概要:
パラジウム、ロジウム、ルテニウムを中心に、種々の遷移金属錯体が触媒する反応について講義する。特に、パラジウム錯体の触媒する反応について、酸化的付加、トランスメタル化、還元的脱離、β―水素脱離の基本反応段階について十分理解したのち、それらの組み合わせで考えられる他の金属の反応について解説する。
授業の進め方・方法:
講義形式で反応の解説をする。
注意点:
関連科目
有機化学、無機化学(錯体化学)。
学習指針
これまでの有機化学と異なる反応機構と感じることが多くあるが、実際は有機化学と錯体化学の境界領域であり、意識して理解することが重要である。
自己学習
有機金属化学を扱った本を用いて、自学自習を心がけること。最先端の内容なので適宜論文(ACS、エルゼビア)を参考にしてもよい。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 有機化学 | 有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。 | 4 | 前15 |
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。 | 4 | 前15 |
σ結合とπ結合について説明できる。 | 4 | 前15 |
混成軌道を用い物質の形を説明できる。 | 4 | 前15 |
誘起効果と共鳴効果を理解し、結合の分極を予測できる。 | 4 | 前15 |
σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。 | 4 | 前15 |
ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。 | 4 | 前15 |
共鳴構造について説明できる。 | 4 | 前15 |
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。 | 4 | 前15 |
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。 | 4 | 前15 |
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。 | 4 | 前15 |
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。 | 4 | 前15 |
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。 | 4 | 前15 |
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。 | 4 | 前15 |
電子論に立脚し、構造と反応性の関係が予測できる。 | 4 | 前15 |
反応機構に基づき、生成物が予測できる。 | 4 | 前15 |
無機化学 | 電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。 | 4 | 前1 |
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。 | 4 | 前1 |
錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)を説明できる。 | 4 | 前1 |
錯体の命名法の基本を説明できる。 | 4 | 前1 |
配位数と構造について説明できる。 | 4 | 前1 |