到達目標
流体工学のエネルギー保存則を表すベルヌーイの定理を理解し、実際の管路設計等に応用できる能力を身に付ける。また、ナビエ・ストークスの運動方程式の意味がわかるレベルに到達する。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
理想流体の運動 | 理想流体の運動を理解し、他条件でも解析ができる | 理想流体の運動を理解している | 理想流体の運動を理解していない |
ベルヌーイの定理と運動量保存 | ベルヌーイの定理と運動量保存を理解し、他条件でも解析ができる | ベルヌーイの定理と運動量保存を理解している | ベルヌーイの定理と運動量保存を理解していない |
粘性流体の運動 | 粘性流体の運動を理解し、他条件でも解析ができる | 粘性流体の運動を理解している | 粘性流体の運動を理解していない |
管路内の圧力損失 | 管路内の圧力損失の計算ができる | 管路内の圧力損失を理解している | 管路内の圧力損失を理解していない |
学科の到達目標項目との関係
C-1
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JABEE C-1
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教育方法等
概要:
水・空気に代表される「流体」の特性とその流れの力学の基本的事項を理解する。理想流体の流れ、ナビエストークス方程式、流体の運動量の法則、翼に作用する抗力と揚力、粘性流体の流れ、境界層とはく離、管路内の流れを座学の講義形式で学習する。企業でロケットの安全飛行解析業務に従事していた者が担当する。
授業の進め方・方法:
[15分]前回の課題レポートの解説
[60分]基本事項の確認
[15分]課題レポート
注意点:
・事前学習:教科書を一読すること
・事後学習:授業中に行った演習問題の復習をし,値により結果がどのように変化するか考察すること。課題レポートが終わっていない場合は取り組み、必ず提出すること。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
Orientationと流体力学の概説、レイノルズ数 |
本授業の全体論とレイノルズ数について説明できる。
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2週 |
理想流体の運動 流体力学で必要になる数学 |
ベクトルの内積と外積、完全微分方程式が理解できる。
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3週 |
理想流体の運動 流れの観察、連続の方程式 |
流れを観察する方法と連続の方程式を説明できる。
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4週 |
理想流体の運動 連続の式、定常流と非定常流、オイラーの運動方程式 |
連続の式、定常流と非定常流の違い、オイラーの運動方程式を理解できる。
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5週 |
理想流体の運動 流線と流管、流れ関数 |
流線と流感の違いが説明できる。流線の方程式から流れ関数が導出できる。
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6週 |
理想流体の運動 流体の変形と回転 |
流体の変形と回転を説明できる。
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7週 |
理想流体の運動 速度ポテンシャル |
速度ポテンシャルを求めることができる。
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8週 |
総合問題演習 |
前期前半で学習した内容をより深く説明および計算ができる。
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2ndQ |
9週 |
前期中間試験 |
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10週 |
エネルギー保存 ベルヌーイの定理 |
ベルヌーイの定理を導出できる。
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11週 |
エネルギー保存 ベルヌーイの定理の応用 |
ベルヌーイの定理を応用し、トリチェリの定理の導出、ピトー管を用いて流速の測定、ベンチュリ管を用いて流量の測定が可能になる。
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12週 |
運動量の法則 運動量保存則 |
流体の運動量保存則を導出できる。
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13週 |
運動量の法則 運動量の法則の応用(1) |
運動量の法則を用いて、物体に作用する力の計算ができる。
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14週 |
総合問題演習 |
前期後半で学習した内容をより深く説明および計算ができる。
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15週 |
前期期末試験 |
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16週 |
試験返却・翼に作用する抗力と揚力 |
未習得内容をより深く説明および計算ができる。翼に作用する抗力と揚力を説明できる。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
運動量の法則 運動量の法則の応用(2) |
運動量の法則を用いて、物体に作用する力の計算ができる。ロケットが飛ぶ原理を説明できる。
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2週 |
粘性流体の運動 応力について,応力と速度の関係 |
応力について、応力と速度の関係について説明できる。
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3週 |
粘性流体の運動 ナビエ・ストークスの運動方程式 |
ナビエ・ストークスの運動方程式を導出できる。
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4週 |
粘性流体の運動 ナビエ・ストークス方程式の幾つかの解(1) |
粘性流体の流れをナビエ・ストークスの運動方程式から求めることができる。
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5週 |
粘性流体の運動 ナビエ・ストークス方程式の幾つかの解(2) |
粘性流体の流れをナビエ・ストークスの運動方程式から求めることができる。
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6週 |
次元解析 ナビエ・ストークス方程式の無次元化・レイノルズ相似法則 |
ナビエ・ストークス方程式を無次元化することができる。レイノルズ相似法則を説明することができる。
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7週 |
総合問題演習 |
後期前半で学習した内容をより深く説明および計算ができる。
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8週 |
後期中間試験 |
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4thQ |
9週 |
次元解析 バッキンガムのπ定理 |
バッキンガムのπ定理を用いて、実用式を導出できる。
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10週 |
管路内の流れ 層流、乱流 |
層流、乱流について説明できる。
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11週 |
速度分布 臨界レイノルズ数、遷移、速度分布 |
臨界レイノルズ数、遷移、速度分布について説明できる。
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12週 |
圧力損失 管摩擦損失係数、管路の諸損失、ダルシー・ワイズバッハの式 |
管摩擦損失係数、管路の諸損失、ダルシー・ワイズバッハの式について説明できる。
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13週 |
ムーディー線図、管路系の総損失、ポンプ動力 |
ムーディー線図、管路系の総損失、ポンプ動力について説明できる。
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14週 |
総合問題演習 |
後期後半で学習した内容をより深く説明および計算ができる。
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15週 |
後期期末試験 |
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16週 |
答案返却、境界層・はく離・円柱周りの流れ |
未習得内容をより深く説明および計算ができる。境界層・はく離・円柱周りの流れを説明できる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 熱流体 | 定常流と非定常流の違いを説明できる。 | 4 | 前4 |
流線と流管の定義を説明できる。 | 4 | 前5 |
連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。 | 4 | 前3,前4 |
オイラーの運動方程式を説明できる。 | 4 | 前4 |
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。 | 4 | 前9,前10,前11 |
運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。 | 4 | 前12,前13,後1 |
層流と乱流の違いを説明できる。 | 4 | 後10 |
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。 | 4 | 後11 |
ダルシー・ワイスバッハの式を用いて管摩擦損失を計算できる。 | 4 | 後12 |
ムーディー線図を用いて管摩擦係数を求めることができる。 | 4 | 後13,後14 |
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。 | 4 | 後16 |
抗力について理解し、抗力係数を用いて抗力を計算できる。 | 4 | 前16 |
揚力について理解し、揚力係数を用いて揚力を計算できる。 | 4 | 前16 |
評価割合
| 試験 | 課題レポート | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
専門的能力 | 80 | 20 | 100 |