微粒子工学

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 微粒子工学
科目番号 0058 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質化学工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「入門 粒子・粉体工学」 椿 淳一郎、鈴木 道隆、神田 良照 著    日刊工業新聞社 出版
担当教員 林 啓太

到達目標

前期中間試験: 1)機械的単位操作の位置づけ、粒子・粉体の概念、用語の理解。2)粒径の表現と計算。3)粒度分布と平均径、標準偏差。
前期末試験:1)比表面積など粒子の種々の性質の理解。2)微粒子の作製法。3)粒子の挙動。
後期中間試験: 1)ニュートン効率。2)分離・分級の方法とメカニズム
学年末試験:1)濾過・集塵。2)粉体層の流体透過。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1粒子・粉体をより専門的な定義や評価方法を用いて説明できる粒子・粉体の定義や評価方法に関して基本的な事項が理解できる粒子・粉体の定義や評価方法に関して基本的な事項が理解できる
評価項目2粒子・粉体の物理的な特性や挙動を理解して制御できる粒子・粉体の物理的な特性や挙動を理解できる粒子・粉体の物理的な特性や挙動を理解できない
評価項目3粒子・粉体の物理的な特性や挙動から関係式を導き応用できる粒子・粉体の物理的な特性や挙動を理解して応用できる粒子・粉体の物理的な特性や挙動を理解して応用できない

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
モデルによる理論解析、観察・実験などに基づいて、個々の単位操作がどのように確立されたかを、順を追って解説し、演習を通じて修得できるように進める。
授業の進め方・方法:
微粒子に関連する各種単位操作を、理論、実験、経験に従って研究・開発し、発展させ、改良する筋道を基礎から学び、応用と設計の能力を身につけることを目的とする。
注意点:
関連科目
数学、特に初等微分積分学、物理学(初等力学ほか)
学習指針
予習・復習に加えて、既履修の数学、物理系教科の復習が速やかな理解の助けとなる。
自己学習
授業で行った演習問題に関して復習する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 単位操作で扱う微粒子について解説する。
2週 粒子の大きさと形状 粒子の形状と代表系の定義と計算方法を解説する。
3週 粒子の分離方法 篩分け、アンドレアゼンピペット法など、粒子の分離方法について解説する。
4週 粒子径と分布の定義 頻度分布と平均粒子径、標準偏差を正規分布および粒対数正規分布による定義と意味を解説する。
5週 頻度分布、平均粒子径、標準偏差 頻度分布と平均粒子径、標準偏差を正規分布および粒対数正規分布による具体的計算法を解説する。
6週 対数正規分布 (積算分布) 積算分布の対数正規分布とロジン-ラムラ分布による表示と計算法を解説する。
7週 前期中間試験 授業内容を理解し,試験問題に対して正しく解答することができる。
8週 試験返却・解答 試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する。
2ndQ
9週 粒度分布測定法 粒子径と粒度分布測定の原理・方法を解説する。
10週 比表面積と測定法 1 比表面積、その他の粒子の性質と定義と意味を解説する。
11週 比表面積と測定法 2 空気透過法、吸着法に関して解説する。
12週 粒子充填構造 粒子の充填構造と空間率との関連性について解説する。
13週 粒子の生成機構 粒子の生成機構に関して粉砕法を中心に解説する。
14週 様々な場での粒子の挙動 溶液中や真空中での粒子の挙動について解説する。
15週 前期末試験 授業内容を理解し,試験問題に対して正しく解答することができる。
16週 試験返却・解答 試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する。
後期
3rdQ
1週 ガイダンス(分離・分級) 粒子の分離・分級に関して解説する。
2週 ニュートン効率 ニュートン効率について解説する。
3週 部分分離、篩分け 部分分離、特に篩分けについて解説する。
4週 分離・分級(希薄系) 希薄系における重力を利用した分離・分級について解説する。
5週 分離・分級(濃厚系) 濃厚系における重力を利用した分離・分級について解説する。
6週 慣性分離・分級 慣性力を利用した分離・分級について解説する。
7週 後期中間試験 授業内容を理解し,試験問題に対して正しく解答することができる。
8週 試験返却・解答 試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する。
4thQ
9週 遠心分離・分級 遠心力を利用した分離・分級について解説する。
10週 濾過・集塵 コゼニーカルマン式を用いた湿式ケーク濾過に関する式の導出を解説する。
11週 ケーク濾過 ケーク濾過に関する問題演習を行う。
12週 粉体層の流体透過 粒子層の流路モデルについて解説する。
13週 演習 濾過を中心に分離・分級に関する演習問題を行う。
14週 その他の分離・分級 様々な粒子の特性による分級・分級について解説する。
15週 学年末試験 授業内容を理解し,試験問題に対して正しく解答することができる。
16週 試験返却・解答 試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他課題合計
総合評価割合700000030100
基礎的能力35000001550
専門的能力35000001550
分野横断的能力00000000