拡散工学特論

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 拡散工学特論
科目番号 0042 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質創成工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 E.L.Cussler, DIFFUSION -Mass Transfer in Fluid Systems-, Cambridge University press
担当教員 中村 秀美

到達目標

1.拡散係数と物質移動係数で記述した2つの拡散モデルについて理解する。
2.希薄溶液中の拡散の基礎理論について理解する。
3.濃厚溶液中の拡散の基礎理論について理解する。
4.物質移動の基礎理論について理解する。
5.拡散係数,物質移動係数及びそれらを求めるための相関手法について理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1拡散係数と物質移動係数で記述した2つの拡散モデルの違いと利用法について理解する。拡散係数と物質移動係数で記述した2つの拡散モデルについて理解する。拡散係数と物質移動係数で記述した2つの拡散モデルの違いについて理解できない。
評価項目2希薄溶液中の拡散の基礎理論について理解し,簡単な演習問題が解ける。希薄溶液中の拡散の基礎理論について理解できる。希薄溶液中の拡散の基礎理論について理解できない。
評価項目3濃厚溶液中の拡散の基礎理論について理解し,簡単な演習問題が解ける。濃厚溶液中の拡散の基礎理論について理解できる。濃厚溶液中の拡散の基礎理論について理解できない。
評価項目4物質移動の基礎理論について理解し,簡単な演習問題が解ける。物質移動の基礎理論について理解できる。物質移動の基礎理論について理解できない。
評価項目5拡散係数,物質移動係数及びそれらを求めるための相関手法について理解し,簡単な演習問題が解ける。拡散係数,物質移動係数及びそれらを求めるための相関手法について理解できる。拡散係数,物質移動係数及びそれらを求めるための相関手法について理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
工学の広範な分野で重要な役割を果たす気体分子及び液体分子の拡散現象について,拡散モデル,希薄溶液中の拡散,濃厚溶液中の拡散と対流の定常及び非定常基礎理論,物質移動の基礎理論を講義する。それらの応用として,様々な拡散係数,物質移動係数及びそれらを求めるための相関手法について講義する。
授業の進め方・方法:
気体分子及び液体分子の拡散現象における拡散モデル,溶液中の拡散の定常及び非定常基礎理論,物質移動の基礎理論を解説し,その演習を行う。
注意点:
[関連科目]
 化学工学Ⅰ,化学工学Ⅱ,反応工学
[学習指針]
 本科専門基礎科目を充分復習しながら,講義を行いレポ-ト課題を課す。
 専門用語や英語の語法についても簡単に説明を行う。
[自己学習]
 洋書のテキストを利用するので,講義の前に前もって予習しておくこと。
〔事前学習〕
 あらかじめ講義内容に該当する部分の英語テキストを読み,理解できるところ,理解できないところを明らかにしておくこと。
〔事後展開学習〕
 自分自身でテキスト中の式の導出を行い理解すること。

学修単位の履修上の注意

事前学習の成果を講義中に発表してもらうことで評価する。試験の代わりに理解度を評価するための課題レポートを提出させて成績評価を行う。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 拡散モデル 拡散現象に関して,拡散係数と物質移動係数を使用した2つのモデルについて説明できる。
2週 希薄溶液中の拡散1 物質移動におけるFickの法則が理解できる。
3週 希薄溶液中の拡散2 希薄溶液における拡散の定常基礎理論について理解できる。
4週 希薄溶液中の拡散3 希薄溶液における拡散の非定常基礎理論について理解できる。
5週 希薄溶液中の拡散4 希薄溶液における拡散と対流について説明できる。
6週 希薄溶液中の拡散5 希薄溶液における拡散に関する様々な演習問題を通じて,拡散現象が理解できる。
7週 濃厚溶液中の拡散1 濃厚溶液における対流を伴う拡散の取り扱いについて理解できる。
8週 濃厚溶液中の拡散2 濃厚溶液における対流を伴う拡散の定常基礎理論ついて理解できる。
4thQ
9週 濃厚溶液中の拡散3 濃厚溶液における対流を伴う拡散の非定常基礎理論ついて理解できる。
10週 濃厚溶液中の拡散4 希薄溶液における拡散に関する様々な演習問題を通じて,対流を伴う拡散現象が理解できる。
11週 拡散係数1 種々の拡散係数の値ついて理解できる。
12週 拡散係数2 高分子溶液中の拡散係数や電解質の拡散係数について理解できる。
13週 物質移動の基礎1 物質移動係数の基本定義ついて説明できる。
14週 物質移動の基礎2 物質移動係数の様々な定義と相関手法ついて理解できる。
15週 まとめ 拡散に関する様々な応用事例について概説する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

課題レポート学習成果の発表合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000