分析化学Ⅲ

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 分析化学Ⅲ
科目番号 0048 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質化学工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 加藤正直 塚原 聡 著「基礎からわかる分析化学」森北出版 / 配布プリント
担当教員 石丸 裕士

到達目標

1 .モルと濃度,化学平衡,酸塩基平衡,中和滴定について説明したり、演習問題を解いたりすることが出来る。
2 .沈殿平衡と溶解度積,分別沈殿,錯生成平衡,酸化還元平衡,酸化還元滴定について説明したり、演習問題を解いたりすることが出来る。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
モルと濃度,化学平衡,酸塩基平衡,中和滴定モルと濃度,化学平衡,酸塩基平衡,中和滴定について説明したり、演習問題を解いたりすることが出来る。モルと濃度,化学平衡,酸塩基平衡,中和滴定について概ね説明したり、演習問題を概ね解いたりすることが出来る。モルと濃度,化学平衡,酸塩基平衡,中和滴定についてほとんど説明できず、演習問題を解いたりすることもほとんど出来ない。
沈殿平衡と溶解度積,分別沈殿,錯生成平衡,酸化還元平衡,酸化還元滴定沈殿平衡と溶解度積,分別沈殿,錯生成平衡,酸化還元平衡,酸化還元滴定について説明したり、演習問題を解いたりすることが出来る。沈殿平衡と溶解度積,分別沈殿,錯生成平衡,酸化還元平衡,酸化還元滴定について概ね説明したり、演習問題を概ね解いたりすることが出来る。沈殿平衡と溶解度積,分別沈殿,錯生成平衡,酸化還元平衡,酸化還元滴定についてほとんど説明出来ず、演習問題を解いたりすることもほとんど出来ない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
2年次履修の分析化学Ⅱを基礎として、溶液の濃度・各種の化学平衡(酸塩基平衡、錯生成平衡、沈殿平衡、酸化還元平衡,)に関する知識、考えを発展させます。また、実際の計算が重要なため、演習を含めて講義を行います。
授業の進め方・方法:
座学による講義が中心となります。教科書を基本にして講義を行い,必要に応じて課題プリントを配布して,演習問題に取り組めるようにして,各自の理解度を深めます。また,小テストを実施することで,各自の理解度を確認します。定期試験返却時に解説を行い,理解が不十分な点を解消します。なお,授業は標準的なレベルを主に行います。より高度なレベルを目指す人は,下記の参考書などを用いて自分で勉強してください。
注意点:
関連科目
 「分析化学Ⅱ」(2年次、2単位)に関連しています。
学習指針
 基本的に予習(教科書を読み,内容を理解する)を前提に授業を進めます。また,授業のあとは必ず復習をしてください。できるだけ自分の力で演習問題に取り組むことで,理解が深まります。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション
溶液の濃度
分析化学の学習の意義や、評価の方法が理解できる。濃度の表し方、その計算が理解できる。
2週 化学平衡 平衡、平衡の移動、平衡式と平衡定数、いろいろな平衡が理解できる。
3週 酸塩基平衡1 酸塩基の定数、水の解離平衡と酸塩基のpHが理解できる。強酸と強塩基の水溶液の水素イオン濃度が理解できる。
4週 酸塩基平衡2 弱酸と弱塩基の水溶液の水素イオン濃度が理解できる。弱酸の塩の水溶液の水素イオン濃度が理解できる。
5週 酸塩基平衡3 弱酸と強塩基の塩からなる混合溶液の水素イオン濃度、緩衝機能が理解できる。
6週 酸塩基平衡4 中和滴定と酸-塩基指示薬が理解できる。
7週 前期中間試験 授業内容を理解し、試験問題を正しく解答することができる。
8週 試験返却 試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消する。
2ndQ
9週 沈殿平衡と分別沈殿1 沈殿平衡と溶解度積が理解できる。
分別沈殿が理解できる。
10週 沈殿平衡と分別沈殿2 沈殿滴定が理解できる。
11週 錯生成平衡1 錯体の生成が理解できる。
12週 錯生成平衡2 錯生成定数、pHの影響が理解できる。
13週 酸化還元平衡と滴定1 電池と起電力、標準酸化還元電位、ネルンストの式が理解できる。
14週 酸化還元平衡と滴定2 起電力と酸化還元平衡、酸化還元滴定が理解できる。
15週 前期末試験 授業内容を理解し、試験問題を正しく解答することができる。
16週 試験返却 試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。4後2
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。4後9
沈殿による物質の分離方法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。4後10
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。4後3,後4
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。4後3,後5
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。4後5
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。4
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。4後6
酸化還元滴定についての原理を理解し、酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。4後13,後14
キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。4

評価割合

定期試験自習課題授業取組(課題含む)合計
総合評価割合702010100
専門的能力702010100