電力システム工学特論

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 電力システム工学特論
科目番号 0039 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 システム創成工学専攻(電気電子システムコース) 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 〔補助教材〕回路解析ソフト(回路解析シミュレータPSIM(Powersim社製)など)
担当教員 池田 陽紀

到達目標

以下の項目を修得します。
・電力システムの構成要素について理解する
・電力システムの保安設備等について理解する
・送電線路の等価回路表現ができるようになる
・接地構造の等価回路表現ができるようになる
・数値解析ソフトを用いて系統解析ができるようになる
・解析結果を踏まえた系統運用について考察できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1系統における各構成要素や保安設備の役割について,地域や周囲環境などを考慮した説明ができる。系統における各構成要素や保安設備の役割について説明できる。系統における各構成要素や保安設備の役割について説明できない。
評価項目2送電線・接地構造等の電気的特性を説明でき,解析的手法により対象物の回路モデリングができる。。送電線・接地構造等の電気的特性を説明できる。送電線・接地構造等の電気的特性を説明できない。
評価項目3数値解析の結果をもとに,理想的な系統用法について説明でき,またより適した運用法について提案できる。数値解析の結果をもとに,理想的な系統用法について説明できる。数値解析の結果をもとに,理想的な系統用法について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電力変換システムは,発電所,変電所,需要家およびそれらを繋ぐ送電線から構成されている。系統運用について検討する場合,各要素の電気的特性を理解している必要がある。また,事故等が生じた場合には,各要素単体のみの懸賞だけでは不十分であり,要素間の相互影響も考慮する必要がある。本科目では再生可能エネルギーを含む発電所,変電所,および送電線の電気的特性について理解した上で,雷被害等の異常状態における各要素の振る舞い等について学ぶ。
授業の進め方・方法:
前半は講義形式にて,電力系統の概要について説明する。
後半は,回路シミュレータ等を利用しつつ,受講者との議論をもとに講義を進めます。
適宜課題を用意しますので,次回講義までに取り組み,講義時に報告してください。
※なお,受講者の傾向に合わせて内容を適宜変更することがあります。
注意点:
履修にあたって,「電力系統工学」の知識が必要となるので,これを習得していることを前提とします。
ディスカッション形式で講義を進めますので,積極的に参加するようにしてください。
また,欠課時数が講義時間の1/3を超えた場合には評価対象とせず,単位を認めませんので注意してください。

学修単位の履修上の注意

課題レポート,課題発表も評価対象ですので,講義時間外も積極的に学習に取り組んでください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 introduction 本科目の進め方と評価方法について理解する。
2週 電力系統の構成1 電力系統の基本構成について理解する。
3週 電力系統の構成2 送電線,変電所等の系統における各設備について理解する。
4週 電力系統の構成3 接地構造や避雷器などの保安設備について理解する。
5週 再生可能エネルギー1 各種再生可能エネルギーの概要について理解する。
6週 再生可能エネルギー2 風力発電システムの特徴と課題について理解する。
7週 再生可能エネルギー3 太陽光発電システムの特徴と課題について理解する。
8週 電力系統の解析1(解析手法) 系統解析に用いられる各種手法について理解する。
4thQ
9週 電力系統の解析2(送電線) 送電線の線路定数導出とモデリングについて理解する。
10週 電力系統の解析3(接地システム) 接地システムのモデリングについて理解する。
11週 電力系統の解析4(まとめ) 電力系統の解析について,整理する。
12週 試験 ここまでの内容を理解していること。
13週 電力系統の運用1 ここまでの講義内容をもとに,理想的な系統運用法について理解する。
14週 電力系統の運用2 ここまでの講義内容をもとに,理想的な系統運用法について理解する。
15週 課題発表 課題発表を通して,電力系統の概要,解析手法,運用法について理解を深める。
16週 課題発表 課題発表を通して,電力系統の概要,解析手法,運用法について理解を深める。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

理解度確認テストレポート課題発表合計
総合評価割合503020100
基礎的能力105015
専門的能力40201070
分野横断的能力051015