分析化学

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 分析化学
科目番号 0051 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質化学工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 加藤正直 塚原 聡 著「基礎からわかる分析化学」森北出版 / 学習プリント・テスト対策プリント
担当教員 石丸 裕士,治京 玉記

到達目標

1.モルと濃度,化学平衡,酸塩基のpH濃度などの項目について説明でき、演習問題が解ける。
2.弱酸・弱酸塩混合水溶液、緩衝能、多塩基酸水溶液などの項目について説明でき、演習問題が解ける。
3.沈殿平衡と溶解度積、分別沈殿、沈殿滴定、錯生成と錯生成定数、キレート滴定などの項目について説明でき、演習問題が解ける。
4.分配平衡、酸化還元平衡、イオン交換平衡、最小二乗法などの項目について説明でき、演習問題が解ける。エクセルなどを用いて最小二乗曲線の方程式を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標項目1(前期中間)目標事項が完全に説明できる。目標事項が概ね説明できる。目標事項が殆ど説明できない。
到達目標項目2(前期末)目標事項が完全に説明できる。目標事項が概ね説明できる。目標事項が殆ど説明できない。
到達目標項目3(後期中間)目標事項が完全に説明できる。目標事項が概ね説明できる。目標事項が殆ど説明できない。
到達目標項目4(後期末)目標事項が完全に説明できる。目標事項が概ね説明できる。目標事項が殆ど説明できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
一般化学演習II、化学特論IIを基礎として、到達目標項目1を学んだ後、到達目標項目2~4について学び、物質化学工学実験Ⅳや機器分析を学習するのに必要な知識や知恵を体得する。
授業の進め方・方法:
教科書の内容を説明すると共に、グループで学習内容について説明し合う時間や演習課題に取り組む時間も設ける。(遠隔授業中にはグループ学習が実施できない可能性あり)
注意点:
事前学習・・・あらかじめ講義内容に該当する部分の教科書を読み、前回の授業で配布された学習プリントを埋めておく。理解できるところ、理解できないところを明らかにしておく。
授業中・・・グループ活動は勿論、家庭学習向け課題にも能動的かつ積極的に取り組むことが必要である。学習プリントは授業後提出する。(遠隔授業中にはグループ学習が実施できない可能性あり)
事後展開学習・・・返却された学習プリントで理解できていなかった点を中心に復習すると共に、別途配布されるテスト対策プリントを自分で解き、テスト前に提出する。

学修単位の履修上の注意

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション
分析化学の学習意義や、評価の方法が理解できる。
2週 溶液の濃度(濃度の表し方と計算法) 左記項目について説明でき、演習問題が解ける。
3週 平衡、平衡の移動、平衡式と平衡定数、水の電離平衡 左記項目について説明でき、演習問題が解ける。
4週 酸塩基の定義、水の解離平衡と強酸・強塩基希薄溶液のpH 左記項目について説明でき、演習問題が解ける。
5週 弱酸・弱塩基のpH 左記項目について説明でき、演習問題が解ける。
6週 弱酸塩・弱塩基塩のpH 左記項目について説明でき、演習問題が解ける。
7週 前期中間試験 (登校可能になってから実施予定) 試験問題を正しく解答することができる。
8週 試験返却 (前期中間試験実施翌週返却予定) 理解が不十分な点を解消する。
2ndQ
9週 弱酸・弱酸塩混合溶液のpH 左記項目について説明でき、演習問題が解ける。
10週 弱塩基・弱塩基塩混合溶液のpH 左記項目について説明でき、演習問題が解ける。
11週 緩衝能の水素濃度イオン 左記項目について説明でき、演習問題が解ける。
12週 多塩基酸と逐次解離定数の関係 左記項目について説明でき、演習問題が解ける。
13週 多塩基酸塩のpH 左記項目について説明でき、演習問題が解ける。
14週 1種類または2種類の多塩基酸を含む水溶液のpH 左記項目について説明でき、演習問題が解ける。
15週 前期末試験 試験問題を正しく解答することができる。
16週 試験返却 理解が不十分な点を解消する。
後期
3rdQ
1週 沈殿平衡と溶解度積 左記項目について説明でき、演習問題が解ける。
2週 分別沈殿 左記項目について説明でき、演習問題が解ける。
3週 沈殿滴定 左記項目について説明でき、演習問題が解ける。
4週 錯生成と錯生成定数 左記項目について説明でき、演習問題が解ける。
5週 存在錯体種の濃度依存 左記項目について説明でき、演習問題が解ける。
6週 キレート滴定 左記項目について説明でき、演習問題が解ける。
7週 後期中間試験 試験問題を正しく解答することができる
8週 試験返却 理解が不十分な点を解消する
4thQ
9週 分配平衡 左記項目について説明でき、演習問題が解ける。
10週 酸化還元平衡 左記項目について説明でき、演習問題が解ける。
11週 イオン交換平衡 左記項目について説明でき、演習問題が解ける。
12週 最小二乗法の基礎 左記項目について説明でき、演習問題が解ける。
13週 最小二乗法の応用1 エクセルなどを用いて最小二乗曲線の方程式を求める。
14週 最小二乗法の応用2 エクセルなどを用いて最小二乗曲線の方程式を求める。
15週 学年末試験 試験問題を正しく解答することができる
16週 試験返却 理解が不十分な点を解消する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。4前2,前3
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。4後1,後2
沈殿による物質の分離方法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。4後1,後2
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。4前4,前5,前6,前11
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。4前4,前5,前6,前12
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。4前9,前10,前13
錯体の生成について説明できる。4後3,後5
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。4前5,前6
酸化還元滴定についての原理を理解し、酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。4後9,後10,後11
キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。4後4
イオン交換による分離方法についての概略を説明できる。4後12
溶媒抽出を利用した分析法について説明できる。4後6

評価割合

定期試験学習課題(授業取組)自習課題(テスト対策)合計
総合評価割合651520100
専門的能力651520100