科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 物理
科目番号 0034 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 知能機械工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 総合物理1, 2(数研出版),リードLightノート物理基礎・物理(数研出版)フォローアップドリル物理-電気と磁気-(数研出版),フォローアップドリル物理-力と運動・熱と気体-(数研出版),フォローアップドリル物理基礎-波・電気-(数研出版),フォローアップドリル物理-波-
担当教員 孝森 洋介

到達目標

平面内の運動・電気と磁気・波について学ぶ。到達目標は
(1)物理現象について正しい知識を持ち理解できる
(2)基本的な物理量の扱いができ,それらが関連する計算問題が解ける
(3)物理現象を図式化またはグラフ化し,対応する式で表現できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
電気と磁気公式を利用した応用問題ができる。電気と磁気がお互いに関係していることを理解し具体例をあげ説明ができる電気と磁気の性質を理解し説明ができる。公式にのっとた計算ができる電気と磁気の性質を説明できない。公式を利用した計算ができない
平面内の運動平面内の運動をベクトルで表し適切に計算ができる平面内の運動をベクトルで表すことができる平面内の運動をベクトルで表すことができない
運動量運動量の計算ができ,運動量保存則の応用問題が解ける運動量の計算ができ,運動量保存則の簡単な問題が解ける運動量が何かを説明し計算することができない
円運動・単振動円運動・単振動を数式や図で表すことができ,公式を用いた応用問題が解ける円運動・単振動を数式や図で表すことができ,公式を用いた簡単な計算ができる円運動・単振動を数式や図で表すことができない
波動波とは何か説明し波に関する諸公式を利用して応用問題が解ける波とは何か説明し波に関する諸公式を利用した計算ができる波とは何か説明し波に関する諸公式を利用した計算ができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
前期:電気と磁気について学習する
後期:平面運動,波動と音波・光について学習する
授業の進め方・方法:
講義で物理概念を学習し,問題演習によりその理解を深める。問題演習ではグループワークを積極的に取り入れる。物理現象をよりよく理解するための演示実験やグループ学習も随時行う。
注意点:
事前学習:指定の教科書・参考書を用いて,次回の授業範囲を予習し専門用語の意味などを理解しておくこと
事後学習:授業で行った演習問題を再度解きなおす,ノートを見返すなどをし,復習をすること

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電場(1) オリエンテーション,四則演算と有効数字 四則演算と有効数字の桁の取り扱い方について理解し実施できる
2週 電場(2) 静電気,静電誘導,誘電分極 静電気・静電誘導・誘電分極とは何かを理解しそれらに関する演習問題が解ける
3週 電場(3) 静電気力 静電気力とは何かを理解しそれらに関する演習問題が解ける
4週 電場(4) 電場 電場とは何かを理解しそれらに関する演習問題が解ける
5週 電場(5) 電位 電位とは何かを理解しそれらに関する演習問題が解ける
6週 電流(1) オームの法則 オームの法則を用いた計算ができる
7週 電流(2) 電力とジュール熱 電力とジュール熱の計算ができる
8週 電流(3) 直流回路(キルヒホッフの法則)① 簡単な回路についてキルヒホッフの法則を用いた計算ができる
2ndQ
9週 電流(4) 直流回路(キルヒホッフの法則)② より複雑な回路についてキルヒホッフの法則を用いた計算ができる
10週 電流と磁場(1) 電流のつくる磁場 電流のつくる磁場を計算により求めることができる
11週 電流と磁場(2) 電流が磁場から受ける力 電流から受ける力を計算による求めることができる
12週 電磁誘導(1) 電磁誘導 電磁誘導を理解し説明することができる
13週 電磁誘導(2) ファラデーの電磁誘導の法則 ファラデーの電磁誘導の法則を用いた計算問題が解ける
14週 電磁誘導(3) 誘導起電力,交流の発生 交流とは何かを理解し直流との違いを明確に述べることができる
15週 期末試験
16週 試験講評と演習 試験を返却し解説により復習をする。
後期
3rdQ
1週 平面内の運動(1) 平面上のベクトル,平面運動の位置・速度・加速度      平面内の運動をベクトルを用いて表すことができる
2週 平面内の運動(2) 落体の運動(水平投射、斜方投射) 水平投射と斜方投射の問題が解ける
3週 運動量の保存(1) 運動量と力積 運動量とは何か理解し計算することができる。運動量の変化が力積であることを理解し計算することができる
4週 運動量の保存(2) 運動量保存則,反発係数 運動量保存則と反発係数に関する計算問題が解ける
5週 円運動と万有引力(1) 等速円運動(速度度,加速度,向心力) 等速円運動を図や数式を用いて表すことができる
6週 円運動と万有引力(2) 万有引力による運動 万有引力による運動の計算問題が解ける
7週 円運動と万有引力(3) 慣性力(遠心力),単振動と円運動 慣性力を理解し計算することができる。単振動を円運動と関連付けて理解し単振動に関する計算問題が解ける
8週 演習 ここまでの学習に関する演習問題を解ける
4thQ
9週 波の性質(1) 波の種類,波の要素      波とな何かを理解しそれに関する問題が解ける
10週 波の性質(2) 重ね合わせの原理と波の干渉,定常波 重ね合わせの原理と波の干渉,定常波を理解しそれに関する問題が解ける
11週 波の性質(3) ホイヘンスの原理,反射・屈折・回折 ホイヘンスの原理を理解し,反射・屈折・回折をホイヘンスの原理で説明できる
12週 音の伝わり方,弦の振動,気柱の振動,ドップラー効果,共振・共鳴 音の性質を理解しそれに関する問題が解ける
(弦の振動,気柱の振動,ドップラー効果)。共振・共鳴が説明できる
13週 光の性質,光の反射・屈折,分散とスペクトル 光の性質を理解しそれに関する問題が解ける。光の反射・屈折の法則を利用して計算問題が解ける。分散とスペクトルが説明できる
14週 演習 ここまでの学習に関する演習問題が解ける
15週 期末試験
16週 試験の講評と演習 試験を返却し解説により復習をする。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。4後1
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。4後1
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。4
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。4後1
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。4
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。4後2
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。4後3
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。4後3
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。4後4
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。4後7
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。4後7
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。4後5
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.4後6
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。4後6
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。4後9
横波と縦波の違いについて説明できる。4後9
波の重ね合わせの原理について説明できる。4後10
波の独立性について説明できる。4後10
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。4後10
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。4後10
ホイヘンスの原理について説明できる。4後11
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。4後11
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。4後12
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。4後12
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。4後12
一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。4後12
自然光と偏光の違いについて説明できる。4後13
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。4後13
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。4後13
電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。4前2
電場・電位について説明できる。4前4,前5
クーロンの法則が説明できる。4前3
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。4前3
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。4前6
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。4前6
ジュール熱や電力を求めることができる。4前7
物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。4前1
安全を確保して、実験を行うことができる。4前1
実験報告書を決められた形式で作成できる。4前1
有効数字を考慮して、データを集計することができる。4前1
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。4後7
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。4後9
光に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。4後13
電磁気に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。4前6

評価割合

定期試験試験前課題授業時課題合計
総合評価割合702010100
配点702010100