材料力学特論

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 材料力学特論
科目番号 0027 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 知能機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 ポイントを学ぶ材料力学
担当教員 藤原 昭文

到達目標

数学、力学等の基礎工学の知識を基に、圧力容器、回転体、板等の基本的な構造要素の応力や変形の計算が可能となり、簡単な実体構造物の設計あるいは強度評価の方法を知り、複雑な構造物の設計評価へ応用できる能力が持てる(C-1)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
円筒、球、回転円板実際の構造物に対する適用、計算ができる資料を確認すれば、実際の構造物に対する適用、計算ができる構造物と計算式の対応が取れない
破壊条件多軸応力下の合成応力の状態が説明できる資料があれば、多軸応力下の合成応力の状態が説明できる多軸応力下の状態が理解できない
座屈条件が説明できる資料があれば、座屈条件が説明できる圧縮と座屈の見極めの必要性が理解できない
平板2軸方向の曲げ状態の計算方法を説明できる資料を見れば、2軸方向の曲げ状態の計算方法を説明できる2軸方向の曲げ状態が理解できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
板、軸対象体等の基本的な2次元問題の応力と変形の計算法理解を学ぶ。二次元応力問題の設計方法を学ぶ
授業の進め方・方法:
実務で役に立つように、実際に用いられる構造物の形状での解が得られるようにすることを学ぶ。
そのため、理論式の導出法、強度支配因子の同定法や種々の設計チャート類の見方を学ぶ
注意点:
事前学習
 材料力学の基礎を見直しておく
事後学習
 授業での説明内容を復習しておく

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンスおよび座屈現象とその解析法の説明-1
2週 薄肉圧力容器(円筒、球核)の応力、ひずみ、変形計算
3週 薄肉圧力容器(円筒、球核)の応力、ひずみ、変形計算
4週 上記演習
5週 厚肉圧力容器(円筒、球核)の応力、ひずみ、変形計算
6週 厚肉圧力容器(円筒、球核)の応力、ひずみ、変形計算
7週 回転円板(遠心力)の応力、ひずみ、変形計算
8週 上記演習
2ndQ
9週 組合せ応力における降伏
10週 組合せ応力における降伏条件
11週 降伏条件に関する演習問題
12週 柱の座屈(オイラーの座屈条件式)と圧縮強度
13週 降伏応力を超えた柱の圧縮強度
14週 柱の座屈と圧縮強度の演習問題実施
15週 円板の軸対象曲げ長方形板の一方向曲げ、二方向曲げ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。4
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。4
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。4
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。4
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。4
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。4
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。4
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。4
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。4
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。4
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。4
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。4
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。4
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。4
仕事の意味を理解し、計算できる。4
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。4
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。4
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。4
動力の意味を理解し、計算できる。4
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。4
運動量および運動量保存の法則を説明できる。4
物体が衝突するさいに生じる現象を説明できる。4
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。4
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。4
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。4
応力とひずみを説明できる。4
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。4
応力-ひずみ線図を説明できる。4
許容応力と安全率を説明できる。4
断面が変化する棒について、応力と伸びを計算できる。4
棒の自重よって生じる応力とひずみを計算できる。4
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。4
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。4
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。4
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。4
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。4
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。4
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。4
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。4
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。4
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。4
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。4
多軸応力の意味を説明できる。4
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。4
部材が引張や圧縮を受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。4
部材が曲げやねじりを受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。4
カスティリアノの定理を理解し、不静定はりの問題などに適用できる。4
振動の種類および調和振動を説明できる。4
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
能力100100