機械工作法

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機械工作法
科目番号 0040 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 知能機械工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 配布プリント,機械工作法(平井三友・和田任弘,塚本晃久,コロナ社)
担当教員 西本 圭吾

到達目標

切削加工,研削加工および放電加工の原理や加工時に生じる諸現象に関する基礎知識を習得する. また,切削加工,研削加工および放電加工時には的確に対処できる応用知識を養う.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1二次元切削モデルを作成でき,切りくずの生成機構と切りくず形態を正しく説明できる.二次元切削モデルを作成でき,切りくずの生成機構と切りくず形態をほぼ正しく説明できる.二次元切削モデルを作成でき,切りくずの生成機構と切りくず形態を説明できない.
評価項目2切削加工時に工具に生じる工具摩耗と加工中の諸現象について正しく説明でき,工具寿命を計算できる.切削加工時に工具に生じる工具摩耗と加工中の諸現象についてほぼ正しく説明できる.切削加工時に工具に生じる工具摩耗と加工中の諸現象について正しく説明できない.
評価項目3ドリル加工とフライス加工時の諸現象について正しく説明できる.ドリル加工とフライス加工時の諸現象についてほぼ正しく説明できる.ドリル加工とフライス加工時の諸現象について正しく説明できない.
評価項目4研削砥石と研削機構について正しく説明できる.研削砥石と研削機構についてほぼ正しく説明できる.研削砥石と研削機構について正しく説明できない.
評価項目5放電加工の種類と特徴を正しく説明できる.放電加工の種類と特徴をほぼ正しく説明できる.放電加工の種類と特徴を正しく説明できない.

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
<COC科目>
切り屑を発生する機械加工(旋削,フライス,研削,砥粒加工等)およびワイヤカット等の各種放電加工に関して,その加工方法の基本原理と関連知識を習得する.また,演習を適宜実施することによりこれらの知識の習得状況を確かめる.
授業の進め方・方法:
本講義では,配布プリント,教科書および講義スライドを用いて,実際に工作実習で経験した機械加工および放電加工の諸現象や,工作機械の取り扱い方を復習しながら,各種加工時に生じる諸現象を理論的に解説する.
注意点:
事前学習として,工作実習で学んだ工作機械の取り扱い方や加工中の諸問題について思い出しておく.
事後学習として,それぞれの加工中における諸現象について本講義中で理論的に学んだことと,工作実習で経験した諸現象が一致しているかを確認する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 切り屑の生成機構1 切削加工の原理,切削工具,工作機械の運動を説明できる.
2週 切り屑の生成機構2 二次元切削モデルを作成でき,切削のしくみと切りくずの形態,切削による熱の発生および構成刃先を説明できる.
3週 切削抵抗と切削動力 切削加工時に生じる切削抵抗と切削動力を理解できる.
4週 ノーズ半径と仕上げ面粗さ ノーズ半径と仕上げ面粗さの関係を理解できる.
5週 切削液 切削液の働きと水溶性と不水溶性切削液について理解できる.
6週 工具摩耗と加工中の諸現象 切削加工時に工具に生じる工具摩耗と加工中の諸現象について理解できる.
7週 工具摩耗の種類と対策 切削速度,送り量,切込みなどの切削条件を選定でき,バイトの種類と各部名称や各種切削条件が工具摩耗に及ぼす影響を理解できる.
8週 工具摩耗の種類と対策
紀州の木材加工法
工具摩耗の寿命曲線を理解し,Taylorの寿命方程式を用いて工具寿命を計算できる.
紀州の木材加工法について理解できる.
2ndQ
9週 中間試験
10週 旋盤各部の名称,旋盤作業と安全作業 旋盤の種類と構造を説明でき,旋盤作業時の安全作業について説明できる.また,切削工具材料の条件と種類を説明できる.
11週 ドリルとボール盤 ドリルの種類と各部の名称,ボール盤の種類と構造を説明できる.
12週 フライス盤の種類と切削機構 フライスの種類と各部の名称,フライス盤の種類と構造を説明でき,切削機構を説明できる.
13週 研削砥石 研削加工の原理,円筒研削と平面研削の研削方式を説明でき,研削砥石の3要素や5因子,各種研削砥石の特徴や選定および修正の仕方を説明できる.
14週 研削機構,放電加工 研削機構を理解できホーニング,超仕上げ,ラッピングなどの研削加工を説明できる.また,放電加工の種類と特徴を理解できる.
15週 前期期末試験
16週 答案返却・解説 前期期末試験の返却と解説.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。4前1
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。4前7,前10
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。4前12
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。4前11
切削工具材料の条件と種類を説明できる。4前10
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。4前6,前7
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。4前2
研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。4前13
砥石の三要素、構成、選定、修正のしかたを説明できる。4前13
ホーニング、超仕上げ、ラッピングなどの研削加工を説明できる。4前13,前14

評価割合

試験課題・態度合計
総合評価割合7030100
専門的能力7030100