物質科学概論

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 物質科学概論
科目番号 0062 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質化学工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 特に使用しない。必要に応じてプリントを配付する。
担当教員 石丸 裕士

到達目標

1.遺伝情報・異化や同化の基礎について理解できる。
2.発生・分化・誘導など発生生物学の基礎について説明できる。
3.体液性免疫や細胞性免疫の概要について説明できる。
4.抗体の構造と機能、アレルギーと抗体の関係について説明できる。
5.T細胞の型と臓器移植やT細胞とエイズとの関係について説明できる。
6.情報伝達のしくみと薬との関係について説明できる。
7.経済的な問題や倫理的な問題と関連している、生体関連トピックを選び、調査・発表・議論することにより、社会的な視点からも考察できるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
遺伝情報・異化や同化遺伝情報・異化や同化の基礎について理解できる。遺伝情報・異化や同化の基礎について概ね理解できる。遺伝情報・異化や同化の基礎についてほとんど理解できない。
発生発生・分化・誘導など発生生物学の基礎について説明できる。発生・分化・誘導など発生生物学の基礎について概ね説明できる。発生・分化・誘導など発生生物学の基礎についてほとんど説明できない。
免疫の基礎体液性免疫や細胞性免疫の概要について説明できる。体液性免疫や細胞性免疫の概要について概ね説明できる。体液性免疫や細胞性免疫の概要についてほとんど説明できない。
抗体抗体の構造と機能、アレルギーと抗体の関係について説明できる。抗体の構造と機能、アレルギーと抗体の関係について概ね説明できる。抗体の構造と機能、アレルギーと抗体の関係についてほとんど説明できない。
T細胞T細胞の型と臓器移植やT細胞とエイズとの関係について説明できる。T細胞の型と臓器移植やT細胞とエイズとの関係について概ね説明できる。T細胞の型と臓器移植やT細胞とエイズとの関係についてほとんど説明できない。
情報伝達情報伝達のしくみと薬との関係について説明できる。情報伝達のしくみと薬との関係について概ね説明できる。情報伝達のしくみと薬との関係についてほとんど説明できない。
生化学と社会経済的な問題や倫理的な問題と関連している、生体関連トピックを選び、調査・発表・議論することにより、社会的な視点からも考察できるようになる。経済的な問題や倫理的な問題と関連している、生体関連トピックを選び、調査・発表・議論することにより、社会的な視点からも概ね考察できるようになる。経済的な問題や倫理的な問題と関連している、生体関連トピックを選び、調査・発表・議論することにより、社会的な視点からほとんど考察できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
物質科学と関わり続ける上で今後避けて通れない、発生生物学、免疫学、情報伝達と病の基礎について学ぶ。また、経済的な問題や倫理的な問題と関連していて、物質科学の学問的な側面だけでは議論できないトピックをグループごとに見つけ、調査・発表・議論する。これにより、生活と深く関わる生物化学について、社会的な視点からも考察できるようになる。
授業の進め方・方法:
授業中に発生生物学、免疫学、情報伝達と病の基礎の内容を説明すると共に、グループで学習内容について説明し合う時間や演習課題に取り組む時間も設ける。グループごとに行う調査・発表・議論には積極的に関わって欲しい。
注意点:
関連科目
生物化学・生物機能化学・分子生物学・遺伝子工学・食品化学・細胞生理学と関連深い。
学習指針
授業中のグループ活動には能動的かつ積極的に取り組むことが必要である。
自己学習
授業中に配布された課題について繰り返し取り組み、理解を深める必要がある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 これまでの知識復習+α 異化・同化・遺伝情報の基礎などについて簡単に説明できる。
2週 発生  発生・分化・誘導とは何か簡単に説明できる。iPS細胞とES細胞の特徴について説明できる。
3週 免疫 1 免疫とは何か簡単に説明できる。
自然免疫・獲得免疫について説明できる。
4週 免疫 2 体液性免疫・細胞性免疫の概要について説明できる。
5週 抗体 1 抗体の構造と機能について説明できる。
6週 抗体 2 アレルギーと抗体の関係について説明できる。
7週 T細胞 T細胞の型と臓器移植との関係について説明できる。
T細胞とエイズの関係について説明できる。
8週 情報伝達と薬 情報伝達のしくみと薬との関係について説明できる。
4thQ
9週 前期中間試験 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる。
10週 試験返却・解答 試験問題を見直し、理解が不十分な点が解消できるようになる。
11週 生命科学に関する調査1
各グループで経済的な問題や倫理的な問題と関連している、生体関連トピックを選ぶ。
12週 生命科学に関する調査2 各グループで前回選んだトピックについて調査する。
13週 生命科学に関する調査3 各グループで次回のプレゼンに向けて準備する。
14週 調査発表 各グループで選んだ内容について発表すると共に他の班の発表についてもコメントする。
15週 振り返り プレゼンについて、他の班からの意見も踏まえながら振り返る。
16週 振り返り プレゼンについて、他の班からの意見も踏まえながら振り返る。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物原核生物と真核生物の違いについて説明できる。4
核、ミトコンドリア、葉緑体、細胞膜、細胞壁、液胞の構造と働きについて説明できる。4
葉緑体とミトコンドリアの進化の説について説明できる。4
代謝、異化、同化という語を理解しており、生命活動のエネルギーの通貨としてのATPの役割について説明できる。4
酵素とは何か説明でき、代謝における酵素の役割を説明できる。4
光合成及び呼吸の大まかな過程を説明でき、2つの過程の関係を説明できる。4
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。4
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。4
染色体の構造と遺伝情報の分配について説明できる。4
細胞周期について説明できる。4
分化について説明できる。4
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。4
細胞膜を通しての物質輸送による細胞の恒常性について説明できる。4
フィードバック制御による体内の恒常性の仕組みを説明できる。4
情報伝達物質とその受容体の働きを説明できる。4
免疫系による生体防御のしくみを説明できる。4
生物化学DNAの半保存的複製を説明できる。4
コドンについて説明でき、転写と翻訳の概要を説明できる。4
各種の光合成色素の働きを説明できる。4
光化学反応の仕組みを理解し、その概要を説明できる。4
炭酸固定の過程を説明できる。4

評価割合

試験レポート発表プレゼン発表レポート合計
総合評価割合35152525100
専門的能力35150050
分野横断的能力00252550