計算機援用設計

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 計算機援用設計
科目番号 0041 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 システム創成工学専攻(機械制御システムコース) 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 なし(適宜,プリントを配布)/塚田忠夫,機械設計工学の基礎,数理工学社,2008.,吉野雅彦,天谷賢治,Excelによる有限要素法 弾性・弾塑性・ポアソン方程式,朝倉書店,2006.
担当教員 須田 敦

到達目標

1.材料力学や材料強度学を活用して強度設計ができる.
2.有限要素法のしくみを理解した上で利用方法を考えることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1材料力学や材料強度学を活用して強度設計ができる.強度設計について説明することができる.強度設計について説明することができない.
評価項目2有限要素法のしくみを理解した上で利用方法を考え,設計に利用することができる.有限要素法のしくみについて説明することができる.有限要素法のしくみが理解できない.

学科の到達目標項目との関係

JABEE基準 (d-2a) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-2b) 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 D-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 従来,エンジニアは,新製品開発の設計段階において,計算機援用設計を活用してきた.新製品開発における設計では,概念設計と詳細設計の2段階を踏む必要があるが,開発が終わると類似設計となり,設計標準が定められてルーチン設計となる.しかし,近年は,軽量化や多品種少量製品が増えており,ルーチン設計においても計算機援用設計の有用性が高まっている.本講義では,特に,強度設計における有限要素法について理解して設計を行うスキルを身につけることを目的とする.

※実務との関係
 この科目は企業で計算機を用いて機械部品の設計・開発・研究を担当していた教員が,その経験を活かし,機械部品や機械装置の種類,特性,計算機を用いた最新の設計手法等について講義形式で授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
 本講義では,まず,設計工学についての考え方について教授する.次に,設計の基礎として,強度設計に着目し,その考え方を整理すると共に,簡単な事例についての理解を深める.さらに,設計ツールとして定着した有限要素法の理論について理解を深めて,その利用方法を習得する.
 設計の基礎,強度設計の基礎,有限要素法の基礎の項目毎にそれぞれ複数回のレポートを課し,最後に有限要素法を利用した設計演習課題を課すことから,目標を達成するために,自分自身で熟考してまとめる必要がある.
注意点:
設計解は一つとは限らないため,設計実務においての素養を身につけるためには,自分自身で熟考することが重要である.

学修単位の履修上の注意

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 計算機を用いて設計することの必要性や重要性について説明できる.
2週 計算機援用設計の基礎(1) 計算機を用いて設計する手法の概要について説明できる.
3週 計算機援用設計の基礎(2) 計算機を用いて設計する手法の概要について説明できる.
4週 計算機援用設計の基礎演習(1) 計算格子,拘束条件について説明(発表)することができる.計算格子,拘束条件の違いが計算結果に及ぼす影響について具体的に報告書にまとめることができる.
5週 計算機援用設計の基礎演習(2) 振動解析手法について説明(発表)することができる.振動問題について実施・調査すべき事柄を考え,具体的に報告書にまとめることができる.
6週 計算機援用設計の基礎演習(3) 流体解析手法について説明(発表)することができる.流体問題について実施・調査すべき事柄を考え,具体的に報告書にまとめることができる.
7週 計算機援用設計の基礎演習(4) 熱流体連成解析手法について説明(発表)することができる.熱流体連成問題について実施・調査すべき事柄を考え,具体的に報告書にまとめることができる.
8週 人工知能援用設計の基礎 人工知能を用いて設計する手法の概要について説明できる.
2ndQ
9週 人工知能援用設計計画書の作成 人工知能を用いた設計について課題抽出ができる,開発目的を設定できる.
10週 人工知能援用設計試作開発の実践(1) 人工知能を用いた設計を実践できる.
11週 計算機援用製造の基礎 計算機を用いて製造する手法の概要について説明できる.
12週 計算機援用製造の実践(1) 計算機を用いた製造を提案できる.
13週 計算機援用製造の実践(2) 計算機を用いた製造を提案できる.
14週 人工知能援用設計と計算機援用製造の応用(1) 人工知能を用いて設計した物を計算機援用製造することができる.
15週 人工知能援用設計と計算機援用製造の応用(2) 人工知能を用いて設計し計算機援用製造する手法について,具体的に報告書にまとめることができる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

レポート設計演習課題合計
総合評価割合5050100
基礎的能力000
専門的能力5050100
分野横断的能力000