データベース

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 データベース
科目番号 0055 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 リレーショナルデータベース入門[第3版]:増永良文著(サイエンス社)
担当教員 新井 イスマイル

到達目標

1. データモデル、データベース設計法に関する基本的な概念を説明できる。

2. データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。

3. DBMS(データベース管理システム)のファイルのアクセス方法とその編成法の基本的な概念を説明できる。

4. トランザクションの概念・障害時回復・同時実行制御に関する基本的な概念を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1RDBの更新異常解消、従属性、正規化について数式を理解し、理論的に理解・詳細を説明できる。データモデル、データベース設計法に関する基本的な概念を説明できる。データモデル、データベース設計法に関する基本的な概念が説明できない。
評価項目2RDB操作言語とリレーショナル代数について理解し、SQLによる複雑な質問・結合質問・入れ子質問を作成できる。データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。データベース言語を用いた基本的なデータ問合わせが記述できない。
評価項目3DBMSのファイルのアクセス方法とその編成方法について理論的に理解・詳細を説明できる。DBMS(データベース管理システム)のファイルのアクセス方法とその編成法の基本的な概念を説明できる。DBMS(データベース管理システム)のファイルのアクセス方法とその編成法の基本的な概念が説明できない。
評価項目4トランザクションの概念・障害時回復・同時実行制御について理論的に理解・詳細を説明できる。トランザクションの概念・障害時回復・同時実行制御に関する基本的な概念を説明できる。トランザクションの概念・障害時回復・同時実行制御に関する基本的な概念が説明できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-1) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-2a) 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 B-2 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 D-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
情報システムにおいて大量のデータを活用するために、データベース技術は不可欠である。本科目では、技術者が身につけておくべきデータベースに関する技術や知識について学ぶ。
授業の進め方・方法:
座学による講義が中心である。講義項目ごとに演習問題に取り組み、各自の理解度を確認する。また、定期試験返却時に解説を行い、理解が不十分な点を解消する。
注意点:
関連科目:
 IT 活用、プログラミング
学習指針:
 スライド資料を配布するが、口頭でのみ説明する内容もあるため、各自が理解した形でメモを残し、復習に役立てること。
自己学習:
 到達目標を達成するためには、授業以外にも教科書の演習問題を解いたり、実際にPC上で実行したりして理解を深める必要がある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 イントロダクション 本科目で扱う内容を概観を理解し、説明できる。
2週 リレーショナルデータベースモデル データモデルに関する基本的な概念を説明できる。
3週 データ操作言語とリレーショナル代数 リレーショナル代数表現を用いて選択演算等初歩的な問合わせができる。
4週 リレーショナルデータベースの設計理論(1) 与えられたリレーションで想定される異常を説明できる。また、その異状を解消する情報無損失分解ができる。
5週 リレーショナルデータベースの設計理論(2) 第1〜第3正規形といったデータ設計法に関する基本的な概念を説明できる。
6週 データベース言語SQL データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。
7週 演習問題(1) リレーショナルデータベースのモデル、設計、言語に関する基礎的な演習問題の解法を理解する。
8週 中間試験
2ndQ
9週 DBMSの標準アーキテクチャと機能 DBMSの標準アーキテクチャと3大機能、構造等について理解する。ビューを作成するSQL文を作成できる。
10週 ファイルのアクセス法と構成法 RDBMSのファイルのアクセス方法とその編成法について理解する。
11週 RDBMSの質問処理とその最適化 RDBMSの質問処理のコストや最適化について理解し、目的の処理に対して適切なアルゴリズムを選択できる。
12週 トランザクションと障害時回復 トランザクションの概念と障害時回復の手法について学ぶ。
13週 トランザクションの同時実行制御 トランザクションの概念・障害時回復・同時実行制御に関する基本的な概念を説明できる。
14週 産業・研究事例 データベースの産業界での実用例や先端的な研究事例について理解する。
15週 演習問題 RDBMSの構成法やクエリ最適化、トランザクションに関する演習問題の解法を理解する。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野その他の学習内容データモデル、データベース設計法に関する基本的な概念を説明できる。4
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。4

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力00
専門的能力100100
分野横断的能力00