情報戦略システム

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 情報戦略システム
科目番号 0060 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 配布プリント,ホームページ参照(http://www.info.nara-k.ac.jp/~matsuo/JYUGYO/SIS/sis.html)
担当教員 松尾 賢一

到達目標

1.OR(operations research),IE(industrial engineering)の基礎知識を身につける.
2.プロジェクト管理上の諸問題を解決するための道筋や方法を考える力を身につける.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1OR,IEの基礎知識を使いこなし,手法自体を発展させることができる.OR,IEの基礎知識を使いこなすことができる.OR,IEの基礎知識を使いこなすことができる. OR,IEの基礎知識を使いこなすことができない.
評価項目2プロジェクト管理上の諸問題を解決するための道筋や方法を考えられ,実際の問題に適用できる.プロジェクト管理上の諸問題を解決するための道筋や方法を考えられる.プロジェクト管理上の諸問題を解決するための道筋や方法を考えられない.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-2a) 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 D-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
組織内で使用されるコンピュータデータベースを基盤とした情報システムである経営情報システムは,様々なデータや情報を集積することを目指した.これを用いて,経営に必要な情報を即座に提供する環境を作り出すことで,経営をサポートする一翼の役割を果たすことになった.この経営情報システムの登場によって,「経営の効率化」が重要視されるようになり,現在に至っては経営を左右する意思決定や戦略の策定までを請け負う「戦略情報システム」が登場し,経営は,効率化から多角化へとその手法が変化してきた.この講義では,多角的に情報戦略システムを捉えて講義するとともに,企業等で情報戦略を進める上で必要な基礎知識として,ORやIE手法についてについて講義する.また,講義内容を実習によって理解を深めることを目指す.
授業の進め方・方法:
座学と実習を交互に繰り返す授業内容である.座学で得た知識を実習で実践しながら各自の理解度を確認する.また,理解度の定着をe-Learningによるテストで確認する.
注意点:
関連科目:情報リテラシ、情報セキュリティ、情報工学特論との関係が深い.
学習指針:理解度を測るレポートを作成してもらうので,講義内容の内容をしっかり理解する.
自己学習:目標を達成するために,授業以外にも予習復習を怠らないこと.また,発表に際しては十分に準備して授業に望むこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 情報戦略システムとは 情報戦略システムとは何かを理解できる.
2週 人間の情報活動 人間が日常行っている情報活動について理解できる.
3週 情報戦略 情報収集と分析について理解できる.
4週 SWOT分析1 SWOT分析の概要について理解できる.
5週 SWOT分析2 SWOT分析を用いて要因分析を実施(AL形式)する.
6週 TOWS分析 TOWS分析による戦略の策定を実施(AL形式)する.
7週 戦略立案発表 SWOT分析,TOWS分析に基づく戦略立案内容について討論(AL形式)できる.
8週 日程計画法1 日程計画法について理解できる.
4thQ
9週 日程計画法2 日程計画法に基づいて諸問題を解決できる.
10週 線形計画法1 線形計画法について理解できる.
11週 線形計画法2 線形計画法に基づいて諸問題を解決できる.
12週 階層化意思決定法1 階層化意思決定法について理解できる.
13週 階層化意思決定法2 階層化意思決定法に基づいて諸問題を解決できる.
14週 確認テスト これまでの学習内容を確認する.
15週 総まとめ 今後の情報戦略について理解できる.
16週 試験返却・解答 試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野コンピュータシステムユーザの要求に従ってシステム設計を行うプロセスを説明することができる。4
プロジェクト管理の必要性について説明できる。4
WBSやPERT図など、プロジェクト管理手法の少なくとも一つについて説明できる。4
ER図やDFD、待ち行列モデルなど、ビジネスフロー分析手法の少なくとも一つについて説明できる。4
分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】要求仕様に従って標準的な手法によりプログラムを設計し、適切な実行結果を得ることができる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。2
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。2
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。2
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。2
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。2
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。2

評価割合

課題レポート実習・テスト合計
総合評価割合7030100
基礎的能力502070
専門的能力201030