数値解析

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 数値解析
科目番号 0050 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質化学工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「Excelによる数値計算法」,共立出版,趙 華安著/「よくわかる数値計算」日刊工業新聞社 佐藤次男・中村理一郎著 戸川隼人・永坂秀子監修/「数値計算法」,森北出版,三井田惇郎/須田宇宙著
担当教員 青井 芳史

到達目標

後期中間試験
1)表計算ソフトの基本的な使い方を理解できる。
2)代数方程式の解法について理解し、表計算ソフトを使って解くことができる。
3)行列、行列の計算、および、逆行列、固有値と固有ベクトルについて理解し、表計算ソフトを使って解くことができる。
4)連立一次方程式の解法について理解し、表計算ソフトを使って解くことができる。
後期末試験
1)関数補間と関数近似について理解し、表計算ソフトを使って解くことができる。
2)数値積分について理解し、表計算ソフトを使って解くことができる。
3)微分方程式の解法について理解し、表計算ソフトを使って解くことができる。
4)フーリエ変換によるスペクトル解析について理解し、表計算ソフトを使って解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1代数方程式の解法について十分理解し、表計算ソフトを使って解くことができる。代数方程式の解法についてある程度理解し、表計算ソフトを使って解くことができる。代数方程式の解法を理解していない
評価項目2行列、行列の計算、および、逆行列、固有値と固有ベクトルについて十分理解し、表計算ソフトを使って解くことができる。行列、行列の計算、および、逆行列、固有値と固有ベクトルについてある程度理解し、表計算ソフトを使って解くことができる。行列、行列の計算、および、逆行列、固有値と固有ベクトルを理解していない。
評価項目3ガウス―ジョルダン法、ガウス―ザイデル法による連立一次方程式の解法について十分理解し、表計算ソフトを使って解くことができる。ガウス―ジョルダン法、ガウス―ザイデル法による連立一次方程式の解法についてある程度理解し、表計算ソフトを使って解くことができる。ガウス―ジョルダン法、ガウス―ザイデル法による連立一次方程式の解法を理解していない。
評価項目4ラグランジュの補間法、最小二乗法による関数近似について十分理解し、表計算ソフトを使って解くことができる。ラグランジュの補間法、最小二乗法による関数近似についてある程度理解し、表計算ソフトを使って解くことができる。ラグランジュの補間法、最小二乗法による関数近似を理解していない。
評価項目5中点公式、台形公式、シンプソン法による数値積分について十分理解し、表計算ソフトを使って解くことができる中点公式、台形公式、シンプソン法による数値積分についてある程度理解し、表計算ソフトを使って解くことができる。中点公式、台形公式、シンプソン法による数値積分を理解していない。
評価項目6オイラー法、ルンゲ・クッタ法による微分方程式の近似数値解の解法について十分理解し、表計算ソフトを使って解くことができる。オイラー法、ルンゲ・クッタ法による微分方程式の近似数値解の解法についてある程度理解し、表計算ソフトを使って解くことができる。オイラー法、ルンゲ・クッタ法による微分方程式の近似数値解の解法を理解していない。
評価項目7フーリエ変換によるスペクトル解析について理解し、表計算ソフトを使って解くことができる。フーリエ変換によるスペクトル解析についてある程度理解し、表計算ソフトを使って解くことができる。フーリエ変換によるスペクトル解析を理解していない

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現実の問題を解決するために現象を数学的に記述した場合、その方程式は必ずしも代数的に解くことができるとは限らない。そのような場合、近似的に解を求める必要がある。本講義では、このような近似数値解を求める方法についてその基本的な考え方、原理を説明するとともに、実際に表計算ソフトを利用して近似数値解を求める方法について演習を行い、その理解を深める。
授業の進め方・方法:
講義形式の授業とパソコンを使った演習を併用することにより、数値計算の原理の理解だけに留めず、実際に応用する能力を身につける。
注意点:
関連科目
この講義は、情報科学はもちろんのこと、数学、物理等の科目、物理化学、化学工学、各種実験科目とも深く関連している。 
これらの教科で取り扱う問題の具体的解法を、演習を通じて行う。
学習指針
現実世界のさまざまな実際の問題に対して、近似数値解を求める数値解析は重要であり、理学、工学はもちろんのこと、経済の問題まで幅広い分野で利用されている。その原理の理解には、数学的な取り扱いを伴うので、その本質を捉えて学習する姿勢が重要である。また、自ら実際に手を動かして問題を解くことが理解を深めるうえで重要である。
自己学習
理解できなかった項目は次回までに自学するともに,提出すべき課題を各自の力で解く事。なお,演習課題やレポート作成に必要な表計算ソフトの利用方法については各自が自学しておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 数値計算法の基礎
表計算ソフトによる
データ処理の基礎
数値計算の基本的な考え方が理解でき、基本的な表計算ソフトの使い方が身につく。
2週 代数方程式 代数方程式の解法(ニュートン法・二分法)について理解する。
3週 代数方程式の演習 表計算ソフトを使って、ニュートン法、二分法、ゴールシーク法により代数方程式を解くことができるようになる。
4週 線形代数 行列、行列の計算、および、逆行列、固有値と固有ベクトルについて理解する。
5週 連立方程式の解法 ガウス―ジョルダン法、ガウス―ザイデル法による連立一次方程式の解法について理解する。
6週 線形代数、連立方程式の演習 表計算ソフトを使って、行列の計算、連立一次方程式を解くことができるようになる。
7週 関数補間と関数近似 ラグランジュの補間法、最小二乗法による関数近似について理解する。
8週 中間テスト 第1週~第7週までの事項についてテストを通じて復習する。
4thQ
9週 関数補間と関数近似の演習 表計算ソフトを使って、与えられたデータから関数補間、関数近似ができるようになる。
10週 数値積分 中点公式、台形公式、シンプソン法による数値積分について理解する。
11週 数値積分の演習 表計算ソフトを使って、中点公式、台形公式、シンプソン法により数値積分ができるようになる
12週 常微分方程式 オイラー法、ルンゲ・クッタ法による微分方程式の近似数値解の解法について理解する。
13週 常微分方程の演習 表計算ソフトを使って、オイラー法、ルンゲ・クッタ法による微分方程式の近似数値解を求めることができるようになる。
14週 フーリエ変換 フーリエ変換によるスペクトル解析について理解する。
15週 フーリエ変換の演習 表計算ソフトを使って、フーリエ変換によるスペクトル解析ができるようになる。
16週 期末試験 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3後3,後6,後7,後9,後11,後13
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3後1
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3後1
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3後1

評価割合

試験演習レポート点合計
総合評価割合8020100
基礎的能力401050
専門的能力401050