到達目標
前期中間試験:1)金属錯体の基礎,2)Pd、Rh、Ru錯体の反応性
前期末試験: 1)メタセシス 2)付加環化反応 3)クプラート 4)第三周期典型金属の電子的効果に関して説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 有機金属化合物と錯体化学的に理解できる | 錯体化学の基礎が理解できている | 錯体化学が理解できていない |
評価項目2 | 金属触媒を利用したの反応が理解できる | 素反応が理解できる | 素反応が理解できない |
評価項目3 | 典型金属と遷移金属の共通点、相違点が理解できる | 遷移金属の反応性が理解できる | 遷移金属の反応性が理解できない |
学科の到達目標項目との関係
準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (4)
説明
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教育方法等
概要:
パラジウム、ロジウム、ルテニウムを中心に、種々の遷移金属錯体が触媒する反応について講義する。特に、パラジウム錯体の触媒する反応について、酸化的付加、トランスメタル化、還元的脱離、β―水素脱離の基本反応段階について十分理解したのち、それらの組み合わせで考えられる他の金属の反応について解説する。
授業の進め方・方法:
講義形式で反応の解説をする。
注意点:
関連科目
有機化学、無機化学(錯体化学)。
学習指針
これまでの有機化学と異なる反応機構と感じることが多くあるが、実際は有機化学と錯体化学の境界領域であり、意識して理解することが重要である。
自己学習
有機金属化学を扱った本を用いて、自学自習を心がけること。最先端の内容なので適宜論文(ACS、エルゼビア)を参考にしてもよい。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
金属錯体の基礎 |
d金属錯体の電子の数え方、18電子則
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2週 |
有機Pd の反応 |
鈴木カップリングなど、有機金属試薬との反応機構
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3週 |
有機Pd の反応 |
Heck 反応など、挿入反応を経る機構。
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4週 |
有機Rh の反応 |
Wilkinson 錯体用いる反応を中心に理解させる。
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5週 |
有機Rh の反応 |
不斉水素化について理解させる。
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6週 |
有機Ru の反応 |
ルテナサイクルを経る触媒反応と水素化について理解させる。
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7週 |
中間試験 |
中間試験
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8週 |
有機Ru の反応 |
オレフィンメタセシスについて理解させる。
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2ndQ |
9週 |
有機Co の反応 |
Pauson-Khand 反応について理解させる。
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10週 |
有機Ni の反応 |
クロスカップリングおよびニッケラサイクル中間体の反応について理解させる。
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11週 |
有機Cu の反応 |
クプレートとはなにかを理解させ,1,4-付加反応に適用し,プロスタグランジンの合成経路について考えさせる。
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12週 |
有機Zn の反応 |
Reformatsky 反応およびSimmons-Smith 反応について理解させる。
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13週 |
有機Si の反応 |
ケイ素と炭素の類似点と相違点について反応例をまじえて解説する。
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14週 |
有機Li、Mg の反応 |
有機合成の基本的試薬であり,使い方のコツについて解説する。
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15週 |
学年末試験 |
試験
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16週 |
試験返却 |
試験返却
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 有機化学 | σ結合とπ結合について説明できる。 | 4 | 前15 |
混成軌道を用い物質の形を説明できる。 | 4 | 前15 |
誘起効果と共鳴効果を理解し、結合の分極を予測できる。 | 4 | 前15 |
σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。 | 4 | 前15 |
ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。 | 4 | 前15 |
共鳴構造について説明できる。 | 4 | 前15 |
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。 | 4 | 前15 |
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。 | 4 | 前15 |
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。 | 4 | 前15 |
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。 | 4 | 前15 |
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。 | 4 | 前15 |
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。 | 4 | 前15 |
電子論に立脚し、構造と反応性の関係が予測できる。 | 4 | 前15 |
反応機構に基づき、生成物が予測できる。 | 4 | 前15 |
無機化学 | 電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。 | 4 | 前1 |
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。 | 4 | 前1 |
錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)を説明できる。 | 4 | 前1 |
錯体の命名法の基本を説明できる。 | 4 | 前1 |
配位数と構造について説明できる。 | 4 | 前1 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 0 | 0 | 30 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 10 | 0 | 20 |
専門的能力 | 40 | 0 | 0 | 0 | 10 | 0 | 50 |
分野横断的能力 | 20 | 0 | 0 | 0 | 10 | 0 | 30 |