メカトロニクス設計

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 メカトロニクス設計
科目番号 0070 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 知能機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 メカトロニクス概論1 舟橋宏明/監修 実務出版
担当教員 徳田 将敏

到達目標

メカトロニクスの基本要素「センサー」,「アクチュエーター」,「制御装置」についての基本知識を習得し,工作機械,電子機器,情報機器,ロボットなどのいろいろな活用分野における現状認識と技術動向を知る.製品開発にあたって自ら必要な技術を取得する能力を得る.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
センサーの特徴を理解し、選定でき、取り付け寸法などを、それらの規格書から計算などができるセンサー、取り付け位置などの計算が、規格書を元に行える。簡単な資料があれば、自力で行える。これらセンサーなどの関する計算経過が間違っている。
モーターやエア・油圧シリンダなどのアクチュエーターに関する計算、適用箇所などが適切に行える。これら、アクチュエーターに関する計算が行なえ、適用での特徴を理解している。簡単なアドバイスなどがあれば、自力で行える。特長を理解していない、またはこれらの計算が十分にできない。
アクチュエーター駆動素子について、その必要性を理解し、それらの動作について簡単な回路を理解できる。動作素子の必要性を理解し、簡単回路での動作について計算に基づいた説明ができる。簡単なアドバイス等あれば自力で行える。十分に理解されていない。
PLCに関し各素子の働きの関連性をチェックして、課題のラダーを設計できる少し複雑になるシーケンス制御で、素子の関連を調べて、自力でラダー図が描ける直感的に描けるレベルのシーケンス制御であれば、ラダー図が描ける。簡単なものでも、ラダー図にできない。

学科の到達目標項目との関係

C-1 説明 閉じる
C-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
<COC>
メカトロニクスは機械が電子技術と融合して自動制御が可能になり,20世紀の産業を発展させた.さらに,21世紀には知能の高度化とさらなる小型化,高機能化により産業のみならず,医療や,福祉などでの活用が期待される.本講座ではメカトロニクスの基本要素と最新技術を学ぶ.
授業の進め方・方法:
教科書の内容を参考にして、実際のセンサー、アクチュエーターなどを確認しながら、進める。また必要に応じてプリントを使用する。
注意点:
前半は「センサー」と「アクチュエーター」,後半ではモーターを始めとした「アクチュエーターの基本的な設計」、制御についての「シーケンス制御の設計手法」について学びます。
事前学習:ロボットなどの紹介記事、ニュースなどに興味を持つ。
事後学習:学習したアクチュエーターやセンサーの選択の理由を、その働きと共に紹介記事などを通して再確認する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 メカトロニクスの概要 電子機器の種類を調べる 電子機器で使われる、センサー類のいろいろを知る。
2週 センサーの種類と働き(1) リミットスイッチ、光電スイッチ スイッチ類の設置における制限を、規格書から確認することができる。
3週 センサーの種類と働き(2) エンコーダー エンコーダーの動作原理を知り、インクリメンタル型とアブソリュート型の違いを理解する。
4週 その他いろいろなセンサー (歪ゲージ等) 歪ゲージの設置に関して、ブリッジによる測定方法により誤差を少なくする方法を理解する。
5週 アクチュエーター駆動素子 トランジスタ、サイリスタ アクチュエーター駆動素子の必要性を理解する。それぞれの素子の特徴を理解する。
6週 アクチュエーター(1) ソレノイド、直流モーター ソレノイドや直流モータの動作原理とその特徴を知り、適用できる状況を理解する。
7週 アクチュエーター(2) 交流モーター 交流モーターの動作について、アラゴの円盤を使った説明で理解する。交流モーターの制御について理解する。
8週 アクチュエーター(3) ステッピングモーター ステッピングモーターの動作、特に励磁方法の違いによる差異を理解する。
2ndQ
9週 モーターの慣性モーメント( 等価イナーシャ計算) モーター選定における、等価イナーシャの求め方を理解する。
10週 モーターの減速機構 トルクと減速比 モーターの減速時の減速機構を理解する
11週 空気圧、油圧制御器 推力推定 アクチュエーターとしてのエアシリンダ―、油圧シリンダーの特長と、推力の計算方法を学ぶ。
12週 シーケンス制御 シーケンス制御の実際 PLCのシーケンス制御について、ラダー図の実際の作成過程を確認する。
13週 シーケンス制御の演習 PLCのシーケンス制御について、ラダー図作成の演習を行う。
14週 これまで学んだ計測工学、制御工学の演習 これまで学んだ計測工学、制御工学の演習を行い、解説を行う。
15週 期末試験 期末試験を実施する。
16週 試験答案返却、解答解説 期末試験の答案返却し、解答の解説を行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題合計
総合評価割合7030100
能力7030100