工業力学

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 工業力学
科目番号 0028 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 知能機械工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 基礎機械力学,オーム社
担当教員 村山 暢

到達目標

力・モーメント・速度と加速度・エネルギー・運動量・回転運動などの基本概念を確実に理解し、応用出来る能力を身に付ける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1剛体に働く力の釣り合いを理解し、支点反力や未知力を計算できる。剛体に働く力の釣り合いを理解できる。剛体に働く力の釣り合いを理解できない。
評価項目2剛体に働く力と運動の関係を理解し、物体の運動から物体にかかる力を計算できる。剛体に働く力と運動の関係を理解できる剛体に働く力と運動の関係を理解できない。
評価項目3力学的エネルギー保存則や運動量保存則、仮想仕事の原理を理解し、力が働く前後の運動量やエネルギーの変化について説明できる。力学的エネルギー保存則や運動量保存則、仮想仕事の原理を理解できる。力学的エネルギー保存則や運動量保存則、仮想仕事の原理を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
授業の進め方・方法:
前期では力の合成、分解、モーメント等を説明したのち、物体に働く力の釣り合いについて説明と演習を行う。後期では物体に働く力と物体の運動に関する内容(運動方程式)と、仕事・力学的エネルギー・運動量について解説する。通年を通して講義と演習が中心となる。
注意点:
1年生の物理の内容と重複する部分もあるのでよく復習しておくこと。また、ベクトルや微積分など簡単な数学の知識が必要なのでそちらの授業もよく学習すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション 質点力学と剛体力学の違いを説明できる
2週 力のモーメント 力のモーメントの計算ができる
3週 力のベクトルの合成と分解 ベクトルの合成や分解の計算ができる
4週 偶力、作用と反作用 偶力の説明ができる、作用と反作用に関する説明ができる
5週 力の合成 剛体に働く複数の力の合力を計算できる
6週 モーメントの合成 剛体に働く複数の力の合成モーメントが計算できる
7週 重心の位置、図心 物体の重心や図心の計算ができる
8週 静摩擦と動摩擦 静摩擦と動摩擦の説明ができる、摩擦力を計算できる
2ndQ
9週 摩擦角、転がり摩擦 摩擦係数と摩擦角の関係について説明できる、転がり摩擦について説明できる
10週 力・モーメントの合成と重心に関する演習 剛体に働く複数の力から成る合力について説明できる
11週 質点に働く力の釣り合い 質点に働く力の釣り合いの条件式を説明できる
12週 質点に働く力の釣り合いに関する演習 釣り合いの条件式から質点に働く力を計算できる
13週 剛体に働く力の釣り合い 剛体に働く力の釣り合いの条件式を説明できる
14週 支点と反力 支点の種類を説明できる
15週 剛体に働く力の釣り合い、支点反力に関する演習 釣り合いの条件式から剛体に働く力を計算できる
16週
後期
3rdQ
1週 速度と角速度 速度や角速度について説明できる
2週 加速度と角加速度 加速度や角加速度について説明できる
3週 速度、角速度、加速度、角加速度に関する演習 速度と加速度や角速度と角加速度の関係式を用いて目的の値を導出できる
4週 運動の法則 ニュートンの運動の法則を説明できる
5週 向心力、慣性力と遠心力 円運動について向心力を用いて説明できる、慣性力の観点から遠心力の概念を説明できる
6週 運動の法則、向心力、慣性力に関する演習 慣性系における運動と力の関係を計算できる
7週 仕事と動力 力を加えられた物体に関する仕事や動力について説明できる
8週 エネルギーとエネルギー保存則 力学的エネルギー保存則について説明できる
4thQ
9週 仕事と動力に関する演習 仕事や動力の値を計算することができる
10週 仕事の原理、仮想仕事の原理、効率 仕事の原理を説明できる、仮想仕事の原理から力の釣り合いに関する条件式を導出できる
11週 運動量と運動量保存則 運動量や運動量保存則について説明できる
12週 衝突 弾性係数と運動量保存則から物体の衝突前後の速度の関係式を導出できる
13週 回転を伴う剛体の運動方程式、慣性モーメント 物体に加えられるトルクと回転運動の関係式を説明できる、慣性モーメントについて説明できる
14週 回転を伴う剛体の運動エネルギー 回転運動に関する運動エネルギーを説明できる
15週 回転を伴う剛体の運動に関する演習 回転を含めた剛体の運動について運動方程式や運動量保存則、エネルギー保存則を計算することができる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。4前1
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。4前3,前5
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。4前11
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。4前2
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。4前4
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。4前13
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。4前7
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。4後1
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。4後2
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。4後4
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。4後4
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。4前4,後4
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。4後1
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。4後5
仕事の意味を理解し、計算できる。4後7
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。4後7
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。4後8
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。4後8
動力の意味を理解し、計算できる。4後7
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。4前8
運動量および運動量保存の法則を説明できる。4後11
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。4後13
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。4後13

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力0000000
専門的能力70000030100
分野横断的能力0000000