電子計測

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 電子計測
科目番号 0040 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:電気・電子計測工学 吉澤昌純,降矢典雄他,コロナ社、参考書:電気電子計測,廣瀬明,数理工学社
担当教員 山吹 巧一

到達目標

1. 計測に関する基礎概念および計測値の一般的な処理方法について説明できる。
2. 代表的な計器や計器用デバイスの原理や使用上の注意について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
計測に関する基礎概念計測に関する基礎概念および計測値の一般的な処理方法について、具体的な事例を挙げて説明できる計測に関する基礎概念および計測値の一般的な処理方法について説明できる計測に関する基礎概念および計測値の一般的な処理方法について説明できない
代表的な計測法代表的な計器や計器用デバイスの原理や使用上の注意について具体的な事例を挙げて説明できる代表的な計器や計器用デバイスの原理や使用上の注意について説明できる代表的な計器や計器用デバイスの原理や使用上の注意について説明できない

学科の到達目標項目との関係

JABEE C-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
計測に関する基礎概念(単位,有効数字,統計的処理、雑音など)を理解し,代表的な計測用機器の動作原理や各種電気電子量の測定方法および測定上の留意点について学ぶ。
授業の進め方・方法:
注意点:
事前学習:当該週の講義範囲に関する教科書の内容を事前に読んでおくこと。その際に物理学、数学、電気回路論、電磁気学の部分で理解が不足してると感じた場合には該当分野を復習しておくこと。
事後学習:章末問題を解くなどして、理解を深めておくこと。他教科との関連についても留意すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 計測と測定
SI単位、校正とトレーサビリティ
SI単位、校正とトレーサビリティについて説明できる
2週 計測と測定
測定法の分類、測定値の扱い
測定法の分類、測定値の扱いについて説明できる
3週 計測と測定
測定値の保証と計測の信頼性
測定値の保証と計測の信頼性について知っている
4週 センサ
光センサ、温度センサ
基本的な光センサ、温度センサの動作原理を説明できる
5週 センサ
ひずみセンサ、圧力センサ、加速度センサ
基本的なひずみセンサ、圧力センサ、加速度センサの動作原理を説明できる
6週 センサ
その他のセンサ
身の回りにあるセンサについて調査し、説明できる
7週 電圧・電流・電力の測定
アナログ指示計器
代表的な指示計器の動作原理・特徴を説明できる
8週 電圧・電流・電力の測定
直流計測の基本
直流計測の基本的な事項について説明できる
2ndQ
9週 電圧・電流・電力の測定
測定範囲の拡大
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる
10週 電圧・電流・電力の測定
電力・電力量の測定
電力・電力量の関する測定方法を説明できる
11週 電圧・電流・電力の測定
オシロスコープ
オシロスコープの動作原理を説明できる
12週 回路素子定数の測定
抵抗の測定
電圧降下法・ホイートストンブリッジを用いた抵抗測定の原理を説明できる
13週 回路素子定数の測定
インピーダンスの測定(交流ブリッジ)
交流ブリッジを用いたインピーダンス測定の原理を説明できる
14週 回路素子定数の測定
インピーダンスの測定(Qメータ)
Qメータを用いたインピーダンス測定の原理を説明できる
15週 前期まとめ
16週
後期
3rdQ
1週 試験解説
前期の復習
2週 磁気量の測定
ヒステリシス特性と透磁率
ヒステリシス特性と透磁率の測定法を説明できる
3週 磁気量の測定
ホール効果、SQUID磁束計、核磁気共鳴の測定
各種磁気測定法の原理を知っている
4週 高周波計測
高周波の定義、分布定数回路
高周波の定義、分布定数回路の取り扱いの基礎について説明できる
5週 高周波計測
インピーダンスの測定
高周波におけるインピーダンスの特徴・測定法を説明できる
6週 高周波計測
高周波電力、周波数測定
高周波における電力と周波数の特徴・測定法を説明できる
7週 高周波計測
EMC、EMI、EMS
EMC、EMI、EMSについて説明できる
8週 雑音源と信号
雑音源 信号と雑音の評価
信号と雑音の基本的な評価法について説明できる
4thQ
9週 信号の伝送と雑音対策
信号源としてのセンサ
信号源としてのセンサの振る舞いについて説明できる
10週 信号の伝送と雑音対策
計測信号の伝送と雑音対策
センサ等で計測されたアナログ信号をディジタル進行に変換する手法について述べる
11週 信号の伝送と雑音対策
シールドとアース
雑音対策としてシールドとアースの働きについて説明できる
12週 ディジタル計測
標本化、量子化
標本化、量子化について説明できる
13週 ディジタル計測
A-D変換回路
基本的なA-D変換回路を説明できる
14週 周波数解析と雑音処理
周波数解析
計測に直接関係する周波数解析手法を説明できる
15週 周波数解析と雑音処理
雑音処理
計測に直接関係する雑音除去を説明できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。4前2
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。4前2
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。4前1
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。4前1
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。4前7,前8,前9,前10
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。4前9
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。4後12,後13
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。4前12
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。4前12,前13
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。4前10
電力量の測定原理を説明できる。4前10
オシロスコープの動作原理を説明できる。4前11

評価割合

試験小テストレポート合計
総合評価割合602020100
基礎的能力0000
専門的能力602020100
分野横断的能力0000