情報伝送

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 情報伝送
科目番号 0049 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 システム創成工学専攻(電気電子システムコース) 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 岡田 実

到達目標

・通信伝送路設計手法を理解すること。
・通信システム設計手法を理解すること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 (伝送線路)分布定数線路について理解した上で、ツイストペア線路、同軸線路、光ファイバ線路について理解し、説明することができる。分布定数線路について理解した上で、ツイストペア線路、同軸線路、光ファイバ線路について説明することができる。分布定数線路について理解できておらず、ツイストペア線路、同軸線路、光ファイバ線路について説明できない。
評価項目2 (電磁場伝播)マックスウェル方程式の基礎について整理した上で、真空中における電磁波伝播(屈折、反射、透過)、微小ダイポールからの電磁波放射、ダイポールアンテナについて理解し、説明することができる。マックスウェル方程式の基礎について理解した上で、真空中における電磁波伝播(屈折、反射、透過)、微小ダイポールからの電磁波放射、ダイポールアンテナについて説明することができる。マックスウェル方程式の基礎について理解できておらず、真空中における電磁波伝播(屈折、反射、透過)、微小ダイポールからの電磁波放射、ダイポールアンテナについて説明できない。
評価項目3 (送信変調・受信復調)各種アナログ・デジタル変調方式について、理解し、説明することができる。また、同様に各種復調方式について理解し、説明することができる。各種アナログ・デジタル変調方式、各種復調方式について説明することができる。各種アナログ・デジタル変調方式、各種復調方式について理解できず、説明できない。
評価項目4 (通信方式)符号誤り率(BER)、冗長ビットを用いた誤り訂正技術などの信頼性向上技術や、信号対雑音比(SNR、CNR)と伝送システム品質評価法、多重通信方式(符号、周波数、時分割多重)、スペクトル拡散技術について説明することができる。加えて、本講義で学習したことをもとに考察を加えることができる。符号誤り率(BER)、冗長ビットを用いた誤り訂正技術などの信頼性向上技術や、信号対雑音比(SNR、CNR)と伝送システム品質評価法、多重通信方式(符号、周波数、時分割多重)、スペクトル拡散技術について説明することができる。符号誤り率(BER)、冗長ビットを用いた誤り訂正技術などの信頼性向上技術や、信号対雑音比(SNR、CNR)と伝送システム品質評価法、多重通信方式(符号、周波数、時分割多重)、スペクトル拡散技術について。説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
現在、インターネットや携帯電話といった情報通信システムは生活にとって欠くことの出来ないインフラとなっている。本講義では無線および有線システムがどのような要素技術によって成り立ち、運用されているかを学び、今後、複雑化する情報通信システムの基礎理解を目的とする。
授業の進め方・方法:
有線系で使用されるメタル線路と光ファイバ伝送路について電磁気学、交流理論、光学、通信工学に基づいて説明する。次にマクスウェル方程式から電磁波方程式を導き出し、それらを基に無線系の受信部であるダイポールアンテナ各種パラメータの導出について述べる。更に、ディジタル多値変調方式や、その送信技術並びにディジタル変調信号の受信方式についても説明する。
注意点:
本講義はカリキュラムの異なる電気系、情報系学生が同時に学ぶため、電磁気学、通信工学、信号処理、光学といった基礎的学問分野を用いて、一般的な通信システムの大略を理解することを目的とする。そのため本科4年次程度の電磁気学や上記した学問分野の基礎はマスターしておくことが望ましい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 伝送線路 分布定数線路について理解する。
2週 伝送線路 ツイストペア線路、同軸線路について理解する。
3週 伝送線路 光ファイバ線路(1)について理解する。
4週 電磁場伝播 マックスウェル方程式の基礎を整理する。
5週 電磁場伝播 真空中における電磁波伝播(屈折、反射、透過)について理解する。
6週 電磁場伝播 微小ダイポールからの電磁波放射、ダイポールアンテナについて理解する。
7週 送信変調方式 アナログ変調方式(AM、FM、PM)について理解する。
8週 送信変調方式 ディジタル変調方式(1)(ASK, FSK、PSK、直交振幅変調)について理解する。
4thQ
9週 送信変調方式 ディジタル変調方式(2)(DPSK、DQPSK、QAM、多値位相変調方式)
10週 受信復調方式 包絡線検波、ホモダイン検波、ヘテロダイン検波方式について理解する。
11週 受信復調方式 受信部におけるフェージング、分散補償技術、MIMO(マイモ)について理解する。
12週 受信復調方式 位相ダイバーシティ、偏波ダイバーシティ技術について理解する。
13週 通信方式 符号誤り率(BER)、冗長ビットを用いた誤り訂正技術について理解する。
14週 通信方式 信号対雑音比(SNR、CNR)と伝送システム品質評価について理解する。
15週 通信方式 多重通信方式(符号、周波数、時分割多重)、スペクトル拡散技術について理解する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合4060100
基礎的能力254065
専門的能力152035