振動工学

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 振動工学
科目番号 0096 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 知能機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 振動工学・新装版 振動の基礎から実用解析入門まで,藤田勝久,森北出版株式会社
担当教員 山東 篤

到達目標

構造設計における力学的な理論を習得する科目である。

・振動現象の基礎知識とそのモデル化を理解し,数式や図から振動の特性を理解できる.
・基礎的な機械の振動防止や除去に応用できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1自由度系,自由振動の計算問題を解くことができる授業中に実施した例題以外の計算問題,または応用的な計算問題を解くことができる.授業中に実施した例題と同種の計算問題を解くことができる.授業中に実施した例題と同種の計算問題の大半を解くことができない.
1自由度系,強制振動の計算問題を解くことができる授業中に実施した例題以外の計算問題,または応用的な計算問題を解くことができる.授業中に実施した例題と同種の計算問題を解くことができる.授業中に実施した例題と同種の計算問題の大半を解くことができない.
2自由度系,自由振動の計算問題を解くことができる授業中に実施した例題以外の計算問題,または応用的な計算問題を解くことができる.授業中に実施した例題と同種の計算問題を解くことができる.授業中に実施した例題と同種の計算問題の大半を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
 機械系の動力学という観点から,振動現象の基礎知識とそのモデル化を解説する.静力学では考慮できない共振や減衰といった現象の基礎知識の習得を目指す.
授業の進め方・方法:
 座学形式で理論の説明と計算問題の紹介を行う.自宅学習のための演習課題を毎回課し,その出来を課題点とする.
注意点:
 知識の定着のため,解き方や解答の確認など積極的にクラスメートと相談することを推奨する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 Orientation:振動とは何か 時間によって変化する外乱を構造物に与えたとき,材料力学で想定していない現象が生じることを理解する.
2週 振動の種類,調和振動,オイラーの公式 調和振動を円運動と関連付けて説明できる.
3週 1自由度系の振動:減衰のない自由振動 調和振動のグラフを描くことができる.
4週 1自由度系の振動:減衰のない自由振動 減衰のない自由振動の変位と時間の関係式の導出方法を説明できる.
5週 1自由度系の振動:減衰力 減衰のある自由振動の変位と時間の関係式の導出方法を説明できる.
6週 1自由度系の振動:調和外力による強制振動 減衰のない強制振動の変位と時間の関係式の導出方法を説明できる.共振現象の意味と共振がなぜ起こるかを説明できる.
7週 1自由度系の振動:調和外力による強制振動 減衰を考慮した強制振動の変位と時間の関係式の導出方法を説明できる.共振現象における減衰の影響を説明できる.
8週 1自由度系の振動:変位励振,振動の伝達と絶縁 変位励振の式の導出を理解できる.力伝達率,変位伝達率を用いた振動制御の計算ができる.
2ndQ
9週 試験
10週 1自由度系の振動:単位ステップ応答 単位ステップ入力と静的外力の影響の違いを説明できる.
11週 2自由度系の振動:減衰のない自由振動,運動方程式 2質点系の運動方程式における質量マトリックスと剛性マトリックスを導出できる.
12週 2自由度系の振動:減衰のない自由振動,運動方程式 2質点系の運動方程式における質量マトリックスと剛性マトリックスを導出できる.
13週 2自由度系の振動:減衰のない自由振動,振動モード 特性方程式を解いて固有モードを計算し,図示することができる.
14週 2自由度系の振動:減衰のない自由振動,直交性とモード解析法 特性方程式を解いて固有モードの直交性とそれを用いた解析法を説明できる.
15週 試験の解説,線形加速度法,Newmarkのβ法 振動問題の数値解析法の概念を説明できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学振動の種類および調和振動を説明できる。4前1
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4前4
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4前5
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4前7
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4前8

評価割合

試験課題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100