材料学

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 材料学
科目番号 0036 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 知能機械工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:材料学(久保井、樫原(2000)コロナ社) / 教材:授業プリント
担当教員 樫原 恵蔵

到達目標

(1)機械材料の分類、材料試験法の種類と機械的性質が説明できる。
(2)金属・合金の結晶と状態変化が説明できる。
(3)金属の変形機構が説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
機械材料の分類、材料試験法の種類と機械的性質が説明できる。機械材料の分類、材料試験法の種類と機械的性質に関する問題を正しく解答できる。機械材料の分類、材料試験法の種類と機械的性質に関する問題をほぼ正しく解答できる。機械材料の分類、材料試験法の種類と機械的性質に関する問題を正しく解くことができない。
金属・合金の結晶と状態変化が説明できる。金属・合金の結晶と状態変化に関する問題を正しく解答できる。金属・合金の結晶と状態変化に関する問題をほぼ正しく解答できる。金属・合金の結晶と状態変化に関する問題をほぼ正しく解答できる。
金属の変形機構が説明できる。金属の変形機構に関する問題を正しく解答できる。金属の変形機構に関する問題をほぼ正しく解答できる。金属の変形機構に関する問題をほぼ正しく解答できる。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
機械設計において、鉄鋼材料、非鉄金属材料および複合材料など適切な材料が選定できるようになるための基盤知識を習得する。
授業の進め方・方法:
教科書に加え、他の資料を記載した授業プリントをもとに授業を進める。
注意点:
毎回、授業プリントの提出を求める。理由無き欠席に対して授業プリントの再配布は行わないので注意すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 総論(機械材料とは、金属材料、非金属材料、複合材料の分類と用途) 金属材料、非金属材料、複合材料の分類と用途について説明できる。
2週 硬さ試験法(ロックウェル硬さなど)、引張試験法(応力-ひずみ線図) 各種試験法の原理が説明でき、硬さ、引張強さなどの機械的性質の計算ができる。
3週 演習問題、衝撃試験法(脆性・延性遷移温度) 衝撃試験の原理、脆性・延性遷移温度が説明でき、衝撃値などの機械的性質が計算できる。
4週 疲労試験、クリープ試験、非破壊検査 疲労試験、クリープ試験、非破壊検査の原理が説明できる。
5週 金属の結晶構造(体心立方格子、面心立方格子、稠密六方格子) 金属の結晶構造が説明でき、格子定数および充填率が計算できる。
6週 ミラー指数、固溶体、金属間化合物 ミラー指数の計算ができる。固溶体/金属間化合物が説明できる。
7週 結晶構造の欠陥、金属のすべり 点欠陥、線欠陥、面欠陥の違いについて説明できる。金属のすべり、刃状転位およびらせん転位の特徴について説明できる。
8週 分解せん断応力(塑性変形の起こり方) 加工硬化・回復・再結晶 シュミット因子が説明できる。臨界せん断応力の計算ができる。塑性加工による加工硬化、および加工・熱処理過程で起きる回復・再結晶が説明できる。
4thQ
9週 中間試験(確認テスト)
10週 答案返却・解説
金属(合金)の溶解と凝固、てこの定理
間違った問題の正答を求めることができる。
2元系物質の温度変化に伴う溶解と凝固について説明できる。
11週 2成分を混ぜたときの2相の重量比 2つの物質(液体)を混ぜたときの2種類の溶液の量比および組成が計算できる。
12週 温度を変化させたときの2相の重量比 2種類の溶液の温度変化に伴う量比および組成の変化が計算できる。
13週 全率固溶体の状態図における液相と固相の比および固相の組成と液相の組成 全率固溶体の液相と固相の量比および固相および液相の組成が計算できる。
14週 合金の状態図:共晶型状態図1 共晶点組成の場合の凝固過程における液体・固溶体の量比および組成が計算できる。
15週 試験返却・解説
鉄鋼の製法
間違った問題の正答を求めることができる。
鉄鋼生産プロセスについて説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野材料機械材料に求められる性質を説明できる。4後1
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。4後1
引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。4後1,後2
硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。4後2
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。4後3
疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。4後4
機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。4後4
金属と合金の結晶構造を説明できる。4後5,後6,後7
金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる。4後10,後11,後12,後13,後14
合金の状態図の見方を説明できる。4後10,後11,後12,後13,後14
塑性変形の起り方を説明できる。4後7,後8
加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる。4後7,後8
鉄鋼の製法を説明できる。4後15

評価割合

試験授業プリント合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000