政治・経済

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 政治・経済
科目番号 0035 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質化学工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 /配布教材 配布プリント
担当教員 竹原 信也

到達目標

1.「民主政治と選挙制度」について基礎的事項を理解し、有権者として適切に行動できる。
2.「日本国憲法」について基礎的事項を理解している。
3.経済のしくみについて基礎的事項を理解している。
4.奈良県の産業と経済についてその現状と課題を認識し、その解決について考察できる。
5.「国際社会」について基礎的事項を理解している。
6.科学や工学と社会のむすびつきについて基礎的事項を理解している。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1「民主政治と選挙制度」について基礎的事項を理解した上で、有権者としてルールを順守し、適切に行動できる。「民主政治と選挙制度」について基礎的事項を理解している。「民主政治と選挙制度」について基礎的事項を理解していない。
評価項目2「日本国憲法」について基礎的事柄を理解し、望ましい社会の在り方について展望できる。「日本国憲法」について基礎的事柄を理解している。「日本国憲法」について基礎的事柄を理解していない。
評価項目3経済のしくみについて基礎的事項を理解した上で、日本経済の現状と課題を整理することができる。経済のしくみについて基礎的事項を理解している。経済のしくみについて基礎的事項を理解していない。
評価項目4奈良県の産業と経済についてその現状と課題を認識した上で、その解決策を考察し、他者に説明できる。奈良県の産業と経済についてその現状と課題を認識し、その解決について考察できる。奈良県の産業と経済についてその現状と課題を認識していない。 7.科学や工学と社会のむすびつきについて基礎的事項を理解している。
評価項目5「国際社会」について基礎的事項を理解した上で、国際社会において日本が果たすべき役割について考察し、他者に説明できる。「国際社会」について基礎的事項を理解している。「国際社会」について基礎的事項を理解していない。 8.科学や工学と社会のむすびつきについて基礎的事項を理解している。
評価項目6科学や工学と社会のむすびつきについて基礎的事項を理解した上で、技術者が社会で果たすべき役割を考察することができる。科学や工学と社会のむすびつきについて基礎的事項を理解している。科学や工学と社会のむすびつきについて基礎的事項を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
私たちが現在生活している社会について、その仕組み、ルールを学ぶ。単なる暗記科目としてではなく、「生きた」学問として政治・経済を捉える。選挙権年齢が18才以上に引き下げられたことを踏まえて有権者として身に付けるべき知識・考え方を習得する。また、今年度はCOC+における地域理解教育の一環として奈良県の産業や企業を調べ、地域へ理解を深めるとともに地域課題の解決について考えていく。
授業の進め方・方法:
教科書・穴埋めプリントを用いた講義を中心にすすめる。適宜、視聴覚教材の利用やグループ活動を行う。前期は、民主主義と選挙の仕組み、経済のしくみと地域経済ついて、後期は、国際社会や科学技術と社会の関係について学ぶ。
注意点:
関連科目:地理、歴史Ⅰ・Ⅱ、人文・社会科学特論、現代社会と法、技術者倫理(専)、地域と文化(専)
学習指針:授業をよく聞くこと。授業とは関係のない私語や携帯の利用は慎むこと。
自己学習:到達目標を達成するためには、授業以外でも教科書を読むなど、授業内容についての理解を深める必要がある。特に、授業後の復習を欠かさないようにすること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 民主主義の基本原理 民主主義の基本原理について基礎知識を理解し、説明できる。
2週 日本国憲法の基本原理 日本国憲法の基本原理について基礎知識を理解し、説明できる。
3週 基本的人権の保障 基本的人権の保障について基礎知識を理解し、説明できる。
4週 日本の政治制度 日本の政治制度について基礎知識を理解し、説明できる。
5週 日本の政党政治 日本の政党政治について基礎知識を理解し、説明できる。
6週 日本の選挙制度 日本の選挙制度について基礎知識を理解し、説明できる。
7週 有権者の基礎知識 有権者としてとるべき行動、ルールについて基礎知識を理解し、説明できる。
8週 前期中間試験 授業内容を理解し,試験問題に対して正しく解答することができる。
2ndQ
9週 奈良県経済の現状と課題 奈良県経済の現状と課題を理解し、説明できる。
10週 地域の課題を分析する 地域の課題を分析する手法(SWOT分析)を理解し、活用できる。
11週 地域の課題を解決する(1) 地域の課題を解決する、あるいは価値をより高めるための方策についてグループでアイデアを生み出すことが出来る。
