ヒューマンコンピュータインタラクション

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 ヒューマンコンピュータインタラクション
科目番号 0090 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 北原義典,イラストで学ぶ ヒューマンインタフェース改訂第2版,講談社,2019年,2,860円
担当教員 山口 智浩

到達目標

1. HCIの要素技術についてわかりやすく資料にまとめ,説明することができる.
2. HCIの要素技術に関する内容について,疑問点を述べ,討議することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1HCIの要素技術の教科書内容および最近の応用例などの発展的内容についてわかりやすく資料にまとめ,説明することができる.HCIの要素技術の教科書に記述された内容についてわかりやすく資料にまとめ,説明することができる.HCIの要素技術の教科書に記述された内容についてわかりやすく資料にまとめ,説明することができない.
評価項目2HCIの要素技術に関する基本的および発展的な内容について,疑問点を述べ,討議することができる.HCIの要素技術に関する基本的な内容について,疑問点を述べ,討議することができる.HCIの要素技術に関する基本的な内容について,疑問点を述べ,討議することができない

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-1) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-2a) 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 B-2 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 D-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)とは, 人とコンピュータ・情報システムとのやりとりを行うシステムの設計や構成に関する研究分野である.本科目は, インタラクションシステムを構成するハードウェア・ソフトウェアについて学習する.
※実務との関係
この科目は企業でヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)ソフトウエアの設計を担当していた教員が,その経験を活かし,HCIの種類,特性,最新の設計手法等について講義形式で授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
各担当範囲について教員による講義および発表者が紹介した後に学生同士で討議を行い,教員がプレゼン評価を行う.
1) プレゼンテーション:担当範囲の口頭発表による説明    
2) 討論:発表内容に対する質疑応答,担当教員による補足説明,プレゼン評価
注意点:
・事前学習・・・あらかじめ講義内容に該当する部分の教科書を読み,理解できるところ,理解できないところを明らかにしておく.授業中に質問,議論できるように教科書の下読みをしておいてください.質問したい内容をあらかじめ下書きしておくと,遠隔授業時にチャットで質問投稿しやすくなります.
・事後展開学習・・・講義内容について本人が質問した内容とそれへの回答,質問したかった内容等をまとめて毎回の授業アンケートformsに記入し,授業当日の17時までに365forms回答として提出する.
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関連科目 本科2年:情報数学Ⅰ, 本科3年:データ構造とアルゴリズム,本科5年:人工知能
学習指針 各自の様々な経験や身近な体験を通して説明できるまで理解することが重要である.
自己学習 到達目標を達成するには,授業前に教科書の講義範囲を下読みして,興味・疑問点を見つけ,理解を深める必要がある.発表に際しては,教科書以外の内容を含め,準備して授業に臨むこと.

学修単位の履修上の注意

1. 担当範囲の自学自習部分の評価
(1) 発表(20%):担当範囲のプレゼン(説明)の評価
担当範囲のプレゼン発表による説明の良さ(わかりやすさ,説明の量,説明の質それぞれの適切さ)について評価する.
(2) ポートフォリオ(40%):課題レポートによる評価
   担当範囲について各自で自学自習した内容をpower pointスライドにまとめて,課題レポートして提出された内容を評価する.
2. 担当範囲以外の自学自習部分の評価
(3) その他(40%):毎回の授業後のQ&Aシートによる評価
  本人以外の発表内容について,本人の質問の有無,質問・議論した場合にはその内容とそれに対する発表者,教員からの回答をQ&Aシートに毎回記入し,授業後に提出されたものを評価する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 HCI研究の概要 HCI研究の概要について説明することができる.
2週 ヒューマンインタフェース概論 ヒューマンインタフェースの概念,関連研究の歴史について説明できる.
3週 コンピュータとヒューマンインタフェース
人間の情報処理モデル
コンピュータとヒューマンインタフェー,人間の感覚,行為の7段階モデル,ヒックの法則,フィッツの法則,キーストロークレベルモデル,人間の欲求,人間の行動発現モデルについて説明できる.
4週 ヒューマンエラー
人間サイドからの設計
ヒューマンエラー種類と原因・生起モデル・対策,人間中心設計,ユーザインタフェース設計,プロトタイピングについて説明することができる.
5週 入力系設計 キーボード/タッチパネル,ポインティングデバイス,音声・画像・文字認識システムについて説明することができる.
6週 出力系設計 情報出力系の分類,主要な情報出力装置について説明することができる.
7週 インタラクション系設計 インタラクション系設計,ユーザ分析とタスク分析,メニューの構造・種類について説明することができる.
8週 GUI設計 GUI設計の基本,作業効率性,わかりやすさ,ユーザ受容性,頑健性・安全性について説明することができる.
4thQ
9週 ユーザのアシスト ヘルプ,チュートリアル,マニュアル,AIインタフェース,人間とシステムの協調について説明することができる.
10週 ユーザビリティ評価 ユーザビリティの評価方法,ユーザビリティの定量化と指標,主観指標の尺度,尺度構成法について説明することができる.
11週 インタラクションの拡張 バーチャルリアリティ,オーグメンテッドリアリティ,マルチモーダルインタフェース,ノンバーバルインタフェース,感性インタフェースについて説明することができる.
12週 モバイルコンピューティングにおけるヒューマンインタフェース モバイル情報機器・Web アプリケーションのインタフェース,空間移動サポート,本人認証,ソーシャルメディアについて説明することができる.
13週 ユニバーサルデザイン ユニバーサルデザインの設計,例,情報系のユニバーサルデザインについて説明することができる.
14週 ヒューマンインタフェースの新しい動きと諸課題 実世界指向インタフェース,アンビエントインタフェース,ブレインマシンインタフェース,ヒューマンインタフェースの諸課題について説明することができる.
15週 学年末試験 実施しない
16週 まとめ 評価結果を見直し,理解が不十分な点を解消する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野コンピュータシステムシステム設計には、要求される機能をハードウェアとソフトウェアでどのように実現するかなどの要求の振り分けやシステム構成の決定が含まれることを説明できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合020004040100
基礎的能力01000201040
専門的能力01000203060