応用反応工学

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 応用反応工学
科目番号 0022 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質創成工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 板書による講義を行う/〔補助教材・参考書〕化学系学生のための化学工学,森秀樹・加藤格 共編著(培風館),反応工学(改訂版),橋本健治著(培風館),化学反応工学,東稔節治,浅井 悟編(朝倉書店),Chemical Reaction Engineering (third ed.),O. Levenspiel 著,John Wiley & Sons, Inc
担当教員 中村 秀美

到達目標

1. 均一系の複合反応の反応速度式が導出でき,各種反応器の設計方程式を用いた設計計算ができること。
2. 不均一系の気固反応の反応速度が導出でき,反応速度の解析ができること。
3. 不均一系の気液反応の反応速度が導出でき,反応速度の解析ができること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1均一系の複合反応である並列反応や逐次反応の反応速度式が導出でき,各種反応器の設計方程式の導出、設計計算ができる。均一系の複合反応の反応速度式を用いた反応速度の解析ができ,各種反応器の設計方程式が導出できる。均一系の複合反応の反応速度式を用いた反応速度の解析ができず、反応器の設計方程式も導出できない。
評価項目2不均一系の気固反応である未反応核モデルや触媒反応モデルの反応速度式が導出でき、反応速度の解析ができる。不均一系の気固反応の反応速度式を用いて、反応速度の解析ができる。不均一系の気固反応の反応速度式が理解できず、反応速度の解析ができない。
評価項目3不均一系の気液反応である擬1次反応や瞬間反応の反応速度式が導出でき、反応速度の解析ができる。不均一系の気液反応の反応速度式を用いて、反応速度の解析ができる。不均一系の気液反応の反応速度式が理解できず、反応速度の解析ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
反応工学で学んだ均一系の単一反応の反応速度解析,各種反応器の設計法をさらに発展させ複合反応の反応速度解析や各種反応器の設計法について習得する。さらに,不均一反応の例として気固反応および気液反応を取り上げ,反応速度の解析法について習得する。
授業の進め方・方法:
均一系の複合反応の量論式の代数式表現と設計方程式について講義するとともに,複合反応の反応速度解析や反応器の設計法について解説する。さらに,不均一系の気固反応および気液反応の反応速度解析法について解説する。
注意点:
〔関連科目〕
反応工学,化学工学Ⅰ,化学工学Ⅱ
〔学習指針〕
数学的な取り扱いが多いので,演習を繰り返し解くことで,十分理解できるようにする。
〔自己学習〕
目標を達成するためには,授業以外にも予習復習を怠らない。
〔事前学習〕
反応工学で学んだ基礎的事項をよく復習しておくこと。
〔事後展開学習〕
講義ノートを見直し,追記,まとめをやっておくこと。

学修単位の履修上の注意

事前学習の成果を講義中に発表してもらうことで評価する。試験の代わりに理解度を評価するための課題レポートを提出させて成績評価を行う。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 均一系単一反応の反応
速度解析
反応工学で学んだ均一系単一反応の量論関係や反応速度解析について復習する。
2週 理想流れ反応器の設計 回分反応器,連続攪拌槽反応器,流通管型反応器の
設計計算について復習する。
3週 複合反応の量論関係 複合反応の量論式の代数式的表現や収率と選択率の
考え方について理解させる。
4週 複合反応の設計 複合反応の設計方程式について理解させる。
5週 複合反応の反応解析1 並列反応の反応速度式の導出法について理解させる。
6週 複合反応の反応解析2 逐次反応の反応速度式の導出法について理解させる。
7週 複合反応の反応器設計1 複合反応の反応器の選定と設計法について理解させる。
8週 複合反応の反応器設計2 複合反応の反応器の選定と設計法について理解させる。
2ndQ
9週 気固反応1 気固反応の反応モデルについて理解させる。
10週 気固反応2 未反応核モデルにおける速度式の導出法について
理解させる。
11週 気固反応3 未反応核モデルにおける固体の反応率と反応時間の関係について理解させる。
12週 気固反応4 生成物層が形成されない場合の未反応核モデルの考え方について理解させる。
13週 気液反応1 気液反応の速度領域と濃度分布の関係について理解させる。
14週 気液反応2 擬1次反応における反応速度の解析法について理解させる。
15週 気液反応3 瞬間反応における反応速度の解析法について理解させる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

課題レポート学習成果の発表合計
総合評価割合8020100
専門的能力8020100