到達目標
1.電気エネルギーの発生、変換および利用に用いられる回転機と静止器の動作原理と構造を説明することができる。
2.上記の電気機器の動作に関する諸量について計算できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
電気機器の動作原理と構造に関する理解度 | 講義で扱ったすべての電気機器について、動作原理と構造を正確に説明できている。 | 講義で扱ったすべての電気機器について、動作原理と構造の概要を説明できている。 | 講義で扱った電気機器の動作原理と構造について全く説明できていない。 |
電気機器の動作に関する諸量についての計算力 | 講義で扱ったすべての電気機器について、動作に関する諸量を正確に計算できてる。 | 講義で扱ったすべての電気機器について、動作に関する諸量を限定的に計算できてる。 | 講義で扱った電気機器の動作に関する諸量の計算に理論を全く適用できていない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
電気機器の基本となる直流機、変圧器、誘導機の動作原理および特性について学習する。また同期機についても概説する。
授業の進め方・方法:
講義とともに適宜課題を実施する。電気機器の基礎的事項と応用および制御について広範に学習する。
注意点:
事前学習:教科書を用いて予習し、毎回の授業前にその授業範囲の中でわからないところをはっきりさせておくこと。
事後学習:毎授業後に復習することにより学習した内容を正しく理解し、次の授業や定期的に出される課題(全部で10回ほど)および定期試験に備えていくこと。
成績評価の際は、試験の得点未満の評価はつけない。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
学習目標、授業・評価方法等の説明、電気機器の分類、電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わり |
本科目で扱う、直流機、変圧器、誘導機、同期機について、電気機器の分類上の位置付けを説明できる。電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。
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2週 |
直流発電機の構造(基本構造と基本原理) |
直流発電機の基本構造とその動作原理を説明できる。
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3週 |
直流発電機の理論(電機子巻線法) |
直流発電機の種々の電機子巻線法を説明できる。
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4週 |
直流発電機の理論(誘導起電力・エネルギーの変換) |
直流発電機の誘導起電力の表式および仕事とエネルギーとの間の変換について説明できる。
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5週 |
直流発電機の理論(電機子反作用およびその対策) |
直流発電機における、電機子反作用およびその対策法を説明できる。
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6週 |
直流発電機の種類と特性 |
それぞれの種類の直流発電機の特性を説明できる。
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7週 |
直流発電機の運転、特殊直流機 |
直流発電機の運転方法および種々の特殊直流機の動作原理と用途を説明できる。
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8週 |
直流電動機の理論 |
直流電動機の構造と動作原理を説明できる。
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2ndQ |
9週 |
中間試験 |
中間試験
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10週 |
直流電動機の特性と用途 |
それぞれの種類の直流電動機の特性を説明できる。
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11週 |
直流電動機の運転、速度制御 |
直流電動機の運転方法と速度の制御法を説明できる。
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12週 |
直流電動機の効率、温度上昇、定格 |
直流電動機の効率を計算し、温度上昇、定格について説明できる。
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13週 |
直流機の試験と保守 |
直流機の試験と保守について説明できる。
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14週 |
変圧器の構造と理論 |
変圧器の構造と動作原理を説明できる。
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15週 |
期末試験 |
期末試験
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16週 |
変圧器の等価回路 |
変圧器の等価回路・簡易等価回路を一次側に換算した場合と二次側に換算した場合の両方について書くことができる。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
変圧器のタップ電圧 |
動作原理に基づいて、変圧器のタップの使い方を説明できる。
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2週 |
変圧器の電圧変動率 |
変圧器の電圧変動率の概念を説明し、計算できる。
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3週 |
変圧器の損失、効率 |
変圧器の損失について説明し、効率および全日効率を計算できる。
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4週 |
変圧器の結線 |
変圧器の種々の結線について説明できる。
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5週 |
三相変圧器、三巻線変圧器、単巻変圧器 |
三相変圧器、三巻線変圧器、単巻変圧器について、構造と動作原理を説明できる。
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6週 |
誘導機の原理と構造 |
誘導機の基本原理と構造を説明できる。
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7週 |
誘導機の理論(回転磁界、同期速度、すべり) |
誘導機の回転磁界の発生方法を説明し、同期速度とすべりについて概念の説明と計算ができる。
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8週 |
中間試験 |
中間試験
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4thQ |
9週 |
誘導機の理論(二次誘導起電力、周波数、電流、力率) |
誘導機の二次の誘導起電力、周波数、電流、力率を与える表式について説明できる。
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10週 |
誘導機の理論(一次電流、トルク、等価回路) |
誘導機の一次電流とトルクの表式について説明し、誘導機の等価回路を描くことができる。
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11週 |
誘導機の理論(電力の変換) |
誘導機の電力流れ線図を描き、その中の諸要素の内容を説明できる。
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12週 |
誘導機の損失、効率、特性 |
誘導機の各損失、効率および二次効率、特性について説明できる。
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13週 |
誘導機の始動・制動・速度制御法、単相誘導電動機 |
誘導機の始動・制動・速度制御法および単相誘導電動機の動作原理を説明できる。
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14週 |
同期発電機・電動機の概要 |
同期発電機・電動機の動作原理と用途について概要を説明できる。
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15週 |
期末試験 |
期末試験
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16週 |
電力システムの構成と交流・直流送配電方式の概要 |
電力システムの構成およびその構成要素の概要を説明できる。交流および直流送配電方式の特徴を説明できる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電力 | 電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。 | 4 | 後16 |
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。 | 4 | 後16 |
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。 | 4 | 前1 |
評価割合
| 試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 70 | 30 | 100 |