材料学

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 材料学
科目番号 0012 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 知能機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:材料学(久保井、樫原(2000)コロナ社) 参考書:JISハンドブック((1999)日本規格協会)、金属材料概論(小原(1998)朝倉書店) 図解合金状態図読本(横山(2004)オーム社)、若い技術者のための機械・金属材料(矢島他(1997)丸善)、機械材料(打越(1998)東京電気大学出版)
担当教員 樫原 恵蔵

到達目標

(1)鉄鋼材料の状態図を説明できる。
(2)鉄鋼材料および非鉄金属材料の種類および機械的性質を理解し、用途に応じた選択ができる。
(3)鉄鋼材料および非鉄金属材料の加工法および熱処理法について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
鉄鋼材料の状態図を説明できる。鉄鋼材料の状態図に関する問題を正しく解答できる。鉄鋼材料の状態図に関する問題をほぼ正しく解答できる。鉄鋼材料の状態図に関する問題を正しく解くことがあまりできない。
鉄鋼材料および非鉄金属材料の種類および機械的性質を理解し、用途に応じた選択ができる。用途を理解した上で鉄鋼材料および非鉄金属材料の種類および機械的性質に関する問題を正しく解答できる。用途を理解した上で鉄鋼材料および非鉄金属材料の種類および機械的性質に関する問題をほぼ正しく解答できる。用途を理解した上で鉄鋼材料および非鉄金属材料の種類および機械的性質に関する問題を正しく解くことがあまりできない。
鉄鋼材料および非鉄金属材料の加工法および熱処理法について説明できる。鉄鋼材料および非鉄金属材料の加工法および熱処理法に関する問題を正しく解答できる。鉄鋼材料および非鉄金属材料の加工法および熱処理法に関する問題をほぼ正しく解答できる。鉄鋼材料および非鉄金属材料の加工法および熱処理法に関する問題を正しく解くことがあまりできない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
鉄鋼材料および非鉄金属材料の基本的な性質を理解し、機械設計において適切な材料が選定できるようにする。
授業の進め方・方法:
教科書に加え、他の資料を記載した授業プリントをもとに授業を進める。
注意点:
毎回、授業プリントの提出を求める。理由無き欠席に対して授業プリントの再配布は行わないので注意すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 総論(機械材料とは、金属材料、非金属材料、複合材料の分類と用途) 金属材料、非金属材料、複合材料の分類と用途について説明できる。
2週 硬さ試験法(ロックウェル硬さなど)、引張試験法(応力-ひずみ線図) 各種試験法の原理が説明でき、機械的性質の計算ができる。
3週 演習問題、衝撃試験法(脆性・延性遷移温度) 引張試験における機械的性質の計算ができる。衝撃試験の原理が説明でき、機械的性質が計算できる。
4週 疲労試験、クリープ試験、非破壊検査 疲労試験、クリープ試験、非破壊検査の原理が説明できる。
5週 金属の結晶構造(体心立方格子、面心立方格子、稠密六方格子) 金属の結晶構造が説明でき、格子定数および充填率が計算できる。
6週 ミラー指数、固溶体、金属間化合物 ミラー指数の計算ができる。固溶体/金属間化合物が説明できる。
7週 結晶構造の欠陥、金属のすべり 点欠陥、線欠陥、面欠陥の違いについて説明できる。金属のすべり、刃状転位およびらせん転位の特徴について説明できる。
8週 分解せん断応力(塑性変形の起こり方)  シュミット因子が説明できる。臨界せん断応力の計算ができる。
2ndQ
9週 加工硬化・回復・再結晶 塑性加工による加工硬化、および加工・熱処理過程で起きる回復・再結晶が説明できる。
10週 金属(合金)の溶解と凝固、てこの定理 2元系物質の温度変化に伴う溶解と凝固について説明できる。
11週 2成分を混ぜたときの2相の重量比 2つの物質(液体)を混ぜたときの2種類の溶液の量比および組成が計算できる。
12週 温度を変化させたときの2相の重量比 2種類の溶液の温度変化に伴う量比および組成の変化が計算できる。
13週 2成分金属の重量%から原子%への変換、原子%から重量%への変換 2成分金属の重量%から原子%への変換、原子%から重量%への変換が計算できる。
14週 全率固溶体の状態図における液相と固相の比および固相の組成と液相の組成 全率固溶体の液相と固相の量比および固相および液相の組成が計算できる。
15週 全率固溶-固相分離型の2相の量比および組成  全率固溶体の液相と固相の量比および固相および液相の組成が計算できる。
16週
後期
3rdQ
1週 合金の状態図:共晶型状態図1 共晶点組成の場合の凝固過程における液体・固溶体の量比および組成が計算できる。
2週 合金の状態図:共晶型状態図2 共晶点組成以外の場合の凝固過程における液体・固溶体の量比および組成が計算できる。
3週 鋼(Fe-C系)の状態図(共析鋼、亜共析鋼、過共析鋼)、鋼の変態(パーライト変態) Fe-C系状態図を読解できる。鋼の種類およびパーライト変態が説明できる。
4週 TTT曲線、CCT曲線、マルテンサイト変態 TTT曲線、CCT曲線を使って、マルテンサイト変態およびベイナイト変態が説明できる。
5週 鋼の焼きならし、焼き鈍し 鋼の熱処理について説明できる。
6週 鋼の焼き入れ、焼き戻し、浸炭 鋼の熱処理および表面処理について説明できる。
7週 窒化、時効 鋼の表面処理および時効硬化について説明できる。
8週 炭素鋼の種類と性質1(一般構造用圧延鋼材、溶接構造用圧延鋼材) 炭素鋼の種類と性質が説明できる。
4thQ
9週 炭素鋼の種類と性質2(一般構造用、溶接構造用、高張力、快削) 炭素鋼の種類と性質が説明できる。
10週 ばね鋼、展伸用銅合金、アルミニウム合金 炭素鋼および非鉄金属材料の種類と性質が説明できる。
11週 チタン合金、鋳鉄の特徴 非鉄金属材料の特徴および鋳鉄の性質について説明できる。
12週 ねずみ鋳鉄、球状黒鉛鋳鉄、可鍛鋳鉄、鋳鋼品、鋳造用Cu合金・Al合金 各種鋳鉄の規格および可鍛鋳鉄、鋳鋼、鋳造用Cu/Al合金の種類および性質が説明できる。
13週 炭素工具鋼、高速度工具鋼、超硬合金 工具鋼の規格と性質について説明できる。
14週 フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼 耐食合金の規格と性質について説明できる。
15週 マルテンサイト系ステンレス鋼 耐食合金の規格と性質について説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験授業プリント合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000