分析化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 分析化学Ⅱ
科目番号 0035 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質化学工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「化学 改訂版」,啓林館  / 「センサ 化学 改訂版」,啓林館
担当教員 三木 功次郎

到達目標

1. 気体の性質が理解できる,希薄溶液の性質が理解できる,浸透と浸透圧が理解できる
2. コロイド溶液が理解できる,反応速度・反応のしくみが理解できる
3. 可逆反応・化学平衡・平衡定数が理解できる,酸・塩基の電離平衡理解できる
4. 塩の加水分解・弱酸と弱塩基の遊離・緩衝液が理解できる,難溶性塩の溶解平衡が理解できる
  酸・塩基の電離平衡のより厳密な取り扱いが理解できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1気体の性質,希薄溶液の性質,浸透圧が的確に説明でき、これらの計算問題に正しく答えることができる気体の性質,希薄溶液の性質,浸透圧が説明でき、これらの計算問題に答えることができる気体の性質,希薄溶液の性質,浸透圧が説明できず、これらの計算問題に答えることができない
評価項目2コロイド溶液,反応速度・反応のしくみが的確に説明でき、これらの計算問題に正しく答えることができるコロイド溶液,反応速度・反応のしくみが説明でき、これらの計算問題に答えることができるコロイド溶液,反応速度・反応のしくみが説明できず、これらの計算問題に答えることができない
評価項目3可逆反応・化学平衡・平衡定数,酸・塩基の電離平衡が的確に説明でき、これらの計算問題に正しく答えることができる可逆反応・化学平衡・平衡定数,酸・塩基の電離平衡が説明でき、これらの計算問題に答えることができる可逆反応・化学平衡・平衡定数,酸・塩基の電離平衡が説明できず、これらの計算問題に答えることができない
評価項目4塩の加水分解・弱酸と弱塩基の遊離・緩衝液,難溶性塩の溶解平衡、 酸・塩基の電離平衡の厳密な取り扱いが的確に説明でき、これらの計算問題に正しく答えることができる塩の加水分解・弱酸と弱塩基の遊離・緩衝液,難溶性塩の溶解平衡、 酸・塩基の電離平衡の厳密な取り扱いが説明でき、これらの計算問題に答えることができる塩の加水分解・弱酸と弱塩基の遊離・緩衝液,難溶性塩の溶解平衡、 酸・塩基の電離平衡の厳密な取り扱いが説明できず、これらの計算問題に答えることができない

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1年次履修の化学を基礎として,物質の構成や物質の変化について,分子・原子・イオンなどの基本的な構成粒子を基に考えを発展させます。また,化学反応について,反応速度・化学平衡などの数学的な取り扱いについて理解できるように,演習を含めて講義を行います。
授業の進め方・方法:
座学による講義が中心となります。講義項目ごとに配布する予習プリント・課題プリントおよび問題集に取り組めるようにして,各自の理解度を深めます。また,小テストを実施することで,各自の理解度を確認します。定期試験返却時に解説を行い,理解が不十分な点を解消します。なお,授業は標準的なレベルを主に行います。より高度なレベルを目指す人は,下記の参考書などを用いて自分で勉強してください。
注意点:
関連科目
化学演習Ⅰ(1年,1単位),分析化学Ⅰ(1年,1単位)および分析化学Ⅲ(3年,1単位)に関連しています。
学習指針
基本的に予習(教科書を読み,内容を理解する)を前提に授業を進めます。各自で演習問題を解く時間を与え,理解を深めます。宿題(問題集)は自分で考えて答えを導いた後,解答を参考にして,分からなかった点について理解を深めるようにしてください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション 分析化学の学習の意義や内容,評価の方法が理解できる
2週 気体の体積の変化 ボイルの法則,シャルルの法則が理解できる
3週 気体の状態方程式 ボイル-シャルルの法則,気体の状態方程式が理解できる
4週 混合気体の圧力、理想気体,実在気体 混合気体の圧力が理解できる
実在気体と理想気体が理解できる
5週 溶解平衡と溶解度 溶解平衡,溶解度,再結晶,溶液の濃度が理解できる
6週 化学反応の量的関係 化学反応の量的関係について理解できる
7週 前期中間試験 前期中間試験 授業内容を理解し,試験問題を正しく解答することができる
8週 試験返却 試験返却 試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する
2ndQ
9週 希薄溶液の性質 蒸気圧降下,沸点上昇,凝固点降下が理解できる
10週 浸透と浸透圧 浸透と浸透圧が理解できる
11週 コロイド溶液 コロイドの性質が理解できる
12週 反応の速さ 反応速度の表し方が理解できる
13週 化学反応と触媒(1) 反応のしくみ,反応条件と反応速度の関係が理解できる
14週 化学反応と触媒(2) 触媒と反応速度,触媒の利用が理解できる
15週 前期末試験 授業内容を理解し,試験問題を正しく解答することができる
16週 試験返却
試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消できる
後期
3rdQ
1週 化学平衡とその移動(1) 可逆反応と化学平衡が理解できる
2週 化学平衡とその移動(2) 反応条件の変化と平衡移動の関係が理解できる
3週 化学平衡とその移動(3) 平衡定数およびその利用,演習が理解できる
4週 電離平衡(1) 酸・塩基,水素イオン濃度とpHが理解できる
5週 電離平衡(2) 酸・塩基の電離平衡,電離定数が理解できる
6週 電離平衡(3) 酸・塩基の電離定数の利用,演習が理解できる
7週 後期中間試験 授業内容を理解し,試験問題を正しく解答することができる
8週 試験返却 試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する
4thQ
9週 電離平衡(4) 塩の加水分解とそのpH,弱酸・弱塩基の遊離が理解できる
10週 電離平衡(5) 緩衝液とそのpHが理解できる
11週 電離平衡(6) 難溶性塩の水溶液中の平衡,溶解度積の理解が理解できる
12週 電離平衡(7) 硫化水素の電離と硫化物の沈殿の関係が理解できる
13週 電離平衡(8) 弱酸・弱塩基の電離平衡のより厳密な取り扱いが理解できる
14週 電離平衡(9) 電離平衡の演習が理解できる
15週 学年末試験 授業内容を理解し,試験問題を正しく解答することができる
16週 試験返却 試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。3前5,後11,後12
沈殿による物質の分離方法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。3後11,後12
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。3後5,後6
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。3後13
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。3後10
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。4前6
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。4前6

評価割合

定期試験小テスト課題合計
総合評価割合602515100
基礎的能力40251580
専門的能力200020