社会と文化

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 社会と文化
科目番号 0006 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 システム創成工学専攻(情報システムコース) 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書は用いず、プリント教材を用いる。
担当教員 松井 真希子

到達目標

①諸子百家の思想の基本的な知識が獲得できている。また、日本での受容の様相が理解できている。
②諸子百家を通して様々な考え方に触れ、その知識を生かして自身の研究活動や生き方を主体的に批判・検討・表現する思考力や文章力を身に付けている。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1講義で取り上げた学派について概要を説明することができる。講義で取り上げた学派について部分的に、もしくは一部の学派について概要を説明することができる。講義で取り上げた学派について全く説明することができない。
評価項目2初見の漢文(書き下し文)を、内容を理解しながら流ちょうに音読できる。初見の漢文(書き下し文)を流ちょうに音読できる。初見の漢文(書き下し文)を単語や文節ごとにしか音読することができない。
評価項目3各文献の論理展開や語句を正確に把握することができる。各文献の論理展開や語句をおおまかに把握することができる。各文献の論理展開や語句が全く理解できない。
評価項目4講義で取り上げた学派の内、共感・納得できる学派を見出し、そこから自身の経験や今後の人生の生き方を導き出すことができる。講義で取り上げた学派の内、共感・納得できる学派、あるいは興味を抱ける学派を見出すことができる。講義で取り上げたいずれの学派にも理解を示すことができない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE基準 (a) 説明 閉じる
JABEE基準 (b) 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 A-1 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 A-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
国際化社会や情報化社会と言われるようになって久しいが、世界の均質化が進む中で地域特有の伝統や文化の特色が希薄化する恐れがある。しかしながら、真に国際化を果たすためには、自身の社会や文化を知り、他者を相対化する必要があろう。また、思考力やコミュニケーション能力などの日本語の能力を高めることで、自身の情報や研究成果を世界に発信することも可能となる。
本講義は日本の社会と文化の一環として、諸子百家を取り上げる。古代中国において様々な言論や思想が生まれ、それらは後に諸子百家と呼ばれるようになった。現在でも多くの訳本や、諸子の考え方をビジネスシーンに生かす書物が多数出版されている。このように諸子百家の思想は今日まで生き続けるのみならず、現在の日本語の表現や論理構成にも非常に大きな影響を与えている。本講義では、その内容や論理的な文章構成を学び、様々な思想を通して自分の生き方を探ることを目的とする。
授業の進め方・方法:
本講義では諸子百家の主な学派を取り上げて、その思想内容を概説する。具体的には、各学派や思想家の主な文献を提示し、そこからそれぞれの思想内容や論理構造を読み解いていく。その文献が著された当時の社会情勢や人物関係のほか、中国古文献が日本でいかに受容され、現代日本の文章表現や論理構成に与えている影響についても述べる。また、文献だけでなく、映画などの視覚教材も適宜用いる。
毎回講義の感想や授業で学んだ内容に対する自分の意見を回答してもらう。この回答が有意義なものとなるように、質問や疑問を考えながら講義に臨んでほしい。講義の中ではその場で解決できない問題が浮上するかもしれない。その時にはクラスで議論や討論などを行うこともある。
注意点:
関連科目
本講義は、人文科学や社会科学系だけでなく、自然科学系科目を含む全ての科目の基礎でもある。
学習指針
中国古代思想は現代の我々の生き方を考えるうえで指針を示しうる価値を持っている。そのことを念頭に置いて主体的に参加すること。
自己学習
講義では簡単な漢文を読む機会を設けたい。本科で学んだ漢文の基本的な読み方を復習しておくこと。また、国語便覧の漢文の箇所に目を通しておくのもよい。
予習・復習を行い、時には図書館などで関連する書物を読んで基礎的な知識を定着させること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 本講義の内容や目標が理解できる。
2週 歴史的背景 「諸子百家」という言葉について概略を説明できる。
3週 儒家① 『論語』について概略を説明できる。
4週 儒家② 『孟子』について概略を説明できる。
5週 儒家③ 『荀子』について概略を説明できる。
6週 道家① 『老子』について概略を説明できる。
7週 道家② 『荘子』について概略を説明できる。
8週 墨家 『墨子』について概略を説明できる。
2ndQ
9週 法家 『韓非子』について概略を説明できる。
10週 兵家 『孫子』について概略を説明できる。
11週 その他 先秦諸子の後世の展開について概略を説明できる。
12週 その他 先秦諸子の後世の展開について概略を説明できる。
13週 その他 先秦諸子の日本での展開について概略を説明できる。
14週 その他 先秦諸子の日本での展開について概略を説明できる。
15週 まとめ 本講義で取り上げた学派のいずれかについて、自身の意見を正確な日本語で表現することができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

レポート回答頻度講義後の意見合計
総合評価割合503020100
基礎的能力30201060
専門的能力100515
分野横断的能力1010525