到達目標
熱エネルギーや仕事および熱効率について理解する.実際の機械のシステムから熱効率や成績係数を計算し,基本的な事項を解析できる能力を養う.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 専門用語や公式を理解し,熱力学的現象に当てはめることができる. | 専門用語を理解している. | 専門用語を理解していない. |
評価項目2 | 熱力学的現象を論理的に説明できる. | 公式を使って物理量を計算できる. | 熱力学的現象に公式を当てはめられない. |
評価項目3 | 応用問題ができる. | 基本的な演習問題が解ける. | 基本的な演習問題が解けない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
熱力学は熱と仕事の関係について調べる学問である.自動車や発電所のサイクルを調べて,熱効率を高めたり,多くの仕事を得る方法などを学ぶ.後期の第10週~第14週は,長年企業で伝熱工学に関わる研究に従事していた者が講義する.
授業の進め方・方法:
言葉の定義や、数式とその意味、図に至るまで、全てノートに書き込ませる。分かりにくいところは簡単な演習問題を行う。幾つかの章をまとめて演習問題を実施するが、解法のポイントを必ず示す。レポート課題を通して、問題解法のための計算以外の知識を習得させる。例えば、歴史的に有名な実験の正確なスケッチとその内容を説明することなどを課題とする。
注意点:
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
復習 完全ガスの状態変化(等温変化、等容変化、等圧変化) |
3年次の熱力学で学んだことを再確認する。
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2週 |
復習 完全ガスの状態変化(断熱変化、ポリトロープ変化) |
3年次の熱力学で学んだことを再確認する。
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3週 |
可逆変化・不可逆変化 |
可逆変化・不可逆変化を理解する。
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4週 |
カルノーサイクル・熱効率・作動流体からの独立性 |
カルノーサイクル・熱効率・作動流体からの独立性を理解する。
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5週 |
クラウジウスの積分 |
クラウジウスの積分を理解する。
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6週 |
エントロピー |
エントロピーの概念を理解する。
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7週 |
完全ガスのエントロピー変化・P-v線図,T-S線図 |
完全ガスのエントロピー変化を理解し、P-v線図,T-S線図を説明できる。
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8週 |
演習問題(解答・解説) |
カルノーサイクルと熱効率、エントロピーなどに関する基礎的な問題が解ける。
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2ndQ |
9週 |
中間試験 |
問題の意味を理解し、解法を理解する。
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10週 |
試験返却.熱力学第2法則、エントロピー増大原理、エクセルギーとアネルギー |
熱力学第2法則、エントロピー増大原理、エクセルギーとアネルギーを理解する。
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11週 |
ガスサイクルと熱効率(標準サイクル・オットーサイクル) |
標準サイクル・オットーサイクルを理解し、サイクルの特徴を説明できる。
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12週 |
ガスサイクルと熱効率(ディーゼルサイクル・サバテサイクル) |
ディーゼルサイクル・サバテサイクルを理解し、サイクルの特徴を説明できる。
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13週 |
ガスサイクルと熱効率(実際の内燃機関サイクル・ブレイトンサイクル) |
内燃機関サイクル・ブレイトンサイクルを理解し、サイクルの特徴を説明できる。
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14週 |
ガスサイクルと熱効率(スターリングサイクル)、まとめ |
スターリングサイクルを理解し、サイクルの特徴を説明できる。
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15週 |
期末試験の解説 |
問題の意味を理解し、解法を理解する。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
蒸気の性質(水の蒸発現象、P-v線図、状態曲面) |
水の蒸発現象、P-v線図、状態曲面を理解し、読むことができる。
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2週 |
蒸気の性質(van der Waals式、水/水蒸気の状態量) |
van der Waals式の意味を理解し、水/水蒸気の状態量を導出できる。
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3週 |
蒸気の性質(蒸気表、蒸気線図、蒸気の状態変化) |
蒸気表、蒸気線図の意味を理解し、読み取ることができる。蒸気の状態変化を理解できる。
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4週 |
蒸気サイクルと冷凍サイクル(ランキンサイクル) |
ランキンサイクルを理解する。
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5週 |
蒸気サイクルと冷凍サイクル(再熱サイクル、再生サイクル) |
再熱サイクル、再生サイクルを理解する。
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6週 |
蒸気サイクルと冷凍サイクル(冷凍サイクル,成績係数) |
蒸気サイクルと冷凍サイクル(冷凍サイクル,成績係数を理解する。
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7週 |
湿り空気(湿度、露点、湿り空気の状態量) |
湿度、露点、湿り空気の状態量の意味を理解する。
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8週 |
中間試験 |
問題の意味を理解し、解法を理解する。
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4thQ |
9週 |
後期中間試験の解説 |
問題の意味と解法を理解する。
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10週 |
伝熱の基本形態,各伝熱様式の基礎式 |
伝熱の基本形態,各伝熱様式の基礎式を理解する。
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11週 |
フーリエ則の適用~平板,多層平板,円管,球殻 |
フーリエ則の適用~平板,多層平板,円管,球殻を理解する。
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12週 |
対流伝熱の基礎的事項~温度境界層,熱伝達率,熱通過 |
温度境界層,熱伝達率,熱通過を理解する。
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13週 |
ふく射伝熱,プランク則,ウィーン則,ステファン・ボルツマン式 |
ふく射伝熱,プランク則,ウィーン則,ステファン・ボルツマン式の意味を理解する。
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14週 |
まとめ |
伝熱工学の基礎的な問題が解けるようになる。
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15週 |
後期期末試験の解説 |
問題の意味と解法を理解する。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 熱流体 | 水の等圧蒸発過程を説明できる。 | 4 | |
飽和蒸気、湿り蒸気、過熱蒸気の状態量を計算できる。 | 4 | |
蒸気の状態量を蒸気表および蒸気線図から読み取ることができる。 | 4 | |
固体、液体および理想気体におけるエントロピーの変化量を計算できる。 | 4 | |
熱の有効エネルギーを説明できる。 | 4 | |
熱力学の第二法則を説明できる。 | 4 | 前10 |
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率を計算できる。 | 4 | 前4,前10,前11,前12,前13,前14 |
カルノーサイクルの状態変化を理解し、熱効率を計算できる。 | 4 | 前3,前4 |
エントロピーの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。 | 4 | 前6,前7 |
サイクルをT-s線図で表現できる。 | 4 | 前4,前10,前11,前12,前13,前14 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 40 |
専門的能力 | 40 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 60 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |