到達目標
1. 脳死と臓器移植が私たちの社会にもたらした影響と現状,法律の論点を理解し説明し自分なりの意見をもつことができる。
2. 不妊治療や生殖補助医療技術が私たちの社会にもたらした影響と現状,法律の論点を理解し説明し自分なりの意見をもつことができる。
3. 安楽死や尊厳死,自殺幇助が私たちの社会にもたらした影響と現状,法律の論点を理解し説明し自分なりの意見をもつことができる。
4. 出生前診断や選択的中絶が私たちの社会にもたらした影響と現状,法律の論点を理解し説明し自分なりの意見をもつことができる。
5. 人間と動物の違いを言語,死,意味,といった概念を通して理解し説明することができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | | | |
評価項目2 | | | |
評価項目3 | | | |
学科の到達目標項目との関係
準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (1)
説明
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教育方法等
概要:
自然科学は自然的事象の事実解明を目標とするのに対し,人文科学はそれら事実に基づいた自然・社会現象,人間存在の意味や価値を問うことを使命とする。この講義では特に生活に密接に関わる医療福祉が私たちに突きつける問題から出発し,動物,死,言語など人が人であるための条件を検討しながら,それら問題を哲学的,倫理的な視点で考察する。
授業の進め方・方法:
座学による講義が中心であるが,トピックごとに課題に取り組み,各自の理解度を確認する。また,講義内で学生のテーマに対する意見を求め述べてもらう。
注意点:
関連科目
歴史,政治・経済,地理,社会学特論などとの関連が深い。
学習指針
社会問題を自分や家族にも起こる問題として理解し想像力を働かせることが重要である。
自己学習
到達目標を達成するためには,社会問題,特に医療福祉の問題への関心を広くもち自分なりの意見をもつことが必要である。配布資料を参考にして自学・自習すること。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
イントロダクション |
この講義の概要及び人文科学の持つ意義について理解することができる。
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2週 |
脳死という人の死 |
改正臓器移植法におけるドナー認定条件,及び脳死の定義について説明することができる。
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3週 |
身体と所有 |
臓器売買の倫理的問題を説明することができる。
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4週 |
身体の思想史 |
身体について人々がこれまでどのように理解してきたのか説明することができる。
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5週 |
安楽死の倫理的問題(1) |
安楽死にはどのような分類があり法的制度的現状がどうなっているか説明できる。
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6週 |
安楽死の倫理的問題(2) |
安楽死に対する自分なり意見を持つことができる。
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7週 |
不妊治療の倫理的問題 |
不妊治療を受けることで当事者がどのような問題に直面するのか,倫理的問題を抱えるのか説明することができる。
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8週 |
出生前診断と選択的中絶(1) |
人の出生の場面,特に不妊治療が照らし出す現代社会における命の意味について判断することができる。
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4thQ |
9週 |
出生前診断と選択的中絶(2) |
人の出生の場面,特に出生前診断や中絶に焦点を当て,現代社会における命の意味について考える(続)。
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10週 |
障がいと優生思想 |
優生思想とは何か,それが障がいを抱えて生きてきた人々にどんな影響を与えてきたのか説明することができる。
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11週 |
動物と倫理 |
デカルトの動物機械論,ピーターシンガーの動物解放論といった議論の意義を背罪することができる。
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12週 |
環境問題とグローバリズム |
地球温暖化などの環境問題とグローバリズムがどう関係しているのか考察する。
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13週 |
死者とは何か:弔いの意味について |
なぜ私たちは死者を丁重に扱い悼むのか。弔うことの社会的意義を検討しながら死者という存在について説明できる。
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14週 |
言語とは何か:ソシュールの記号論 |
言語や記号が世界との関わりにおいていかに「意味」をつくるのか説明できる。
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15週 |
生きる意味:フランクルを例に |
なぜ生きているのか,生きることに意味はあるのか,といった問いに自分なりの意見をもつことができる。
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16週 |
レポート |
与えられた課題を的確に論述することができる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 期末レポート | 講義で課す課題点 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 70 | 30 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 |