計算機援用設計

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 計算機援用設計
科目番号 0051 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 システム創成工学専攻(機械制御システムコース) 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 なし(適宜,プリントを配布)/塚田忠夫,機械設計工学の基礎,数理工学社,2008.,吉野雅彦,天谷賢治,Excelによる有限要素法 弾性・弾塑性・ポアソン方程式,朝倉書店,2006.
担当教員 須田 敦

到達目標

1.材料力学や材料強度学を活用して強度設計ができる.
2.有限要素法のしくみを理解した上で利用方法を考えることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1材料力学や材料強度学を活用して強度設計ができる.強度設計について説明することができる.強度設計について説明することができない.
評価項目2有限要素法のしくみを理解した上で利用方法を考え,設計に利用することができる.有限要素法のしくみについて説明することができる.有限要素法のしくみが理解できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 従来,エンジニアは,新製品開発の設計段階において,計算機援用設計を活用してきた.新製品開発における設計では,概念設計と詳細設計の2段階を踏む必要があるが,開発が終わると類似設計となり,設計標準が定められてルーチン設計となる.しかし,近年は,軽量化や多品種少量製品が増えており,ルーチン設計においても計算機援用設計の有用性が高まっている.本講義では,特に,強度設計における有限要素法について理解して設計を行うスキルを身につけることを目的とする.
授業の進め方・方法:
 本講義では,まず,設計工学についての考え方について教授する.次に,設計の基礎として,強度設計に着目し,その考え方を整理すると共に,簡単な事例についての理解を深める.さらに,設計ツールとして定着した有限要素法の理論について理解を深めて,その利用方法を習得する.
 設計の基礎,強度設計の基礎,有限要素法の基礎の項目毎にそれぞれ複数回のレポートを課し,最後に有限要素法を利用した設計演習課題を課すことから,目標を達成するために,自分自身で熟考してまとめる必要がある.
注意点:
設計解は一つとは限らないため,設計実務においての素養を身につけるためには,自分自身で熟考することが重要である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 設計の基礎(1) 設計者の視点から製造における仕事を整理して,エンジニアの役割について説明することができる.
2週 設計の基礎(2) 設計者の視点から製造における仕事を整理して,エンジニアの役割について説明することができる.
3週 強度設計の基礎(1) 強度設計(材料力学,材料強度学,有限要素法)について説明することができる.
4週 強度設計の基礎(2) 強度設計(材料力学,材料強度学,有限要素法)について説明することができる.
5週 有限要素法の基礎(1) 有限要素法(剛性マトリックス,弾性体の支配方程式,ひずみエネルギー及び仮想仕事の原理)ついて説明することができる.
6週 有限要素法の基礎(2) 有限要素法(剛性マトリックス,弾性体の支配方程式,ひずみエネルギー及び仮想仕事の原理)について説明することができる.
7週 有限要素法の基礎(3) 有限要素法(剛性マトリックス,弾性体の支配方程式,ひずみエネルギー及び仮想仕事の原理)について説明することができる.
8週 有限要素法の基礎(4) 有限要素法(剛性マトリックス,弾性体の支配方程式,ひずみエネルギー及び仮想仕事の原理)について説明することができる.
2ndQ
9週 有限要素法の基礎(5) 有限要素法(剛性マトリックス,弾性体の支配方程式,ひずみエネルギー及び仮想仕事の原理)について説明することができる.
10週 有限要素法とCADシステム 有限要素法とCADシステムとの関係について説明することができる.
11週 有限要素解析による設計(1) 有限要素法を用いた数値解析を利用して設計を行うことができる.
12週 有限要素解析による設計(2) 有限要素法を用いた数値解析を利用して設計を行うことができる.
13週 有限要素解析による設計(3) 有限要素法を用いた数値解析を利用して設計を行うことができる.
14週 有限要素解析による設計(4) 有限要素法を用いた数値解析を利用して設計を行うことができる.
15週 まとめ 課題を設計書にまとめることができる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

レポート設計演習課題合計
総合評価割合5050100
基礎的能力000
専門的能力5050100
分野横断的能力000