科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和08年度 (2026年度)
授業科目 国語
科目番号 0019 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 知能機械工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 『論理国語』(大修館書店)、『文学国語』(筑摩書房)、「新編古典探究」(東京書籍)/ 『基礎からの国語表現の実践』(京都書房)、『標準漢字演習』(とうほう)
担当教員 椛島 雅弘,李 俊甫

到達目標

1、文章の構成や論旨を踏まえて内容を正確に理解し、要点を簡潔にまとめることができる。
2、文学史および時代背景を踏まえ、現代文・古文の文学作品について、その形式や内容の特徴を説明できる。
3、他者の文章を分析することで文章作成の基礎を学び、ディスコースマーカーや基本的な文章構成を用いて、自分の文章に応用できる。
4、文学作品に表れた思想や価値観を読み取り、自分の考えと比較しながら多角的に捉え、それを言語化して他者に伝えることができる。
5、日常的・学習的な場面において、適切な漢字と言語表現を正確に用いることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1文章全体の構成・論理関係を正確に把握し、要点を自分の言葉で過不足なく整理できる。主旨と重要な論点を理解し、概ね適切に要約できる。文章の主旨理解が不十分で、要約として成立していない。
評価項目2時代背景と作品内容・表現を関連づけ、文学史的特徴を的確に説明できる。 論理的構成が明確で、ディスコースマーカーを効果的に使い、説得力のある文章を書ける。作品の時代的特徴や形式について、基本的な説明ができる。 基本的な文章構成を守り、適切に接続語を用いて文章を書ける。文学史や時代背景の理解が不十分で、説明が困難である。
評価項目3応用的な自己表現をすることができる。作品の時代的特徴や形式について、基本的な説明ができる。文章構成が不明確で、論旨が伝わらない。
評価項目4作品の思想や価値観を的確に捉え、自分の考えと比較しながら論理的に表現できる。作品理解に基づき、自分なりの考えを筋道立てて述べられる。作品内容の理解が浅く、自分の考えを十分に示せていない。
評価項目5語彙・漢字の使い分けが的確で、表現上の誤りがほとんどない。基本的な漢字表記を正しく用いることができる。誤字・誤用が多く、文章理解を妨げている。