12週 地域の課題を解決する(2) 事業計画書の作成方法を理解し、実際に作成できる。
13週 グループ発表の準備(1) POWERPOINTの操作を習得している。プレゼンテーションの目的と必要な事項を理解し、説明できる。
14週 グループ発表の準備(2) グループワークで生み出されたアイデアを整理し、効果的に聞き手に伝えるためのプレゼンテーションを作成できる。
15週 グループ発表 グループ発表を通じてプレゼンテーションの成果と課題を把握できる。
16週 ふりかえり ※前期末試験は実施しない。9~15週の学習事項を再確認し、地域の課題を解決する態度を身に付けている。
後期
3rdQ
1週 国際社会のしくみと成り立ち 現代の国際社会の特徴とその成り立ちについて基礎知識を理解し、説明できる。
2週 2つの世界大戦と集団的安全保障の取り組み 2つの世界大戦と集団的安全保障の取り組みについて基礎知識を理解し、説明できる。
3週 東西冷戦 東西冷戦の勃発とその特徴について基礎知識を理解し、説明できる。
4週 冷戦と戦後日本の歩み 戦後日本の歩みについて冷戦の過程と機軸に基礎知識を理解し、説明できる。
5週 冷戦後の国際政治と日本の歩み 冷戦後の国際政治と日本の歩みについて基礎知識を理解し、説明できる。
6週 現代の国際政治と課題 現代の国際政治と課題について基礎知識を理解し、説明できる。
7週 貿易ゲーム 貿易ゲームを通じて、国際経済システムや貿易のしくみを体験し、国際経済、社会の課題について基礎知識を理解し、説明できる。
8週 後期中間試験 授業内容を理解し,試験問題に対して正しく解答することができる。
4thQ
9週 科学技術と社会①歴史 科学や工学の発展と歴史について基礎知識を理解し、説明できる。
10週 科学技術と社会②社会への影響 科学や工学の発展がもたらす社会への影響について多面的な観点から理解・整理し、説明できる。
11週 科学技術と社会③最新技術
最新の科学や工学の知がどのように社会生活と結びつき、活かされているのかについて情報を収集・整理し、説明できる。
12週 科学技術と社会④役割 これまでの学習を踏まえ科学や工学が社会に果たす役割を多面的に観点から考察し、整理できる。
13週 科学技術と社会⑤日本 我が国の歴史を踏まえ、国際社会において日本の科学や工学が果たす役割について多面的な観点から考察し、整理できる。
14週 科学技術と社会⑥事例研究 学習のまとめとして、事例を通じて科学や工学と社会の結びつきについて総合的にまとめ、他人に説明できる。
15週 学年末試験 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる。
16週 試験返却・解答 試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7
公民的分野自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3後5,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3後5,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後9,後10,後11,後12,後13,後14
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
それぞれの国や地域の経済的・社会的な発展に対して科学技術が果たすべき役割や技術者の責任ある行動について説明できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。1
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。1
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。2
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。2
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。1
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。1
事実をもとに論理や考察を展開できる。1
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。2
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。2
企業には社会的責任があることを認識している。3
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。2
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。2

評価割合

試験(前期中間・後期中間)小テスト、課題レポート、講義ノート提出を総合的に評価する。グループ学習(前期末、後期末の成績は定期試験の代わりにグループ演習の発表や取り組みを総合的に評価する。)合計
総合評価割合402040100
基礎的能力402040100