生物化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 生物化学Ⅰ
科目番号 0035 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質化学工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 生物(第一学習社)・生物基礎(第一学習社)
担当教員 伊月 亜有子

到達目標

前期中間試験: 生物の多様性と共通性を細胞の構造や働きを学んで理解できる。
前期末試験: 生命の連続性の仕組みと分子生物学の基礎について理解できる。
後期中間試験: 体内環境の恒常性維持の仕組みと、生体防御を理解できる。
学年末試験: 植物の多様性と生態系の構造を理解し、地球環境の保護の考えにつなげることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
細胞細胞の構造とその働きについて説明できる。細胞の構造とその働きについて概ね説明できる。細胞の構造とその働きについてほとんど説明できない。
代謝同化・異化のしくみについて説明できる。同化・異化のしくみについて概ね説明できる。同化・異化のしくみについてほとんど説明できない。
遺伝子遺伝子情報の発現と調節について説明できる。遺伝子情報の発現と調節について概ね説明できる。遺伝子情報の発現と調節についてほとんど説明できない。
生殖と発生生殖と発生のしくみについて説明できる。生殖と発生のしくみについて概ね説明できる。生殖と発生のしくみについてほとんど説明できない。
生物の環境応答生物の環境に対する応答について説明できる。生物の環境に対する応答について概ね説明できる。生物の環境に対する応答についてほとんど説明できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
生物の共通性と多様性を学ぶことで、専門分野での新しい発想ができるような関連性のある知識を蓄え、利用できるようにしていく。
授業の進め方・方法:
教科書を中心にまず基本的な事柄を理解させ、図録やほかの参考資料(新聞や科学雑誌、テレビなど)を利用し、内容を深めていく。
注意点:
事前学習
授業が始まるまでに該当する教科書のページを見ておく。

事後展開学習
授業内容を確認し、ノートに要点をまとめる。

関連科目
化学、生物基礎の知識を必要とする。
生物化学II、生物化学III、生物化学工学、応用微生物学、分子生物学の基礎知識となる。

学習指針
生命を受け継ぎながら生きているのが生物であることを確認しながら学習していく。

学修単位の履修上の注意

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 生物とは 生物の多様性と共通性が理解できる。
2週 細胞の多様性 原核生物、真核生物の違いが説明できる。
3週 細胞 動物細胞、植物細胞の構造と働きが理解できる。
4週 細胞小器官 葉緑体やミトコンドリアなどの働きが理解できる。
5週 細胞膜の物質輸送 細胞膜の物質の輸送について説明できる。
6週 細胞内の物質輸送 細胞内の物質の輸送について説明できる。
7週 細胞周期と体細胞分裂 細胞周期と体細胞分裂のしくみについて説明できる。
8週 前期中間試験 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる。
2ndQ
9週 代謝とエネルギー ATPの構造と役割について説明することができる。
10週 酵素 代謝に関係する酵素の役割を説明できる。
11週 炭酸同化 光合成のしくみについて説明できる。
12週 窒素同化 窒素の代謝について説明できる。
13週 異化 呼吸と発酵のしくみについて説明できる。
14週 代謝のまとめ 代謝の流れについて総合的に説明できる。
15週 前期末試験 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる。
16週 試験返却・解答 試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消する。
後期
3rdQ
1週 遺伝子と染色体 DNA、RNAの構造および染色体の構造について説明できる。
2週 DNAの複製 DNAが複製されるしくみについて説明できる。
3週 遺伝子の発現1 真核生物における遺伝子発現のしくみを説明できる。
4週 遺伝子の発現2 原核生物における遺伝子発現のしくみを説明できる。
5週 遺伝子組換え技術 遺伝子組換えのしくみについて説明できる。
6週 バイオテクノロジーの課題 バイオテクノロジーの課題について、説明することができる。
7週 後期中間試験 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる。
8週 動物の生殖 配偶子と減数分裂について説明できる。
4thQ
9週 動物の発生 動物の発生のしくみについて説明できる。
10週 植物の生殖と発生 植物の生殖方法および発生のしくみについて説明できる。
11週 植物ホルモン 植物の環境に対する応答について説明することができる。
12週 動物ホルモン ヒトのホルモンによる恒常性維持について説明することができる。
13週 神経伝達 ヒトの刺激と神経伝達について説明することができる。
14週 免疫 生体防御のしくみについて説明できる。
15週 学年末試験 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる。
16週 試験返却・解答 試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物原核生物と真核生物の違いについて説明できる。4前2
核、ミトコンドリア、葉緑体、細胞膜、細胞壁、液胞の構造と働きについて説明できる。4前3,前4,前5,前6
葉緑体とミトコンドリアの進化の説について説明できる。4前4
代謝、異化、同化という語を理解しており、生命活動のエネルギーの通貨としてのATPの役割について説明できる。4前9,前10,前11,前12,前13,前14
酵素とは何か説明でき、代謝における酵素の役割を説明できる。4前10,前11,前13,前14
光合成及び呼吸の大まかな過程を説明でき、2つの過程の関係を説明できる。4前10,前11,前13,前14
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。4後1,後2,後3,後4
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。4後3,後4
染色体の構造と遺伝情報の分配について説明できる。4後1
細胞周期について説明できる。4前7
分化について説明できる。4後8,後9,後10
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。4後1
細胞膜を通しての物質輸送による細胞の恒常性について説明できる。4前5,前6
フィードバック制御による体内の恒常性の仕組みを説明できる。4後11,後12
情報伝達物質とその受容体の働きを説明できる。4後13
免疫系による生体防御のしくみを説明できる。4後14

評価割合

試験レポート・課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100