エンジニアと経営

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 エンジニアと経営
科目番号 0028 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 システム創成工学専攻(機械制御システムコース) 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 配布プリント
担当教員 顯谷 智也子

到達目標

1. 企業における経営理念、ビジョンの重要性を理解する。
2. 市場の要求と事業戦略との関係性について述べることができる。
3. ビジネスモデルを構築するための分析手法、フレームワークを理解し、使用することができる。
4. マーケティングとは何かを理解し、マーケティング戦略を立てることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1: 企業における経営理念、ビジョン実在の企業の経営理念、ビジョンと照らし合わせ、その重要性を述べることができる。企業における経営理念、ビジョンとは何かを述べることができる。企業における経営理念、ビジョンとは何かを述べることができない。
評価項目2: 市場の要求と事業戦略との関係性企業の実例をもとに、市場からの要求と事業戦略の関係性について述べることができる。市場からの要求と事業戦略の関係性について述べることができる。市場の要求と事業戦略との関係性について、述べることができない。
評価項目3: ビジネスモデルを構築するための分析手法、フレームワーク有効な分析手法やフレームワークを活用して、実在の企業のビジネスモデルを分析することができる。ビジネスモデル構築に有効な分析手法やフレームワークについて、その意図や使い方を説明することができる。ビジネスモデル構築に有効な分析手法やフレームワークについて、その意図や使い方を説明することができない。
評価項目4: マーケティングの基礎知識実在の企業のマーケティング戦略をフレームワークを使って分析し、その戦略の有効性を説明することができる。マーケティングとは何か、またマーケティング戦略を立てる上でのフレームワークについて説明することができる。マーケティングとは何かについて述べることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本講義では、企業経営の基本要素を学び,経営戦略の意義や企業の役割について理解することを目的とする。企業経営を考察する上で必要となる分析手法やフレームワークなどに触れながら、企業経営を構想する思考力の養成に力点を置く。テキスト、およびケースに基づいた討議形式の授業を通じ,経営戦略の基本的な論理の理解を深める。
<実務との関係>
この科目は, 企業でのスマートフォンやタブレットなどの情報機器の開発に携わり管理職経験があり、 また加えてMBA(経営管理修士)の専門職学位を有する教員が、その知識と実務経験を活かし、ケーススタディやケースメソッドなどの手法を取り入れ授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
本講義では、企業経営を考察する上で必要とされる知識を修得する。具体的には、企業における経営理念、ビジョンの重要性の理解や、各種の事業分析手法、フレームワークの知識、損益分岐点など財務管理の知識を修得する。また、マーケティングの意義を理解し、マーケティング戦略について考える。
注意点:
しなやかエンジニア教育プログラム アドバンストコースを修了するには、本科目に加え「リーダーシップと意思決定」「ビジネスデザイン」を履修する必要がある。
事前学習:毎回の講義テーマごとに、授業での理解度を高めるために、事前にテーマ分野の情報収拾に努めること。
事後展開学習:各回の講義の後、講義の内容や気づきを振り返り、個人の振り返りシートを記入し、次回の講義までに提出すること。最終の成績評価には、毎週の振り返りシートを考慮する。

学修単位の履修上の注意

振り返りレポートには、各自、またグループでの共有によって修得した知識、気づきについて、具体的に明確に記述するように努めること。
最終レポートは、レポートのテーマとルーブリックに基づいた評価の観点を事前に提示するので、毎回の振り返りシートをもとに、テーマに沿って各自の考えを整理しておくこと。
ゲストスピーカーの日程都合上、授業内容の順番が変更になる可能性がある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 講義概要説明
2週 経営戦略1:会社の経営理念、ビジョン、事業ドメイン 会社の経営理念、ビジョン理念、事業ドメインとは何かを理解し、事例を通して、事業戦略変遷をたどり、市場の要求と戦略の関係性を理解する。
3週 経営戦略2:会社の経営環境分析のフレームワーク 環境分析:企業を取り巻く内部・外部の経営環境を分析するフレームワークを理解する。
4週 経営戦略3:成長戦略と製品ポートフォリオ 成長戦略と製品ポートフォリオ:事例を通して、新市場・新製品の組み合わせによる成長戦略、企業が持つ製品の役割を理解する。
5週 経営戦略4:競争戦略 競争戦略:業界の競争構造をマイケル・ポーターの5つの競争要因(5フォース分析)のフレームワークで理解する。
6週 マーケティング1:マーケティングとは マーケティングとは何かを理解し、マーケティング戦略をたてる上でのフレームワークの使い方を体感する。
7週 マーケティング2:製品戦略 製品が発売されてから、衰退するまでの製品の寿命(ライフサイクル)を考え、それぞれの時期に必要な対策を考える。
8週 マーケティング3:ウェブマーケティング ウェブを使ったマーケティング手法について理解する。
2ndQ
9週 リスクマネジメント1 リスクとは何か、リスクマネジメントとは何かを理解し、企業や社会を取り巻くリスクについて考える。
10週 リスクマネジメント2 リスクアセスメントの手法を理解する。
11週 チームビルディング チームビルディングとは何かを、演習を通じて体得する。
12週 財務管理 売上、利益、費用の関係性を知り、損益計算書の構造、損益分岐点の考え方を理解する
13週 ゲストスピーカーによる講演 ゲストスピーカーによる講演
14週 講義振り返り 講義からの学んだことを振り返り、チームで共有する。
15週 学習成果の自己分析 全講義を振り返り、最終課題をレポートとしてまとめる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

振り返りレポート期末レポート合計
総合評価割合60400000100
到達目標1~460400000100