機械設計製図

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 機械設計製図
科目番号 0072 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 知能機械工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 プリント配布 [参考書] 津村、大西:機械設計製図便覧、理工学社
担当教員 北澤 雅之

到達目標

これまでに修得した知識を活用してポンプ設計に必要な計算方法と手順を修得する。そして、得られた数値を利用してCADによる図面作成を行う。具体的なポンプ設計を通じて、設計の手順を修得できる科目。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 羽根車の設計資料を参考に、条件に合った羽根車を設計できる。羽根車の設計に必要な計算ができる。羽根車の設計に必要な計算ができない。
評価項目2 軸受け寿命計算寿命計算から条件に最適な軸受けを選定できる。軸受けの寿命計算ができる。軸受けの寿命計算ができない。
評価項目3 CADによる図面作成設計した主要目からCADを用いて製作に必要な図面を作成できる。設計した主要目からCADを用いて図面を作成できる。設計した主要目からCADを用いて図面を作成できない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
この科目は企業で船の設計を担当していた教員が、その経験を活かした設計手法や現場が混乱しない図面作成手法等を含めて授業を行うものである。具体例として水を高所に汲み上げる渦巻き式遠心ポンプについて、仕様を満たす羽根車の設計、電動機の選定、主軸の強度計算および軸受けの寿命設計を行なう。この設計作業を通じて繰返し計算、特にExcelを用いた計算の利便性など、設計に際しての様々なやり方を習得する。
授業の進め方・方法:
設計製図科目の最終年度である本学年では、まず課題となる渦巻きポンプに与えられた要求性能を満足する形状及び強度などの「設計」計算を行なう。その際、繰り返し計算に有効なExcelの各機能を習熟する。次に、計算結果よりJIS規格品や既製品である電動機を選定することで、規格品の重要性を確認する。そして、それらを3DCADにより図面化し、製品重量を把握する。最後に、軸受けの寿命計算と軸の危険速度計算を行い、安全な製品であることを確認する。
注意点:
学修単位であるため、毎週計算等の演習や学習内容を深く理解するための課題を課す。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 渦巻きポンプの構造・動作原理の説明 渦巻きポンプの構造が理解できる。
2週 損失水頭の計算 各種損失水頭の計算ができる。
3週 電動機回転数計算 仕様を満たした電動機の回転数が計算できる。
4週 ポンプの所要動力計算 ポンプに必要な所要動力と電動機の出力が計算できる。
5週 羽根車の軸径設計 羽根車の軸径の強度計算ができる。
6週 羽根車の翼数計算 仕様を満たす羽根車の翼数を計算できる。
7週 羽根車の製図 羽根車をCADを用いて製図することができる。
8週 羽根車の製図 羽根車をCADを用いて製図することができる。
4thQ
9週 中間試験期間
10週 3DCADによる羽根車の製図 2Dの図面を基に3D図面を作成できる。
11週 3DCADによる羽根車の製図・重量算出 2Dの図面を基に3D図面を作成できる。3DCADを用いて重量計算ができる。
12週 軸推力の計算 軸推力の計算ができる。
13週 羽根車の軸受け寿命計算 羽根車に用いる軸受け寿命計算ができる。
14週 軸の危険速度計算 段付き軸の危険速度の計算ができる。
15週 期末試験期間
16週 総まとめ 渦巻ポンプについての理解を深める

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。4後16
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプ、ねじジャッキなどを題材に、その主要部の設計および製図ができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後14,後16
機械設計標準規格を機械設計に適用できる。4後5
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。4後13,後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題および成果物合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力000006060
専門的能力000004040
分野横断的能力0000000