エネルギー工学

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 エネルギー工学
科目番号 0092 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 知能機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「エネルギー工学入門」梶川武信著 掌華房
担当教員 福田 匡

到達目標

1.各形態の一次エネルギーについて、エネルギー量の算定方法・変換機器の例を把握する。
2.エネルギー管理士の受験基礎レベル、伝熱工学の基礎レベルに到達する。
3.光エネルギー、核エネルギーの基礎知識を獲得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
力学エネルギー揚水発電、風力発電などの特長が理解でき、短所とともに説明できる適切な助言などあれば、揚水発電、風力発電などの特長が理解でき、短所とともに説明できる揚水発電、風力発電などの特長が理解できない
熱エネルギー熱伝導、対流、輻射の各形式の基礎式ならびに熱力学の基礎式が扱える資料を見るなどすれば、熱伝導、対流、輻射の各形式の基礎式ならびに熱力学の基礎式が扱える熱伝導、対流、輻射の各形式の基礎式ならびに熱力学の基礎式が理解できない
化学エネルギー燃料電池の仕組みを説明できる資料等あれば、燃料電池の仕組みを説明できる燃料電池の仕組みが理解できない
光・核エネルギー光起電力、核分裂・核融合などのエネルギー変換が説明できる適切な助言等あれば、光起電力、核分裂・核融合などのエネルギー変換が説明できる光起電力、核分裂・核融合などのエネルギー変換が理解できない

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
エネルギーに関する基礎的な知識と技術を学ぶ。エネルギーの各形態、伝熱工学の基礎知識、エネルギー機器の応用事例を概説して解析を行う。応用熱力学や燃焼理論、省エネルギーやコジェネレーションについても概説する。
授業の進め方・方法:
我が国のエネルギー自給率は15%程度にとどまり、その多くは化石燃料に負っている。原油価格の高騰は産業に深刻な影響を与えているが、今後も化石燃料が潤沢に供給される状態が永続するとは考えにくい。これらのことから、エネルギー源ならびにその変換に関する工学は、産業や生活インフラを支える知見としてますます重要となることを念頭に、授業内容が理解できるように進める。
注意点:
我が国のエネルギー自給率は15%程度にとどまり、その多くは化石燃料に負っている。原油価格の高騰は産業に深刻な影響を与えているが、今後も化石燃料が潤沢に供給される状態が永続するとは考えにくい。従ってエネルギー源ならびにその変換に関する工学は、産業や生活インフラを支える知見としてますます重要となる。
<事前学習>
 次回学習する分野について基礎事項を確認しておく事。また教科書を一読しておくこと。
<事後学習>
 講義内容を復習し理解した上で、出された課題を次回提出できるよう解いておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 エネルギー問題(人類とエネルギー、エネルギー需要の動向、環境問題) エネルギー問題の概要ならびに我が国のエネルギー事情を理解する
2週 力学的エネルギー[1](エネルギーの形態:運動、位置、回転) 運動、位置、回転など各形式の機械的エネルギーについて基礎的な関係を理解する
3週 力学的エネルギー[2](揚水発電、風力発電の原理ならびに機器) 揚水発電所、風力発電所の基本構成とエネルギー変換の基礎式ならびに機器構成の概要を理解する
4週 熱エネルギー[1](熱力学の基礎および熱機関の基礎事項) 熱エネルギーの基礎概念、熱機関の基本構成と熱効率について理解する
5週 熱エネルギー[2](熱サイクルの基礎的事項ならびに関係式) カルノーサイクル、ランキンサイクルについて理論式、実用的関係式を理解する
6週 熱エネルギー[3] (熱サイクルの基礎的事項および伝熱の基礎①) 地熱発電、海洋温度差発電の原理ならびに熱エネルギー伝播の基礎的事項を理解する
7週 熱エネルギー[4](伝熱の基礎②,熱交換器の基礎) 伝熱の3形態:伝導・対流・輻射の基礎事項を把握して熱交換器の熱設計を理解する
8週 熱エネルギー[5](熱電素子の原理とエネルギー関係式)  熱電素子の基本原理とエネルギー変換の関連を理解する
2ndQ
9週 前半の要点復習 (エネルギー保存則、熱機関の効率、熱伝達の基礎) 力学エネルギーの主形態、熱サイクルの熱と仕事、熱伝達の三態様を理解する
10週 化学エネルギー[1] (化学エネルギー、燃料電池の原理,起電力など 化学エネルギーの形態、燃料電池(原理、起電力、エネルギー変換など)を理解する
11週 化学エネルギー[2] (燃焼,反応熱,有効水素など) 燃焼反応の基礎、反応熱の算定、有効水素の考え方を理解する
12週 光エネルギー[1] (光エネルギーの形態,光子エネルギー) 光子エネルギー、太陽光エネルギーの基礎事項を理解する
13週 光エネルギー[2] (放射エネルギーの関係式,光エネルギの変換) 半導体の基本特性と太陽光発電の原理などを理解する
14週 核エネルギー (核分裂反応,質量欠損,質量とエネルギの変換、原子力発電) 核反応式、質量・エネルギー変換の基礎事項、原子力発電の基本原理や設備概要を理解する
15週 試験答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題レポート合計
総合評価割合6040100
能力6040100