電気回路Ⅱ

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電気回路Ⅱ
科目番号 0024 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 電気情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 基礎からの交流理論,小亀英己,電気学会,オーム社
担当教員 山口 利幸,岩﨑 宣生,竹下 慎二

到達目標

(1)単相交流回路の電流や電力を計算できる。(C-1)
(2)三相交流回路の電流や電力を計算できる。(C-1)
(3)ひずみ波交流をフーリエ級数に展開でき、実効値やひずみ率を計算できる。(C-1)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
単相交流回路単相交流回路の電流や電力を計算できる。簡単な単相交流回路の電流や電力を計算できる。単相交流回路の電流や電力を計算できない。
三相交流回路三相交流回路の電流や電力を計算できる。簡単な三相交流回路の電流や電力を計算できる。三相交流回路の電流や電力を計算できない。
ひずみ波交流ひずみ波交流をフーリエ級数に展開でき、実効値やひずみ率を計算できる。簡単なひずみ波交流をフーリエ級数に展開でき、実効値やひずみ率を計算できる。ひずみ波交流をフーリエ級数に展開でき、実効値やひずみ率を計算できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
2年生で学習した電気回路Ⅱに引き続き、交流回路、交流電力、三相交流やひずみ波交流の取扱いについて学習する。
授業の進め方・方法:
週3時間の授業は、2時間の講義と、講義内容に対応した1時間の演習(プリント問題)である。演習は、正解するまで受理されない。
注意点:
事前学習:受講前に教科書の授業範囲を事前に読んでおくこと
事後学習:毎講義後に、講義に関する演習プリントを演習授業で出すので、自分で解いて、演習授業中に提出すること

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション:学習目標・授業・評価方法等の説明
基本事項の確認:フェーザ等
フェーザ等の表記ができる。
2週 各種の法則・定理:重ねの理 重ねの理を用いて、回路の計算ができる。
3週 各種の法則・定理:相反の定理,補償の定理 相反の定理や補償の定理を用いて解くことができる。
4週 各種の法則・定理:テブナンの定理,ノートンの定理 テブナンの定理やノートンの定理を回路の計算に用いることができる。
5週 各種の法則・定理:ミルマンの定理 ミルマンの定理を用いて解くことができる。
6週 交流の電力:瞬時電力,有効電力,無効電力,皮相電力,力率 交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。
7週 交流の電力:複素数・フェーザによる電力計算 複素数・フェーザによる電力計算ができる。
8週 交流の電力:最大電力 最大電力を計算できる。
2ndQ
9週 交流の電力:力率改善
小テスト
力率改善の計算ができる。
10週 交流の電力:電力の測定 様々な測定法における電力を計算できる。
11週 各種回路の取扱い:相互誘導回路 相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。
12週 各種回路の取扱い:変圧器結合回路,理想変成器 変圧器結合回路の計算ができる。理想変成器を説明できる。
13週 各種回路の取扱い:共振回路,ブリッジ回路,定抵抗回路,Y-Δ変換 直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。ブリッジ回路,定抵抗回路,Y-Δ変換の計算ができる。
14週 各種回路の取扱い:回路素子の周波数特性,ベクトル軌跡 回路素子の周波数特性,ベクトル軌跡を計算できる。
15週 テスト返却と解説,前期のまとめ 今まで学習した内容を理解できる。
16週
後期
3rdQ
1週 対称三相交流回路:三相交流回路の結線法 三相交流回路の結線法を説明できる。
2週 対称三相交流回路:星形結線・三角結線と電圧・電流の関係 星形結線・三角結線と電圧・電流の関係を計算できる。
3週 対称三相交流回路:Y-Y回路,△-△回路の電流 Y-Y回路や△-△回路を計算できる。
4週 対称三相交流回路:Y-△回路,Y-△変換,△-Y回路の電流 Y-△回路や△-Y回路を計算でき,Y-△変換ができる。
5週 対称三相交流回路:有効電力,無効電力,電力の測定 有効電力,無効電力を計算できる。
6週 対称三相交流回路:回転磁界 回転磁界の計算ができる。
7週 対称三相交流回路:V結線 V結線の計算ができる。
8週 非対称三相交流回路:△-△回路の電流,Y-Y回路の電流 △-△回路の電流,Y-Y回路の電流の計算ができる。
4thQ
9週 非対称三相交流回路:電力の計算と測定
小テスト
電力の計算ができ、測定法を説明できる。
10週 非対称三相交流回路:対称座標法の基本,対称成分への分解,不平衡率 対称座標法の対称成分への分解や不平衡率の計算ができる。
11週 非対称三相交流回路:対称座標法によるY-Y回路の電流,電源短絡時の電流 対称座標法によるY-Y回路の電流,電源短絡時の電流を計算できる。
12週 非正弦波交流:ひずみ波交流と正弦波交流 ひずみ波交流と正弦波交流を説明できる。
13週 非正弦波交流:ひずみ波交流のフーリエ級数展開 ひずみ波交流のフーリエ級数展開ができる。
14週 非正弦波交流:ひずみ波交流の実効値,ひずみ率,電力 ひずみ波交流の実効値,ひずみ率,電力を計算できる。
15週 テスト返却と解説,後期のまとめ 今まで学習した内容を理解できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。4前7,前13
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。4前11
理想変成器を説明できる。4前11,前12
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。4前6
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。4前2,前13
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。4前4

評価割合

試験演習&小テスト相互評価態度ポートフォリオ合計
総合評価割合7030000100
基礎的能力000000
専門的能力7030000100
分野横断的能力000000