到達目標
ベクトルや微分積分を使って速度・加速度・仕事・エネルギーなどの物理量の間の関係を式に表せ、基本的な問題を解けるようにする。温度と熱、気体の状態変化、熱力学の基本法則を説明できるようにする。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
いろいろな運動とそれを表す方程式 | 加速度運動、円運動、単振動などの運動方程式を導ける | 助言等あれば、加速度運動、円運動、単振動などの運動方程式を導ける | 加速度運動、円運動、単振動などの運動方程式などが理解できない |
力学エネルギーと保存則 | 運動エネルギー、位置エネルギーの関係が方程式を含めて自在に立てられる | 助言等あれば、運動エネルギー、位置エネルギーの関係が方程式を含めて自在に立てられる | 運動エネルギー、位置エネルギーの関係が理解できない |
回転系の方程式 | 回転を含んだ方程式が理解できる | 助言等あれば、回転を含んだ方程式が理解できる | 回転を含んだ方程式が理解できない |
剛体運動 | 質点系の運動方程式との違いが説明できる | 資料等を参照すれば、質点系の運動方程式との違いが説明できる | 質点系の運動方程式との違いが説明できない |
熱力学の初歩 | 等積、定圧、断熱などの状態変化について十分説明できる | 等積、定圧、断熱などの状態変化について簡単に説明できる | 等積、定圧、断熱などの状態変化について説明できない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
ベクトルと微分・積分を使いこなす事により、質点や剛体の力学、熱と分子運動をより深く理解する。
関連の深い他の専門科目と連携し、演習による習熟を特に重視する。
授業の進め方・方法:
1,2年の物理では、例えば鉛直投射の問題での
v=v0+at
x=v0t+(1/2)at2
など、複数の公式を覚える必要が良くあった。しかし実は、「速度は位置を時間で微分したものである」という事を知っていれば、上の x の式だけを覚えていれば v の式を導くことが出来る。同じように、位置エネルギーと保存力の関係その他多くの物理現象が、微分・積分の知識を使うと以前よりはるかにすっきりと理解できるようになる。
このように、数学の進んだ知識を物理に応用すると、今までより見通しの良い物理現象や法則の記述が可能となり、より難しい問題も取り扱えるようになる。この事を学ぶのが3年、4年の「応用物理」の課題である。合わせて、1、2年の物理の学習成果を再確認し、より習熟度を高める事もこの科目の目的とする。
注意点:
<事前学習>
次回学習する分野について2年生までに学んだ基礎事項を確認しておく事。また教科書を一読しておくこと。
<事後学習>
講義内容を復習し理解した上で、出された課題を次回提出できるよう解いておくこと。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ベクトルと微分・積分を使って位置、変位、速度の関係を表すこと |
変位、速度、加速度間の関係が、微分・積分でもって関係づけられ、計算式で表すことができるようになる。
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2週 |
ベクトルの基本的性質(内積、外積など) |
ベクトル成分が明らかであれば、その内積と外積の計算ができる
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3週 |
落体の運動、等速円運動 |
重力加速度による変位、速度、加速度の計算ができる。 求心力の計算ができる。
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4週 |
速度と加速度の関係、単振動、円運動、角速度 |
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5週 |
運動の法則 |
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6週 |
運動の法則 |
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7週 |
慣性力 |
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8週 |
仕事とエネルギー、運動エネルギー |
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2ndQ |
9週 |
前期中間試験 |
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10週 |
保存力と位置エネルギー |
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11週 |
力学的エネルギー保存則、位置エネルギーから力を求めること |
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12週 |
質点系: 重心、運動量、運動量保存則 |
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13週 |
質点系: 力のモーメント、角運動量 |
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14週 |
質点系: 回転の運動方程式、角運動量保存則 |
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15週 |
まとめと演習 |
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
剛体: 剛体の回転の運動方程式、慣性モーメント、回転の運動エネルギー |
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2週 |
剛体: 慣性モーメントの計算 |
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3週 |
剛体: 慣性モーメントの計算 |
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4週 |
剛体: 種々の剛体の運動 |
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5週 |
剛体: 種々の剛体の運動 |
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6週 |
温度と熱: 温度と熱、熱容量、比熱 |
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7週 |
温度と熱: 熱の移動 |
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8週 |
熱と分子運動: 理想気体の状態方程式 |
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4thQ |
9週 |
後期中間試験 |
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10週 |
熱と分子運動: 気体の分子運動と圧力 |
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11週 |
熱と分子運動: 気体の分子運動と温度、内部エネルギー |
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12週 |
熱と分子運動: 熱力学第1法則、モル比熱 |
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13週 |
熱と分子運動: 定積変化、定圧変化、等温変化 |
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14週 |
熱と分子運動: 断熱変化、カルノーサイクル |
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15週 |
まとめと演習 |
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 課題・小テスト | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
能力 | 80 | 20 | 100 |