制御工学特論

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 制御工学特論
科目番号 0024 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 システム創成工学専攻(機械制御システムコース) 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 なし/本科での制御工学関連の教科書
担当教員 飯田 賢一

到達目標

1.連続時間制御系とディジタル制御系の違いが理解できる。
2.数学の基礎知識を応用して,ディジタル制御系の設計解析法が理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1連続時間制御系とディジタル制御系の違いを具体的に説明できる.連続時間制御系とディジタル制御系の違いを説明できる.連続時間制御系とディジタル制御系の違いを説明できない.
評価項目2Z変換を用いて,ディジタル制御系システムを記述でき,安定性を判別できる.Z変換を用いて,ディジタル制御系システムを記述できる.Z変換を用いて,ディジタル制御系システムを記述できない.
評価項目3ディジタル制御系の設計について説明でき,複数の設計アプローチから設計できる.ディジタル制御系の設計について説明でき,設計ができる.ディジタル制御系の設計について説明できず,設計もできない.

学科の到達目標項目との関係

JABEE基準 (d-2a) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-2b) 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 D-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
様々なシステムの設計・解析には,制御理論の習得は必要不可欠である。最近のマクロプロセッサの進歩にともない,ディジタル制御装置が広く用いられるようになっている.本講義では,連続時間制御系とディジタル制御系の比較を行い,制御系の違いを理解することを目標とする.制御系の違いを理解したうえで,マイクロプロセッサを用いたディジタル制御装置をコントローラとするディジタル時間制御系に数学に関する知識を応用し,ディジタル制御系のZ変換を用いた設計解析法を習得することを目的とする.
授業の進め方・方法:
座学による講義が中心である.講義項目ごとに演習課題に取り組み,各自の理解度を確認する.課題レポートの遅れは,減点の対象であるので,期限に遅れないように提出すること.
注意点:
関連科目:制御工学,計測工学,数学などと関連が深い.
学習指針:数学的な要素が中心であるが,各自の身の回りにあるものにも着目し,学習することが重要である.
事前学習:あらかじめ講義内容に該当する部分の教科書を読み,理解できるところ,理解できないところを明らかにしておく.
事後展開学習:与えられた演習課題や宿題を,次の授業までに解いておく.

学修単位の履修上の注意

自己学習:到達目標を達成するために,授業時間以外にも自学・自習を怠らないこと.予習復習状況を自己学習の成果とする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 制御工学の進歩 制御工学の歴史的流れと最近の制御手法について理解し,説明できる.
2週 ディジタル制御系の特長と基本要素特性 ディジタル制御系の特徴と基礎要素特性を説明できる.
3週 サンプリング ディジタル制御系とサンプリング定理の関係を説明できる.
4週 Z変換 ディジタル制御系の記述にZ変換の数学的手法を利用できる.
5週 ホールド回路 0次,1次ホールド回路について説明できる.
6週 パルス伝達関数とパルス周波数伝達関数 パルス伝達関数とパルス周波数伝達関数を説明できる.
7週 一次遅れ要素G(s)とGh(z) 一次遅れ要素に対する連続時間系とディジタル制御系の伝達関数の違いをボード線図やベクトル軌跡から説明できる.
8週 安定判別 システムの安定判別を様々な手法で求めることができる.
4thQ
9週 ディジタルPID制御系 連続時間系とディジタル制御系のPIDコントローラの違いを説明できる.
10週 ディジタルPIDコントローラの特性 ディジタル制御系のPIDコントローラの特性を説明できる.
11週 逆Z変換 ディジタル制御系の時間応答について逆Z変換の数学的手法を利用できる.
12週 拡張Z変換 ディジタル制御系の時間応答について拡張Z変換の数学的手法を利用できる.
13週 ディジタル制御系としての設計と解析(1) ディジタル制御系の設計手法を説明できる.
14週 ディジタル制御系としての設計と解析(2) ディジタル制御系の解析手法を説明できる.
15週 まとめ ディジタル制御系のまとめと今後の展望
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

課題レポート自己学習成果相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000