機構学

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 機構学
科目番号 0014 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 知能機械工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 絵ときでわかる機構学、住野和男 林俊一 共著、オーム社
担当教員 北澤 雅之

到達目標

機械要素の運動を変位や速度、加速度によって説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 角速度の計算回転数から伝動機構各部の角速度を計算することができる。角速度の定義や算出原理を説明できる。角速度の定義や算出原理を説明できない。
評価項目2 伝動機構各部の速度比伝動機構各部の速度比を計算できる。速度比算出原理を説明できる。速度比算出原理を説明できない。
評価項目3 伝動機構各部の大きさや名称の理解伝動機構各部の大きさや名称等を図を用いて説明できる。伝動機構各部の大きさや名称等を説明できる。伝動機構各部の大きさや名称等を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械を構成している機械要素とその運動について学習する。さまざまな機構で運動する機械要素の速度や加速度の意味やリンク機構やカム機構の構成について学習する。また、動力伝達機構の種類や構成を理解してこれらを応用する知識を学習する。
授業の進め方・方法:
機械を構成している機械要素とその運動について学習し、さまざまな機構で運動する機械要素の速度や加速度の算出方法等の知識を身につける。また、リンク機構やカム機構等のように直接接触により運動を伝動する方法とベルトやチェーンのような媒介節を用いて運動を伝動する方法について学習を行う。
注意点:
<COC>
事前学習: 機器の動くしくみに関して調べ、特に福祉機器のしくみについて興味を持つ。
事後学習: 機器の動くしくみを知ることで、機器類に関して、新聞や専門誌を通じて考察を行う。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション、機構学について、機構の役割 機械に使われている機構について学び、機械の発達の歴史を理解する。
2週 機構と対偶 相対運動を行う機素の組み合わせを理解する。
3週 リンク機構の構成 リンク機構の構成による動きの相違を理解する。
4週 物体の運動、瞬間中心 運動している機構の瞬間中心を理解する。
5週 円運動の速度と加速度,演習問題 周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。
6週 運動する剛体各部の速度 瞬間中心を用いて剛体各部の速度や角速度を計算することができる。
7週 機構の自由度 自由度を理解する。
8週 演習問題 演習問題を解くことによって、学習した知識の確認を行う。
2ndQ
9週 リンク機構、てこクランク機構 四節回転連鎖のてこクランク機構を理解する。
10週 両てこ、両クランク機構 両てこ機構、両クランク機構について理解する。
11週 スライダークランク機構 ピストンエンジンの動きを例にスライダークランク機構を理解する。
12週 立体リンク機構,演習問題 自在継手を例に立体リンクの動きを観察する。
13週 リンク機構の運動と各点における速度 四節回転連鎖の瞬間中心を理解し、各部の速度計算ができる。
14週 リンク機構の応用 オルダム継手やトグル機構等応用例を知る。
15週 演習問題 演習問題を解くことによって、学習した知識の確認を行う。
16週
後期
3rdQ
1週 カム機構の種類、平面カム、立体カム カムの種類と機能について理解する。
2週 カムの運動とカム線図 カムの運動とカム線図の関係を理解する。
3週 カムの設計 目的のカムの動きからカム線図を描くことができる。
4週 特殊なカムとカム機構の応用 間欠運動機構等カムの応用例を知る。
5週 摩擦伝動と摩擦車,演習問題 摩擦力を利用して力を伝達する摩擦伝動について理解する。
6週 摩擦車の速度比と応用 隣り合った摩擦車の速度について理解する。
7週 歯車の種類と各部の名称 歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表しかたを説明できる。
8週 演習問題 演習問題を解くことによって、学習した知識の確認を行う。
4thQ
9週 歯車伝動と速度比 歯車列の速度伝達比を計算できる。
10週 多段歯車伝動 同軸歯車を介して、多段に配置された歯車の速度を計算できる。
11週 差動歯車機構 遊星歯車を用いた差動歯車機構の速度比を計算できる。
12週 ロープ伝動とベルト伝動 ロープやベルト伝動の装置の種類と構造を理解する。
13週 巻掛け伝動の運動(ベルト張力と速度比) ベルト張力、速度比および巻掛け伝動の伝達動力を計算することができる。
14週 巻掛け伝動の運動(摩擦力とベルト長さ) ベルト長さや軸間距離を計算することができる。
15週 実例紹介と演習問題 演習問題を解くことによって、学習した知識の確認を行う。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。4後7
歯車列の速度伝達比を計算できる。4後9
力学周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。4前5

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ小テスト合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力4000002060
専門的能力3000001040
分野横断的能力0000000