材料力学

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 材料力学
科目番号 0035 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 知能機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 伊藤勝悦著,やさしく学べる材料力学 第3版
担当教員 山東 篤

到達目標

・変位,応力,ひずみの間で成立する関係式を暗記する.
・軸力,曲げ,ねじりを受ける棒において,理論式,つりあい式等を用いて計算問題を解くことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
軸力を受けるはりの変位,応力,ひずみを計算できる授業中に実施した例題以外の計算問題,または応用的な計算問題を解くことができる.授業中に実施した例題と同種の計算問題を解くことができる.授業中に実施した例題と同種の計算問題の大半を解くことができない.
静定ばりの反力,せん断力,曲げモーメントを計算できる授業中に実施した例題以外の計算問題,または応用的な計算問題を解くことができる.授業中に実施した例題と同種の計算問題を解くことができる.授業中に実施した例題と同種の計算問題の大半を解くことができない.
曲げを受ける断面の性質を計算できる授業中に実施した例題以外の計算問題,または応用的な計算問題を解くことができる.授業中に実施した例題と同種の計算問題を解くことができる.授業中に実施した例題と同種の計算問題の大半を解くことができない.
ねじりを受けるはりの性質を計算できる授業中に実施した例題以外の計算問題,または応用的な計算問題を解くことができる.授業中に実施した例題と同種の計算問題を解くことができる.授業中に実施した例題と同種の計算問題の大半を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
 軸力,ねじり,曲げを受ける棒の応力,ひずみ,変位を計算するための理論と計算問題への適用方法を学ぶ.
授業の進め方・方法:
 座学形式で理論の説明と計算問題の紹介を行い,その後配布した演習問題を解いて授業時間中に提出
注意点:
 知識の定着のため,演習時間中は解き方や解答の確認など積極的にクラスメートと相談することを推奨する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション,応力とひずみ(単位面積あたりの垂直力とせん断力),単位 外力を受けて変形する物体に生じる変位,ひずみ,応力とは何かを説明できる.
2週 フックの法則と弾性係数 変位,ひずみ,応力の間で成立する関係式を暗記し,簡単な計算問題を解くことができる.
3週 引張・圧縮の不静定問題 静定,不静定とは何かを説明できる.
4週 引張・圧縮の不静定問題 変位,ひずみ,応力の関係式を用いて簡単な不静定問題を解くことができる.
5週 引張・圧縮の不静定問題に関する演習課題 変位,ひずみ,応力の関係式を用いて簡単な不静定問題を解くことができる.
6週 熱応力 熱応力が生じるメカニズムを用いて構造物に生じる熱応力を計算できる.
7週 組み合わせ構造物,トラス トラス構造物の条件を説明できる.
8週 トラスの軸力に関する演習課題,まとめ 節点法を用いてトラス構造物の各部材に生じる軸力を計算することができる.
2ndQ
9週 試験
10週 反力の計算 2年生の工業力学で学習した静定問題における反力(垂直反力,モーメント)計算法を思い出し,計算することができる.
11週 せん断力図と曲げモーメント図 曲げを受けるはりに生じる内力として曲げモーメントとせん断力があることを理解する.
曲げを受けるはりを仮想的に切断し,内力を考慮した力のつりあい式を立て,曲げモーメントとせん断力を計算することができる.
12週 せん断力図と曲げモーメント図 SFDとBMDの図の意味を説明し,はりのSDF,BMDを作図できる.
13週 等分布荷重を受けるはりのせん断力と曲げモーメント つりあい式において等分布荷重を集中荷重に変換する面積モーメント法を使って等分布荷重を受けるはりの曲げモーメントとせん断力を計算できる.
14週 三角形状分布荷重を受けるはりのせん断力と曲げモーメント 三角形状分布荷重をつりあい式に用いることができる.
15週 まとめ 授業で学習した内容を整理し,要点をまとめることができる.
16週
後期
3rdQ
1週 はりの曲げ応力の関係式 曲げモーメントと曲げ応力の関係式を誘導する手順を学習し,導出結果を暗記する.
2週 曲げを受ける棒の曲率とひずみ分布,応力分布の関係 曲げモーメントと曲げ応力の関係式を誘導する手順を学習し,導出結果を暗記する.
3週 断面一次モーメントと図心 曲げを受けるはりの断面の性質を表す断面一次モーメントの物理的な意味を説明できる.それを図心の計算に利用できる.
4週 積分による断面二次モーメント 断面二次モーメントを定積分を用いて計算することができる.
5週 種々の形状の断面二次モーメント(平行軸の定理,足し合わせ),断面係数 断面二次モーメントに関する公式を暗記し,計算問題に活用することができる.
6週 演習課題曲げを受けるはりの応力 はり断面の性質を表す値を順次計算し,曲げを受けるはりの断面に生じる応力を計算できる.
7週 曲げを受けるはりの計算演習 はり断面の性質を表す値を順次計算し,曲げを受けるはりの断面に生じる応力を計算できる.
8週 試験
4thQ
9週 丸棒のねじりについて どのような外力を受ければねじりが生じるかを説明できる.
10週 ねじれ角と比ねじれ角の定義と計算 ねじりの状態を表す値の意味を理解し,計算することができる.
11週 断面二次極モーメントと極断面係数 ねじりの状態を表す値の意味を理解し,計算することができる.
12週 動力を伝える丸棒 回転数と動力からねじりモーメントを計算できる.
回転により動力を伝える軸の許容応力設計ができる.
13週 コイルばね コイルばねのばね定数とねじりに関する各値の関係式を導出する手順を学習し,導出結果を暗記する.
14週 ねじりを受ける棒の計算演習 ねじりに関する応用問題を解くことができる.
15週 まとめ 授業で学習した内容を整理し,要点をまとめることができる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。4前1
応力とひずみを説明できる。4前1
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。4前2
許容応力と安全率を説明できる。4前2
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。4前3
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。4前6
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。4前4
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。4後12
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。4後11
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。4後10
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。4前10
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。4前10
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。4前11
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。4後6
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。4後3

評価割合

試験課題・小テスト合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100