。
		7週	後期中間試験	授業内容を理解し、正しく解答することができる。
		8週	試験返却と解説	自身の答案を見直し、理解が不十分な点を解消する。
	4thQ
		9週	電磁誘導結合回路(1)	電磁誘導結合回路を理解する。
		10週	電磁誘導結合回路(2)	変圧器結合回路を理解する。
		11週	共振回路(1)	直列共振回路を理解する。
		12週	共振回路(2)	並列共振回路を理解する。
		13週	三相交流回路(1)	対称三相交流回路を理解する。
		14週	三相交流回路(2)	三相交流回路の電力を理解する。
		15週	学年末試験	授業内容を理解し、正しく解答することができる。
		16週	試験返却と解説	自身の答案を見直し、理解が不十分な点を解消する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類		分野	学習内容	学習内容の到達目標	到達レベル	授業週
基礎的能力	自然科学	物理	電気	オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。	3
				抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。	3
				ジュール熱や電力を求めることができる。	3
専門的能力	分野別の専門工学	情報系分野	その他の学習内容	オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。	4	前3,前4,前5,後1

評価割合

	試験	合計
総合評価割合	100	100
専門的能力	100	100