学科の到達目標項目との関係

D 自分の考えを論理的に文章化する記述力、国際感覚を備えたコミュニケーション基礎力、プレゼンテーション能力を身につける。

教育方法等

概要:
本授業では、前半に説明的文章の読解と作文演習を通して、文章構成や表現の基礎的技法を身につける。
後半では、文学作品の鑑賞を行い、前半で培った読解力・表現力を活用しながら、ビブリオバトル等の活動を通じて、考えをまとめて他者に伝える力を養う。
あわせて、古典分野では、テキスト読解に加え、絵画や演劇などの日本古典文化にも触れ、作品理解を多面的に深める。
授業の進め方・方法:
授業の進め方については講義・演習形式を併用する。
注意点:
皆さんが将来どのような職業に就くとしても、文章読解、文章表現、口頭表現の技術と、論理的かつ相対的な思考方法の獲得は必須です。もちろん、感情の理解と表出が学校・職場・家庭などのあらゆる人間関係の基礎となります。本授業は、「書く」「話す」「考える」行為を重視するスタイルで進めていきます。積極的に取り組んでもらうと、豊かな国語力・コミュニケーション能力の形成に繋がります。
なお、最終評価は、現代文と古典の成績を2:1の割合で算出します。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 作文力検定
ガイダンス 身近にある古典文化
授業の目的と評価方法を理解し、自身の文章力の現状を把握する。
古典文学が現代生活とどのようにつながっているかを理解する。
2週 敬語への自覚、他者への自覚(誤字脱字、敬語、文法)
竹取物語 絵巻と奈良絵本
敬語や文体の適切さを意識し、他者に伝わる文章の条件を理解する。
『竹取物語』の概要と絵巻・奈良絵本の特徴を理解する。
3週 敬語への自覚、他者への自覚(誤字脱字、敬語、文法)
竹取物語 絵巻と奈良絵本
誤字脱字や文体の統一に注意し、読み手を意識した文章を作成できる。
物語内容と視覚表現の関係を説明できる。
4週 自己をモデル化する知能(パラグラフライティング)
竹取物語 絵巻と奈良絵本 「道成寺縁起絵巻」
段落構成を意識し、主題と要点を明確にした文章を書ける。
古典作品と和歌山地域文化との関わりを理解する。
5週 自己をモデル化する知能(パラグラフライティング)
百人一首 『紀伊国名所百首』
パラグラフライティングを用いて、論旨の通った文章を構成できる。
和歌の形式と百人一首の特徴を理解する。
6週 自己をモデル化する知能(パラグラフライティング)
百人一首 『紀伊国名所百首』
自己の考えに基づき、簡潔かつ論理的に文章化できる。
和歌表現の工夫を読み取ることができる。
7週 余白の美学(説明)
百人一首 『紀伊国名所百首』
説明文における情報の取捨選択の効果を理解する。
和歌山関連の和歌について説明できる。
8週 余白の美学(説明)
百人一首 『紀伊国名所百首』
読み手を意識し、必要十分な情報量で説明できる。
和歌山関連の和歌について説明できる。
2ndQ
9週 絵を見る技術(事実文、意見文)
平家物語 能
事実と意見を区別しながら、視覚情報を文章で説明できる。
軍記物語と能との関係を理解する。
10週 絵を見る技術(事実文、意見文)
平家物語 能 「道成寺」
根拠に基づいて意見を述べる文章を書ける。
語り物文学の特徴を説明できる。
11週 絵を見る技術(事実文、意見文)
世間胸算用 和本の世界
事実文・意見文の違いを踏まえた文章表現ができる。
西鶴浮世草子の概要と和本の特徴を理解する。
12週 コミュニティから見た日本(引用)
世間胸算用 和本の世界
引用のルールを理解し、他者の意見を取り入れて文章を書ける。
作品に表れた時代背景や価値観を説明できる。
13週 コミュニティから見た日本(引用)
世間胸算用 和本の世界
引用を用いて、社会やコミュニティについて自分の考えを述べられる。
近世文化の特徴を踏まえて作品を読解できる。
14週 コミュニティから見た日本(引用)
世間胸算用 和本の世界
引用を用いて、社会やコミュニティについて自分の考えを述べられる。
近世文化の特徴を踏まえて作品を読解できる。
15週 期末試験 これまでに学んだことを試験で活用する。
16週 試験返却・解説 試験結果を振り返り、自身の文章力の課題を把握する。古典理解の到達度を確認する。
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 良いスピーチのための八つの技法 授業の目的と評価方法を理解する。良いスピーチの要素を理解し、発表への意識を高める。
2週 バイリンガリズムの政治学 文章の読解を通じて、バイリンガリズムを巡る社会的・政治的問題を理解する。
3週 バイリンガリズムの政治学 文章の論点を整理し、筆者の主張を正確に捉える。
4週 バイリンガリズムの政治学 多様な立場を踏まえ、自分の意見を言語化できる。
5週 山月記 『山月記』の内容と主題を把握する。
6週 山月記 登場人物の心理や葛藤を文章表現から読み取る。
7週 山月記 作品の主題を自分の考えと関連づけて説明できる。
8週 山月記 文学作品に表れた価値観を多角的に考察できる。
4thQ
9週 化物の進化 文章の構成と論旨を正確に理解する。
10週 化物の進化 文章に使われた表現技法の効果を説明できる。
11週 化物の進化 作品内容を踏まえ、自分の考えを論理的に述べられる。
12週 ビブリオバトルの説明
ビブリオバトルの目的と方法を理解する。
13週 ビブリオバトル(準備) 紹介する本を選定し、その魅力を整理し、発表準備ができる。
14週 ビブリオバトル(グループ内発表) 他者に伝わる発表を行い、相互評価に参加できる。
15週 期末試験 これまでに学んだことを試験で活用する。
16週 ビブリオバトル(決勝戦)、試験返却・解説 発表と試験を振り返り、言語表現力の成長を確認する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3前9,前10,前11,前12,前13,前14,後3,後4,後9,後10,後11
社会生活で使われる語彙(故事成語・慣用句等を含む)を増やし、思考・表現に活用できる。3前2,前3,前7,前8,後1,後12,後13,後14
文学作品(小説・随筆・詩歌・古典等)を文脈に即して鑑賞し、そこに描かれたものの見方や登場人物の心情を説明できる。3前2,前3,前4,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後5,後6,後7,後8
言語作品の読解を通して、人間や社会の多様な在り方についての考えを深め、自己を客観的に捉えたり自分の意見を述べることができる。3前4,前9,前11,前12,前13,前14,後2,後3,後4,後7,後8
課題や条件に応じ、根拠に基づいて議論できる。3前9,前10,前11,前12,前13,前14,後9,後10,後11
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3前5,前6,前7,前12,前13,前14,後13,後14,後16
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3前4,前5,前6,前7,前8,後1,後12,後13,後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合60000040100
基礎的能力60000040100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000