マルチメディア情報処理

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 マルチメディア情報処理
科目番号 0091 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 なし.適宜,講義資料を配布する.
担当教員 松尾 賢一,松村 寿枝

到達目標

1.マルチメディア情報処理とはなにか,いろいろな特徴抽出方法について説明できる.
2.音声信号処理について理解し,簡単な信号処理のプログラムをC言語あるいはJava言語などのプログラミング言語を用いて実装できる.
3.コンピュータを用いた画像処理,動画の特徴抽出技術について理解し,説明できる.
4.ニューラルネットワークの仕組みが理解でき,誤差逆伝搬法をC言語あるいはJava言語などのプログラミング言語を用いて実装ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1マルチメディア情報処理とはなにか,いろいろな特徴抽出方法について理解し,情報の種別に応じて異なった特徴抽出方法を提案できる.マルチメディア情報処理とはなにか,いろいろな特徴抽出方法について理解し,説明することができる.マルチメディア情報処理とはなにか,いろいろな特徴抽出方法について理解し,説明することができない.
評価項目2音声信号処理について理解し,自力で簡単な信号処理のプログラムをC言語あるいはJava言語などのプログラミング言語を用いて実装できる.音声信号処理について理解し,教えてもらいながら,簡単な信号処理のプログラムをC言語あるいはJava言語などのプログラミング言語を用いて実装できる.音声信号処理について理解し,簡単な信号処理のプログラムを実装できない.
評価項目3コンピュータを用いた画像処理,動画の特徴抽出技術について理解し,応用例について正しく説明できる. コンピュータを用いた画像処理,動画の特徴抽出技術について説明できる.コンピュータを用いた画像処理,動画の特徴抽出技術について説明できない.
評価項目4ニューラルネットワークの仕組みが理解でき,自力で誤差逆伝搬法をC言語あるいはJava言語を用いて実装ができる.ニューラルネットワークの仕組みが理解できる.教えてもらいながら,誤差逆伝搬法をC言語あるいはJava言語を用いて実装ができる.ニューラルネットワークの仕組みが理解できない.誤差逆伝搬法を実装ができない.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-1) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-2a) 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 B-2 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 D-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンピュータによる情報の取得・認識・理解のために必要となるマルチメディア情報処理の基礎について理解することを目的とする.マルチメディア情報処理の中でも音声信号処理と画像処理を中心に基礎的な手法について具体例を挙げながら解説し,理解を深める.
※実務との関係
この科目は、企業等で画像処理、音声処理、教育用システムの開発を担当していた教員がその経験を活かし、最新の技術的な手法について講義形式で行う授業である。
授業の進め方・方法:
座学による講義が中心であるが,パソコンを使用した演習問題に取り組むことでマルチメディア情報処理の具体例について理解を深める.また,講義項目ごとの課題により各自の理解度を確認する.
注意点:
関連科目
  情報理論,信号処理との関係が深い.
学習指針
  行列,ベクトル,確率など数学の復習をしておくことが望ましい.
  わからないところはそのままにせず,その都度質問をすること.パソコンを利用した演習では 
  実際にプログラミングを行うので,プログラミングについても復習をしておくこと。
自己学習
  目標を達成するために,授業時間外でも予習復習を怠らないこと.課題は必ず解いておくこと

学修単位の履修上の注意

成績は試験結果と提出課題を合わせて総合的に評価します.自学自習の一環として提出を求められた課題は必ず実施の上,提出すること.
また,配布する講義資料等を用いて事前学習したり,講義内で出題した課題を通して事後展開学習を進めること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 マルチメディア情報処理とは?(概論) マルチメディア情報処理とは何かを説明することができる.
2週 文書処理 文書処理についての概要を理解し,説明することができる.
3週 ディジタル信号 アナログ信号のディジタル化の方法やディジタル信号の扱いについて説明することができる.
4週 特徴抽出 特徴抽出とその方法について説明することができる.
5週 音声信号処理 実際の音声データやその扱い方法を理解し,C言語あるいはJava言語を用いて実装することができる.
6週 音声信号処理 周波数分析やフィルタ処理などの信号処理方法を理解し,C言語あるいはJava言語を用いて実装することができる.
7週 音声信号処理 周波数分析やフィルタ処理などの信号処理方法を理解し,C言語あるいはJava言語を用いて実装することができる.
8週 音声信号処理小テスト 授業の内容を理解し,小テストに正しく回答することができる.
2ndQ
9週 カラー画像・動画処理概要 カラー画像・動画処理とは何かを説明することができる.
10週 画像・動画の種別 画像種別について理解することができる.
11週 画像・動画に対する処理手法 画像・動画の前処理,特徴抽出,認識手法について理解し,説明することができる.
12週 画像・動画におけるパターン認識・理解 画像・動画におけるパターン認識について理解し,説明することができる.
13週 画像処理小テスト 画像処理の内容を理解し,画像処理に関する小テストに正しく回答することができる.
14週 ニューラルネットワーク ニューラルネットワークとその学習アルゴリズムである誤差逆伝搬法について理解し,説明することができる.
15週 ニューラルネットワーク C言語あるいはJava言語を用いて誤差逆伝搬法を実装することができる.
16週 前期末試験 授業の内容を理解し,試験問題に正しく回答することができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。3前5,前6,前7,前15
その他の学習内容メディア情報の主要な表現形式や処理技法について説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前16
ディジタル信号とアナログ信号の特性について説明できる。4前4,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前16
情報を離散化する際に必要な技術ならびに生じる現象について説明できる。4前4,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前16

評価割合

試験課題合計
総合評価割合6040100
基礎的能力402060
専門的能力202040