応用数学

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 応用数学
科目番号 0070 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 知能機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 [教科書]高遠・斎藤他著 :新応用数学、大日本図書
担当教員 大村 高弘

到達目標

ラプラス変換及び逆変換の定義と基本的な諸公式を修得し、これを常微分方程式の解法に応用できるようにする。極形式、オイラーの公式などを含む複素数の基本的取り扱いができるようになるとともに、複素関数とりわけ正則関数の意味を理解し取り扱えるようにする。さらにフーリエ級数の意味を理解し、簡単な周期関数についてフーリエ係数の計算法を修得するとともに、フーリエ変換の意味と基本公式を理解できるようにする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
ラプラス変換制御系の問題を、ラプラス変換を使って解くことができる資料を参考にすれば、制御系の問題を、ラプラス変換を使って解くことができる制御系の問題を、ラプラス変換を使って解くことができない、または間違いが多い
複素関数複素関数の計算を行うことができる簡単な解説を受ければ、複素関数の計算を行うことができる複素関数の計算を行うことができない、もしくは間違いが多い
フーリエ級数・変換直交性を説明できると共に、奇関数と偶関数による違いなどが概説できる助言等あれば、直交性を説明できると共に、奇関数と偶関数による違いなどが概説できる直交性、奇関数と偶関数などの理解が及ばない

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
制御工学を学ぶうえで基礎となるラプラス変換を学習し、次いで複素数の基礎を修得する。さらに、流体工学で使用されるベクトル解析を学び、確率・統計の基礎を通して技術現場で経験する実験結果に対する誤差の基礎を習得する。
授業の進め方・方法:
工業的応用として、ラプラス変換が制御回路の設計において、ベクトル解析は流体工学で使われているなど、工学技術と関連付けながら進める。確率・統計では、基本的な事項の他に、実際の実験や測定上で生じる誤差について解析できることを示し、技術者としての応用力を養う。
注意点:
事前学習 次回の授業範囲を確認し、基本演算である微積分等を予習しておくこと。
事後学習 年十回程度の小テストを実施するので、復習しておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション 一年間に学ぶ内容の確認
2週 ラプラス変換
ラプラス変換とは何か、何の役に立つか
ラプラス変換が技術の現場でどのように使われているかを知る。
3週 ラプラス変換
ラプラス変換の基本的性質
ラプラス変換の基本的性質とその証明を理解する。
4週 ラプラス変換
ラプラス変換、問題
基本的な関数のラプラス変換が出来るようになる。
5週 ラプラス変換
逆ラプラス変換
逆ラプラス変換を理解し、基本的な関数の逆ラプラス変換を実行できる。
6週 ラプラス変換
線形常微分方程式の解法への応用
ラプラス変換を使って、線型常微分方程式を表現できる。
7週 ラプラス変換
線形常微分方程式の解法への応用
ラプラス変換を使って、基本的な線型常微分方程式を解けるようになる。
8週 ラプラス変換
専門分野への応用
電気回路や制御工学などの分野に応用できることを理解する。
2ndQ
9週 中間試験 試験の解答を理解し、整理する。
10週 複素数と複素関数
複素数の計算
複素数と複素関数の意味を理解し、簡単な計算ができる。
11週 複素数と複素関数
極形式
複素数の極形式を理解する。
12週 複素数と複素関数
極形式、問題
基本的な問題を解けるようになる。
13週 ベクトル解析
ベクトルの基本的な計算
ベクトルの概念を理解し、基本的な計算ができるようになる。
14週 ベクトル解析
ベクトルの内積と外積、並行・垂直条件
ベクトルの内積と外積、並行・垂直条件を理解する。
15週 前期期末試験の返却、まとめ 前期期末試験の解答を理解し、整理する。
16週
後期
3rdQ
1週 ベクトル解析
ベクトル関数、曲線、直線・平面の方程式
ベクトル関数、曲線、直線・平面の方程式を理解し、基本的な問題を解けるようにする。
2週 ベクトル解析
曲面、球の方程式
曲面、球の方程式を理解し、方程式を作れるようになる。
3週 ベクトル解析
スカラー場の勾配
スカラー場の勾配を理解する。基本的な問題を解けるようにする。
4週 ベクトル解析
ベクトル場の発散と回転
ベクトル場の発散と回転の概念を理解する。
5週 ベクトル解析
線積分
線積分を理解し、計算できるようになる。
6週 ベクトル解析
面積分
面積分を理解し、計算できるようになる。
7週 ベクトル解析
問題、まとめ
ベクトル解析の基本的な問題を解けるようになる。
8週 中間試験
試験の解答を理解し、整理する。
4thQ
9週 確率・統計
確率、条件付き確率、加法定理、乗法定理
確率、条件付き確率、加法定理、乗法定理を理解し、基本的な問題を解けるようになる。
10週 確率・統計
確率変数と確率分布
確率変数と確率分布を理解する。
11週 確率・統計
順列・組合せ、二項分布
順列・組合せ、二項分布を理解し、計算できるようになる。
12週 確率・統計
度数分布表、代表値と散布度、平均・分散・標準偏差正規分布
度数分布表、代表値と散布度、平均・分散・標準偏差を理解し、計算できるようになる。正規分布を理解する。
13週 確率・統計
相関関数、回帰直線、回帰曲線
相関関数、回帰直線、回帰曲線を理解し、計算できるようになる。
14週 確率・統計
問題
確率・統計の演習問題を実施し,理解を深める.
15週 後期期末試験の返却、まとめ 後期期末試験の解答を理解し、整理する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。3後9
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。3後9
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。3後12
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。3後13
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。4前2,前3,前4,前5
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。4前6,前7,前8

評価割合

試験課題小テスト合計
総合評価割合7525100
能力7525100