機械設計法

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機械設計法
科目番号 0083 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 知能機械工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 機械設計入門、塚田忠夫ほか、実教出版         JISにもとづく機械設計製図便覧、]津村、大西、理工学社
担当教員 北澤 雅之

到達目標

回転軸を保持する軸受の寿命計算と動力伝動に用いられる歯車やベルトの特性および設計法を理解出来る。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 すべり軸受けの設計潤滑状態を理解でき、滑り軸受を設計できる。滑り軸受の設計計算ができる。滑り軸受の設計計算ができない。
評価項目2 転がり軸受の寿命計算資料を用いて転がり軸受の寿命計算ができる。資料を与えると転がり軸受の寿命計算ができる。資料を与えても転がり軸受の寿命計算ができない。
評価項目3 歯車の強度計算資料を用いて曲げと歯面強さの両面から強度計算ができる。資料を与えると曲げと歯面強さの両面から強度計算ができる。資料を与えても強度計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
機械設計法の2年度としては、軸受、ベルト、歯車、シールなど相対運動下で相互作用を及ぼし合う機械要素―言い換えればトライボロジー(Tribology)に関する機械部品の特徴・設計法・使用例など、実務応用可能な基礎能力を習得する。
授業の進め方・方法:
潤滑の基礎は流体潤滑するすべり軸受であり、タービンやエンジンに用いられている。この作動原理を学習し、回転機械にとって「わずか数~数10μmの油膜厚さ」の大切さ、材料選定について理解する。多種多様の転がり軸受の構造、種類を学習し、転がり軸受の寿命計算方法を理解する。伝動装置の基本であるトルクと回転数との関係をきっちりと理解した上で、曲げ強さと歯面強さの両面から歯車の強度設計を行う手法を学習する。
駆動軸と従動軸とが離れている場合の伝動装置の一つであるベルトについて、機構学的な理論を学習した後、具体的に機械を想定しVベルトの選定を行なう。


注意点:
<COC>
事前学習: 軸受が使われる機械類、特に福祉機器に関する興味を持つ。
事後学習: 軸受の特性を知ることで、それが使用される機器類に関して、新聞や専門誌を通じて考察を行う。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 相対運動する機械要素、軸受の種類と役割 軸受けの役割を説明できる。
2週 すべり軸受(1)   ラジアル軸受と潤滑状態 滑り軸受の構造と種類を説明できる。
3週 すべり軸受(2)   スラスト軸受と軸受材料 滑り軸受の構造と種類を説明できる。
4週 すべり軸受(3) 設計演習 すべり軸受けの設計計算ができる。
5週 転がり軸受(1)   転がり軸受の種類、特徴、呼び番号 転がり軸受の構造、種類を説明できる。
6週 転がり軸受(2)   寿命計算:基本動定格荷重と動等価荷重 転がり軸受の寿命を説明できる。
7週 転がり軸受(3)   寿命計算:基本静定格荷重と静等価荷重 転がり軸受の寿命を説明できる。
8週 転がり軸受(4)   軸受の応用例 リニア軸受けの特徴について説明できる。
2ndQ
9週 中間試験 学習した知識の確認。
10週 歯車(1)   歯車の種類、平歯車、歯形曲線、バックラッシ 歯車の種類、各部の名称を説明できる。歯型曲線、歯の大きさの表しかたを説明できる。
11週 歯車(2)   かみ合い率、転位歯車 かみ合い率、標準平歯車と転位歯車の相違を説明できる。
12週 歯車(3)   歯車の曲げ強さ 標準平歯車について、歯の曲げ強さを計算できる。
13週 歯車(4)   歯車の歯面強さ 標準平歯車について、歯面強さを計算できる。
14週 ベルト   ベルト伝動の理論とVベルトの長さ ベルトの張力や長さ計算ができる。
15週 期末試験 学習した知識の確認。
16週 試験返却・解説およびまとめ 学習した知識・考え方の確認。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計滑り軸受の構造と種類を説明できる。4前2,前3
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。4前5,前6,前7
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。4前10
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。4前11
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。4前11
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。4前12,前13

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ小テスト合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力4000002060
専門的能力3000001040
分野横断的能力0000000