材料力学

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 材料力学
科目番号 0064 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 知能機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 伊藤勝悦著,やさしく学べる材料力学 第3版
担当教員 山東 篤

到達目標

構造設計における力学的な理論を習得する科目である。実務設計で使用する手計算やコンピュータシミュレーションの理論的背景を深く理解することができる。

・たわみ曲線式を用いて曲げを受けるはりのたわみを計算できる
・カスティリアノの定理を用いて不静定ばりの変位や反力を計算できる
・モールの応力円を描いて主応力を計算できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
曲げを受けるはりのたわみを計算できる授業中に実施した例題以外の計算問題,または応用的な計算問題を解くことができる.授業中に実施した例題と同種の計算問題を解くことができる.授業中に実施した例題と同種の計算問題の大半を解くことができない.
変形を考慮した式を用いて不静定問題の反力,変位を計算できる授業中に実施した例題以外の計算問題,または応用的な計算問題を解くことができる.授業中に実施した例題と同種の計算問題を解くことができる.授業中に実施した例題と同種の計算問題の大半を解くことができない.
ひずみエネルギーを基礎とした計算法を用いた計算ができる授業中に実施した例題以外の計算問題,または応用的な計算問題を解くことができる.授業中に実施した例題と同種の計算問題を解くことができる.授業中に実施した例題と同種の計算問題の大半を解くことができない.
モールの応力円を描いて主応力を計算できる授業中に実施した例題以外の計算問題,または応用的な計算問題を解くことができる.授業中に実施した例題と同種の計算問題を解くことができる.授業中に実施した例題と同種の計算問題の大半を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

C-1 説明 閉じる
JABEE C-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 曲げを受けるはりの変位(たわみ)の計算方法とひずみエネルギーに基づく各種計算方法を学習する.多軸問題における主応力の計算方法を学習する.
授業の進め方・方法:
 座学形式で理論の説明と計算問題の紹介を行い,その後配布した演習問題を解いて授業時間中に提出
注意点:
 知識の定着のため,演習時間中は解き方や解答の確認など積極的にクラスメートと相談することを推奨する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション,曲げモーメントの分布式の導出 3年生の復習】曲げモーメントの分布式を適切に導出することができる.
2週 はりのたわみ(微分方程式の積分によるたわみの算定) 設問に応じた境界条件を挙げることができる.
たわみ曲線式を適切に用いて,はりのたわみを計算することができる.
3週 はりのたわみ(微分方程式の積分によるたわみの算定) 設問に応じた境界条件を挙げることができる.
たわみ曲線式を適切に用いて,はりのたわみを計算することができる.
4週 演習問題 設問に応じた境界条件を挙げることができる.
たわみ曲線式を適切に用いて,はりのたわみを計算することができる.
5週 不静定はり 曲げを受ける不静定はりにおいて,つりあい式と変形を考慮した式を合わせて反力を計算することができる.
6週 不静定はり 曲げを受ける不静定はりにおいて,つりあい式と変形を考慮した式を合わせて反力を計算することができる.
7週 不静定はり 曲げを受ける不静定はりにおいて,つりあい式と変形を考慮した式を合わせて反力を計算することができる.
8週 演習問題の解説,まとめ 授業で学習した内容を整理し,要点をまとめることができる.
2ndQ
9週 試験
10週 平等強さのはり 平等強さのはりがどのようなものかを説明できる.
簡単なはりの問題において,曲げモーメントの分布に応じて平等強さのはりを設計できる.
11週 引張,せん断,ねじりによるエネルギー 外力を受けて変形するはりにたくわえられるひずみエネルギーを計算できる.
12週 曲げによるひずみエネルギー 外力を受けて変形するはりにたくわえられるひずみエネルギーを計算できる.
13週 衝撃応力 エネルギーを用いて衝撃荷重を受けるはりの応力,変位を計算できる.
14週 エネルギーを用いた計算問題,座屈 エネルギーを用いた計算問題を解くことができる.
オイラー座屈の座屈応力を計算できる.
15週 まとめ 授業で学習した内容を整理し,要点をまとめることができる.
16週
後期
3rdQ
1週 相反定理 相反定理の導出方法を理解し,それを用いた計算問題を解くことができる.
2週 カスティリアノの定理の導出及び使い方 相反定理を用いてカスティリアノの定理を導出し,簡単な計算例に適用できる.
3週 カスティリアノの定理(変位の計算) カスティリアノの定理を用いてはりのたわみを計算できる.
4週 カスティリアノの定理(変位の計算) 仮想荷重を作用させたはりのカスティリアノの定理を用いてはりのたわみを計算できる.
5週 カスティリアノの定理(反力の計算) カスティリアノの定理を用いて不静定ばりの反力を計算し,BMDを作図できる.
6週 演習課題 カスティリアノの定理に関する計算問題を解くことができる.
7週 組み合わせ応力について 垂直応力,せん断応力,主応力の意味を説明できる.
降伏に関する基本概念を説明できる.
8週 試験
4thQ
9週 二軸問題における応力と切断角度の関係式,平面応力 ある点の応力を評価するとき,切断角度によって垂直応力,せん断応力の値が変化することを理解する.
10週 モールの応力円 モールの応力円の作図できる.
11週 演習問題 モールの応力円の図から,主応力,最大せん断応力,切断角度を読み取ることができる.
12週 演習問題の解説,弾性係数間の関係 ヤング率,せん断弾性係数,ポアソン比の間にある関係式を暗記する.
13週 二軸問題における応力とひずみの関係式,平面応力と平面ひずみの弾性マトリックス 多軸問題における応力とひずみの関係式(構成方程式)を暗記する.
三次元から二次元へ縮約する仮定を説明できる.
14週 弊行平板の平面ひずみ圧縮 弊行平板の平面ひずみ圧縮を初等解析法により解くことができる.
15週 軸対称の圧縮,材料力学のまとめ 軸対称の圧縮を初等解析法により解くことができる.授業で学習した内容を整理し,要点をまとめることができる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。4前2,前3,前4
多軸応力の意味を説明できる。4後7,後9
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。4後10,後11
部材が引張や圧縮を受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。4前11
部材が曲げやねじりを受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。4前12
カスティリアノの定理を理解し、不静定はりの問題などに適用できる。4後2,後3,後4,後5,後6
工作降伏、加工硬化、降伏条件式、相当応力、及び体積一定則の塑性力学の基本概念が説明できる。4後14
平行平板の平面ひずみ圧縮を初等解析法により解くことができる。4後14
軸対称の圧縮を初等解析法により解くことができる。4後15

評価割合

試験課題・小テスト合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100