分子生物学

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 分子生物学
科目番号 0068 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質化学工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 図解「分子生物学」 渡邊利雄著 ナツメ社 / 演習プリント
担当教員 石丸 裕士

到達目標

1.遺伝子の本質がDNAであることを発見する過程について説明できる。
2.DNAの立体構造や複製・修復のしくみについて説明できる。
3.タンパク質合成過程(転写・翻訳・フォールディング・品質管理)について概要について説明できる。
4.転写・翻訳のしくみについて詳細に説明できる。
5.転写調節のしくみについて説明できる。
6.基本的な遺伝子操作について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
遺伝子の本質遺伝子の本質がDNAであることを発見する過程について説明できる。遺伝子の本質がDNAであることを発見する過程について概ね説明できる。遺伝子の本質がDNAであることを発見する過程についてほとんど説明できない。
DNAの構造・しくみDNAの立体構造や複製・修復のしくみについて説明できる。DNAの立体構造や複製・修復のしくみについて概ね説明できる。DNAの立体構造や複製・修復のしくみについてほとんど説明できない。
タンパク質合成過程タンパク質合成過程(転写・翻訳・フォールディング・品質管理)について概要について説明できる。タンパク質合成過程(転写・翻訳・フォールディング・品質管理)について概要について概ね説明できる。タンパク質合成過程(転写・翻訳・フォールディング・品質管理)について概要についてほとんど説明できない。
転写・翻訳の詳細転写・翻訳のしくみについて詳細に説明できる。転写・翻訳のしくみについて概ね説明できる。転写・翻訳のしくみについてほとんど説明できない。
転写調節転写調節のしくみについて説明できる。転写調節のしくみについて概ね説明できる。転写調節のしくみについてほとんど説明できない。
遺伝子操作基本的な遺伝子操作について説明できる。基本的な遺伝子操作について概ね説明できる。基本的な遺伝子操作についてほとんど説明できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
遺伝子の本質をさぐるため、様々な実験を通じて、遺伝子の本質がDNAであることを学ぶ。次にDNAの構造・複製・修復について学び、タンパク質合成のメカニズムからその調節機構までを学ぶ。これらについてイメージが湧きやすいよう、適宜動画を用いながら解説する。最後に遺伝子操作のアウトラインについて学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業中に教科書の内容を説明すると共に、グループで学習内容について説明し合う時間や演習課題に取り組む時間も設ける。
注意点:
関連科目
「生物化学」・「生物機能化学」・「遺伝子工学」・「物質科学概論」と関連深い。
学習指針
授業中のグループ活動には能動的かつ積極的に取り組むことが必要である。
自己学習
授業中に配布された課題について繰り返し取り組み、理解を深める必要がある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 遺伝子とDNA 1 メンデルの法則と遺伝子との関連やメンデルの法則に従わない遺伝現象について説明できる。
2週 遺伝子とDNA 2 グリフィスの実験、アベリーの実験、ハーシーチェイスの実験などについて説明できる。
3週 DNAの構造 シャルガフの法則、DNAの二次構造などについて説明できる。
4週 DNAの複製 DNAの複製の機構、半保存的複製の証明、コーンバーグの実験、岡崎フラグメントなどについて説明できる。
5週 DNAの修復 DNAの修復の機構、ガンとの関係などについて説明できる。
6週 タンパク質の合成 1 転写・翻訳からフォールディング品質管理までアウトラインが説明できる。
7週 タンパク質の合成 2 コドンの解明や翻訳のしくみついて説明できる。
8週 前期中間試験 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる。
2ndQ
9週 試験返却・解答 試験問題を見直し、理解が不十分な点が解消できるようになる。
10週 転写調節 1 転写調節のしくみの概要について説明できる。
11週 転写調節 2 オペロンの制御のしくみなどについて説明できる。
12週 輸送と分解 翻訳されたタンパク質の輸送と分解について説明できる。
13週 遺伝子操作入門 1 DNAを目的に応じて切断・接続する方法、増やす方法などについてアウトラインが説明できる。
14週 遺伝子操作入門 2 逆転写酵素のしくみとその利用法について説明できる。
15週 前期末試験 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる。
16週 試験返却・解答 試験問題を見直し、理解が不十分な点が解消できるようになる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物原核生物と真核生物の違いについて説明できる。4
核、ミトコンドリア、葉緑体、細胞膜、細胞壁、液胞の構造と働きについて説明できる。4
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。4
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。4
染色体の構造と遺伝情報の分配について説明できる。4
細胞周期について説明できる。4
分化について説明できる。4
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。4
生物化学ヌクレオチドの構造を説明できる。4
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。4
DNAの半保存的複製を説明できる。4
RNAの種類と働きを列記できる。4
コドンについて説明でき、転写と翻訳の概要を説明できる。4

評価割合

試験自習課題授業取組(課題含む)合計
総合評価割合702010100
専門的能力702010100