電気磁気学Ⅲ

科目基礎情報

学校	和歌山工業高等専門学校	開講年度	2017
授業科目	電気磁気学Ⅲ
科目番号	0011	科目区分	専門 / 必修
授業形態	授業	単位の種別と単位数	履修単位: 2
開設学科	電気情報工学科	対象学年	4
開設期	通年	週時間数	2
教科書/教材	電気磁気学，コロナ社，石井良博
担当教員	竹下 慎二

到達目標

1. 静電界、静磁界，時間変化する電磁界の基本法則に基づいて、電気工学に現れる電気・磁気現象を説明できる。
2. 第２種、第３種電気主任技術者認定試験に出題される電気・磁気の問題のうち６０％を解くことができる。

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
静磁界の理解	ビオ・サバールの法則の意味を理解し、アンペアの法則との関連性を理解できること。電界との類似性を把握すること。	電流による磁界の計算が出来ること、クーロンの法則が理解できること。	クーロンの法則が理解できない、アンペアの法則が理解できない。
電磁波の理解	電磁波の特徴を理解し、ポインティングベクトルの計算、媒質の影響、特性インピーダンスの計算が出来ること。	電磁波の性質が理解できること。	電磁波の性質が理解できない。
評価項目3

教育方法等

概要:

第２，３学年で学んだ電気磁気学の知識をもとに、電気工学の専門科目を理解するために、電気磁気現象の直感的、数学的理解を目標とし、電気情報工学科の専門科目を学ぶための基礎を築く。

授業の進め方・方法:

主に板書を中心に授業を進める。

注意点:

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	電磁誘導の法則　ファラデーの法則	電磁誘導の法則を理解する。
		2週	電磁誘導の法則　レンツの法則	電磁誘導の式がなぜ-がつくのかを理解する。
		3週	電磁誘導の法則　演習	演習を理解する。
		4週	自己誘導、自己インダクタンス	自己誘導を理解する。
		5週	相互誘導、相互インダクタンス	相互誘導を理解する。
		6週	インダクタンスを用いた演習	演習の内容を理解する。
		7週	静磁界のエネルギーと力	静磁エネルギーの計算が出来ること。
		8週	小テスト	小テストの60%以上を解くこと。
	2ndQ
		9週	マクスウェル方程式　変位電流	変位電流が空間中に流れることを理解する。
		10週	積分形のマクスウェル方程式	微分形・積分形のマクスウェル方程式の意味の理解と変形が出来るようになる。
		11週	マクスウェル方程式　電束の発散	ガウスの法則の理解を絵と式から理解を深めること。
		12週	マクスウェル方程式　磁界の回転	アンペアの法則の理解を深めること。
		13週	マクスウェル方程式　電磁波・波動方程式	電磁波の定義と波の性質を理解すること。
		14週	マクスウェル方程式　平面波・ポインティングベクトル	電磁波を簡略化した平面波を元に電磁波の理解を深めること、また電磁波が持つ電力を計算できること。
		15週	マクスウェル方程式　演習	演習が解けること。
		16週
後期
	3rdQ
		1週	総合演習　電気磁気学の見方	電界と磁界の相互作用によって発生する電磁波と電気磁気学の大局観を把握する。
		2週	静電界1 クーロンの法則	クーロンの法則及び電界との関連性を理解する。
		3週	静電界2 電気力線と電位	電位と電気力線との関連性や静電ポテンシャルの観点から理解を深める。
		4週	静電界3 静電容量	様々なシチュエーションでの静電容量の計算が出来ること。
		5週	静電界4 誘電体・静電エネルギー	電界中での誘電体内部の機構と電気的作用について理解を深める。
		6週	総合演習(静電界)	静磁界に関する演習問題が解けること。
		7週	静磁界1 ビオ・サバールの法則	ビオ・サバールの法則を理解し、アンペアの法則との関連性を理解すること。
		8週	小テスト	小テストを60％以上解けること。
	4thQ
		9週	静磁界2 アンペアの周回積分の法則	アンペアの周回積分の法則を理解すること。
		10週	静磁界3 磁気回路・静磁エネルギー	磁気回路の問題を解き、磁界によって発生するエネルギーが計算できること。
		11週	総合演習(静磁界)	静磁界に関しての演習問題が解けること。
		12週	時間変化する電磁界1 電磁誘導の法則	電磁誘導の法則の理解を深めること。
		13週	時間変化する電磁界2 変位電流の法則	変位電流についての理解を深めること。
		14週	時間変化する電磁界3 電磁波	電磁波について理解を深めること。
		15週	総合演習(電磁波)	電磁波に関しての演習問題が解けること。
		16週

評価割合

	期末試験	小テスト	課題	合計
総合評価割合	40	30	30	100
基礎的能力	30	20	20	70
専門的能力	10	5	10	25
分野横断的能力	0	5	0	5